かるろす工房

趣味の「作り物」関係を中心に(?)いろいろ書いてます。昔から運動が苦手でしたが、何故かマラソンにはまり走ってます。

人生に役立つ、かもしれない言葉 その9

2010-01-22 23:11:41 | 人生に役立つ、かもしれない言葉
今日のニュースで元楽天の野村克也監督が宮城県にもたらした経済効果が
162億円と出てましたね。
野村さんがコーチ(コーチングのです)になったらすごい成果をだすかも。

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野村:広島カープからヤクルトに来た小早川という選手がいます。
一時は四番を打ったこともある選手だから、
それだけのものを持っているのだが、
頭打ち(成長が止まること)から抜け出せなくて、
解雇されてしまった。

彼に「お前は自分をどう思うか」と聞いてみました。

「不器用なほうだと思う」と言う。

「他球団の投手はお前をどう思っていると思うか」
「直球は強いが変化球に弱く、
選球眼が悪いと思っていると思う」。

まったくその通り。よくわかっているんです。

「では、どうするつもりや」と聞く。

すると、

「自分が直球に強いのは確かだから、
あくまでも直球待ちでいきます。
そのためにタイミングの取り方、
タメのつくり方を基本からやり直します」

などと言っている。



米長:ああ、これまでと同じことをやろうとしているんですね。
棋士でも勝てない人間はいつまでも同じことをやっている。



野村:そうなんです。「お前なあ」と言うんです。
これまでそうやって結果が出なかったんやろ、と。

同じことをやっても、違った結果が出るはずがない。
第一戦の巨人戦はエースの斉藤が先発してくるだろう。
斉藤はお前をどう攻めてくるか。

四球狙いとわかっているから、いくら直球を待ってもきやせんよ、と。
考え方を変えて直球は捨て、変化球を待ってみたらどうなんだ、と。

私の話で小早川は何かをつかんだのでしょう。
昨年のシーズン第一戦の巨人戦で、
案の定先発してきた斉藤から、
彼は三本もホームランを打ってしまった。



米長:同じ努力をしていても同じ結果しか出ないということですね。
だが、屈辱感、挫折感を味わった者には、何くそ、
いまに見ておれ、という貴重な心の基盤がある。

それがなければ話にならないのだが、
そこを刺激して変化の方向に向けさせる。
野村再生工場の神髄がよくわかりました。



野村:多くの選手が毎年、年頭に際して同じ抱負を述べ、
同じ努力を誓ってがんばりますと言う。
しかし、それは素質の世界のことです。

素質いっぱいのところで技術的限界がくる。
そして、それを超えられない。
こういう選手は二流にとどまるしかない。

その一段上に才能の世界がある。

才能とは頭脳の中に埋め込まれた情報のことです。
その情報を駆使することで一段上のレベルにいける。
そのことに気づくかどうか。

それが一流と二流を分ける分岐点になる。

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『致知』1999年3月号
特集「一流と二流」
野村克也氏と米長邦雄氏の対談より

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