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佐藤あつ子著、講談社刊
「越山会の女王」という表現を聞いた事があるが、ご本人の経歴やお人柄は、本書で初めて知りました。豊かな家に生まれたものの、次々に身内を亡くし、学業が優れていた事から教師を目指すも、縁あって結婚し上京する。その間、後に愛人関係になる田中角栄さんと知り合い、後に角栄さんの秘書となる。結局二度目の結婚にも破れるものの、たくましく生きていた。その間にもうけた女の子が本書の著者佐藤あつ子さん。母親の複雑な結婚の経緯と角栄さんの愛人の子であり、父親が政治家として出世するにつれ、一般世間とは全く異なる環境に育ち、少女期から屈折した精神世界に生きるようになる。
本書は、そんな異常な環境の中で育った故に、生きる事に苦しんで来た著者の視点から、角栄さんと母の昭子さんの来し方と関係、その二人を取り巻く人々などを回顧しながら記されている。50代前半を迎えた著者が母上を亡くして「私はほとんど生まれて初めて、大人になろう、と決心した」と述べています。定めし苦しまれ迷われたのだろうと思います。
著者の精神遍歴を辿りながら、ご両親のありのままの姿が見える作品でした。巻末の立花隆さんとの対談も興味深く読みました。
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URL => https://ja.wikipedia.org/wiki/佐藤昭子
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評価は4です。
※壁紙専用の別ブログを公開しています。
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=> カメラまかせ 成り行きまかせ その2
「越山会の女王」という表現を聞いた事があるが、ご本人の経歴やお人柄は、本書で初めて知りました。豊かな家に生まれたものの、次々に身内を亡くし、学業が優れていた事から教師を目指すも、縁あって結婚し上京する。その間、後に愛人関係になる田中角栄さんと知り合い、後に角栄さんの秘書となる。結局二度目の結婚にも破れるものの、たくましく生きていた。その間にもうけた女の子が本書の著者佐藤あつ子さん。母親の複雑な結婚の経緯と角栄さんの愛人の子であり、父親が政治家として出世するにつれ、一般世間とは全く異なる環境に育ち、少女期から屈折した精神世界に生きるようになる。
本書は、そんな異常な環境の中で育った故に、生きる事に苦しんで来た著者の視点から、角栄さんと母の昭子さんの来し方と関係、その二人を取り巻く人々などを回顧しながら記されている。50代前半を迎えた著者が母上を亡くして「私はほとんど生まれて初めて、大人になろう、と決心した」と述べています。定めし苦しまれ迷われたのだろうと思います。
著者の精神遍歴を辿りながら、ご両親のありのままの姿が見える作品でした。巻末の立花隆さんとの対談も興味深く読みました。
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