昨日は家で鍋飲みでした。
家だと安く上がっていいです。ラクだし。
特に酒類リクエストとかしなかったのに、
各種ベルギービール、ワイン(赤・白)が
普通に供給されるところが大人の集まり。
ただし、これで4人分なのです。
しかも日曜日なのに。
未だセーブすることを知らない人たち…。
さきほどmixiの日記とついに関連付けしてしまいました。
というわけで、ここに新しくたどり着く方もいらっしゃるかと。
そんな方は訪問ありがとうございます。
えーっと、このBlogはかなりの部分が読書感想日記化しているので、
かなり地味です。
しかも感想なのに、あらすじとかあまり説明しておらず(日記なので)、
自分が昔のを読んでも、よく分からないところがあり(日記なので)、
熱くなってる部分がたまにあったりもして(日記なので.…くどいですね)。
前説はこれぐらいにして、今日のは、『ねじまき鳥~』とか英訳した
ジェイ・ルービンの村上春樹論です。
いろいろ春樹論は世の中に出てますが、ものすごーく好きな人か
生理的に嫌悪してる人かのどちらかなので、けっこうしんどいです。
好意的な論だと、文章まで春樹調だったりしてちょっと熱狂的だし。
どっちにしても多いのは、「実は作品自体はあまり論じていない」
という点。みんな必死に自分の考え・想いを語り倒してます。
それに比べると、この本はすごくフラット。
著者に関する前知識なく、テクストだけを分析しました、という
スタイルをとっています。
例えば、作品の登場人物名を分析してたり。
『ノルウェイの森』の「トオル」だとこんな感じ。
トオル
↓
「通り抜ける」の意
↓
主人公が成人期への途上にあることを示す
これが、『ねじまき鳥~』の「トオル」だと、また違った見解を出してます。
上の解釈が正しいかどうかは別だし、自分から見ると明らかに
的外れって思える箇所もいくつかありつつ、でも、こういう解釈の
積み上げが、普通のまっとうな作品論だと思うのです。
作品論としては、いちばんおすすめ。
これはエッセイっぽい短編小説。
今回はうそばなし的要素はあんまりなくて、
ありえそうな話がほとんどです。
短編なので、物語にどうこういうところはなく、
やっぱり文章自体に目がいってしまう。
この人の「である」調、やっぱ気持ちいいなぁ。
例えばこんな感じ。
ヤマナシさんとはちかごろ出会ったのである。
どうやら、好きになってしまったらしい。
好きになったら、わたしは早い。
まっしぐらである。年の功もなにも、ない。
~~姫鏡台~~
引用したはいいものの、フォントや文字幅が違うし、
そもそも横書きにした時点でぜんぜん変わっちゃう。
残念。
引用した作品含め、後半のほうが、いい感じです。
旬その2。
イタリアで秋といえばポルチーニ!!
毎年秋の風物詩ですね!!
あの…、わたくし嘘を申しております。
実は完全知ったかぶりです、
ちゃんとお店で食べたこともないです、
そんなキノコ。
なんとなく買ってしまった乾燥ポルチーニ。
どうやらクリーム系のソースにするのが
定番らしいのですが、生クリームとか牛乳とか、
買っても確実に余っちゃう。
しょうがないので、乾燥トマトやらアンチョビやらと。
刻んだので写真だとよく分かんないですね。
で、味のほうですが…、微妙だなぁ。
「おいしいっ!」ってほどじゃないです、正直。
とは言っても、正しく調理されたもの食べたことないし。
そもそも乾燥モノだし。
干し椎茸と生椎茸は全然違うし。
お店で正しいポルチーニ料理を食べてから、
心のきのこランキングへ導入することにします。
今、どうしてもこいつには勝てません。
だってさー、秋に魚屋行って、他の魚買うの
ばかばかしいよね。
こいつは3本で380円。
#しかもバカでかいほう。普通のは3本250円でした
サンマはイタリアンなんかにせず、
黙って塩焼き。
今日は楽しみにしてました。
え?何がって?
そりゃもう「逃亡者 木島丈一郎」ですよ!
北野映画ではもうおなじみの寺やん。
今、日本で一番信頼できる俳優です。
フジとしては、明日の「容疑者 室井慎次」がメイン
なのかもしれないけど、自分は断然今日がメインです。
最後、エンドロールで寺島進が一番初めに出たときは
ちょっと泣けてくるぐらいでした。
で、作り手も、かなり思い入れがある感じでよかった。
寺やんを中心にきちっと作ろうとしてました。
ま、「The Movie」レベルなのは仕方ないけど、TVドラマとしては、
かなりがんばってたほうだと思います。
一個だけ苦言を言うと、辰アニイはあまりにもちょっと(演技が)…。
寺島進はどうしてもチンピラ系の役が多くなっちゃうけど、
映画「おかえり」でやったような、普通の人の役もやってほしいな。
「おかえり」は、ほんとうに好きな映画で、自分映画史BEST5に入る
すんばらしい映画です。
ずーっとリバイバル上演を待ってるんだけど、学生のときに
初めて観て以降、観れてない。DVDも出てないし。
VHSビデオは売ってるみたいだけど12,600円!!
当然TSUTAYAで見たこともない…。
村上春樹翻訳物のひとつ、「偉大なるデスリフ」。
物語の原型は「偉大なるギャツビー」そのままです。
ギャツビーの舞台は20年代だけど、その状況を60年代に
プロットするとどうなるのか? という感じでしょうか。
おそらく、20年代と60年代の類似点と相違点が
この小説のおもしろいところだと思います。
例えば、世代でいうと…
20年代:ロストジェネレーション
60年代:ビートジェネレーション
両方とも、絶対的に信じるものがない時代としては似てますね。
あ、話はそれますが、「ビートジェネレーション」のビートって
本来は「打つ・殴る(beat)」のビートらしい。
このこと、恥ずかしながら最近まで知りませんでした。
てっきり音楽の「ビート」が語源かと…。
どちらかといえばポジティブな解釈をしてました。
一方、相違点としては、あきらめの絶対度というか、深さというか。
フラワームーブメントやら学園闘争やら、全世界的に理想主義が
盛り上がった結末としてのあきらめ・絶望を背負った60年代は、
20年代よりあきらめが根深いです。
そんなこと考えてるうちに、も一回ギャツビー読んだら、なんか
つかめる気がしてきました。
そして、春樹訳のギャツビーが、この本と同じ翻訳ライブラリーで
11月に出版されるようです!
今回読んでまた分からないようなら、また10年程度封印です。
夏の旅行以来、サボりにサボってました。
そろそろ通常営業再開です。
「冷血」。
実は旅行時に成田で飛行機のお供として購入。
機内とタイで読了してました。
内容は、一家4人惨殺事件について、
前半は殺された家族を、
後半は殺した犯人二人を
中心に描いたノンフィクションです。
一言で感想をいうと、『骨太』。
細かな描写の積み上げで構成されていて、
かなりがっちりした印象。
かといって、文章に重たい感じはなく、
一気に読み進めることができます。
「心臓を貫かれて」を読んだときも同じこと感じたけど、
アメリカの闇の部分は本当に深いですね。
ちょっと救いようのない感じ。
この秋には映画「カポーティ」も公開されているので
そっちも楽しみです。