夜明け前午前5時

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イノベーションへの解

2006-03-11 02:09:38 | 本:ビジネス

通勤がそれなりに長いので、本がけっこう読めるのですが
通勤電車で小説ばかり読んでいると、なぜだか後ろめたいので
3冊に1冊ぐらいは、ビジネス書を読んだりしてます。

でも、これがけっこうつらいのです。
この分野、まともな本が少なすぎる。

ビジネス書をいくつか読んでみて、最近、自分の中では
6つの分類分けができてきました。

 (1)一代でのし上がった名経営者、半生を語る(ていうか自慢)
 (2)昔は大手コンサル、今は独立して稼ぎまくり成功者のバリバリ仕事術・出世術
 (3)凄腕ジャーナリストの、「徹底的に調査しました」
 (4)MBA教授の、とにかくたくさんケーススタディ
 (5)MBA教科書
 (6)ビジネスレビュー系

結論:(1)~(4)は、ろくなものがない。

ここまでたどり着くのに、だいぶ無駄な読書がありました。
おれの時間を返してほしい・・・。


で、今日読み終わったこの本は、オレ分類だと(6)なんですが、
数少ない「当たり」。
大当たりは、前著なんですが、この本はこの本でおもしろい。

例えば、前にモジュール化の話を書きましたが、まさにその内容が
この本の5章に書いてありました。

モジュール化が進む状況とか、それに伴う産業構造の変化の分析は、
「なるほどねー」という感じで、すごく腑に落ちる

あと、以下の内容も納得。
「モジュール化は不可逆な流れでは決してなくて、モジュール型と
統合型の性能ギャップに対して、ユーザの性能ニーズがどこに
位置しているかによって流れは決まる。
実際、モジュール化⇒再統合という流れもあるし。
要は状況によって適切な戦略は変わるのよ。」


前著に比べると、内容てんこ盛りすぎて読みづらいのが難点だけど、
まぁ、それは共著だからでしょう。

いやー、ホントすっきりした。
クレイトン・クリステンセン、あんたすごいよ(名前はくどいけど)。


「IT系はモジュール化の圧勝だから、ケータイもモジュール化が進む」
「ユーザのモジュール化ニーズ調査結果から分析すると...」
なんて荒っぽい議論とは大違いですね。

よくあるケーススタディは、上のような荒っぽい議論が多いです。
たくさん事例研究して、その共通点を見出すだけ。