風薫海航空翔

カゼカオル・ウミワタル・ソラカケル Presented by 柊(syu)

時代

2006-06-24 21:41:02 | 徒然なる日々
        今はこんなに悲しくて 涙も枯れ果てて
        もう二度と笑顔にはなれそうもないけど
        そんな時代もあったねといつか話せる日が来るわ
        あんな時代もあったねと きっと笑って話せるわ        
        だから今日はくよくよしないで 今日の風に吹かれましょう


中島みゆきの「時代」。何十年たっても色あせない、本当の名曲
辛い今という時代を笑って話せる日が必ずやってくる、と失意の人に向けたメッセージソングである。いつ聞いてもいい歌だなぁ~


失意や絶望の日々は、誰にでも多少なりともあったんだと思う。まあそこまでシビアでないが、ワタシがチャリンコで北海道を旅していた時代は「こんなん地獄じゃーっ!!」と泣き叫びながら走った道のりがいくつかあったもんだ
たとえば峠越え。いつ頂上にたどりつくかわからん山道の車道脇で、自転車を放り投げて「もうイヤやぁぁぁぁっ!!」とヘタリこんで本気で泣いたこともあった。脇を走っていく旅人ライダーたちが「頑張れ!」と手を振って応援してくれるのだが、「だったらケツにワタシを乗せろおぉぉ!」と逆ギレするぐらい切羽詰っていたもんだ
天気予報がはずれてドシャブリの雨の中、カッパを着て走った日もそうだった。雨宿りできる場所がない山道で、もはやカッパの意味を失い、濡れネズミ状態。雨に打たれながら「なんでやぁぁぁっ!」と空に向かって怒鳴った。
…しかしどれも今となってはすっかり笑い話。でもそのときの自分は、どうしようもなく不幸のどん底に確実にいた。どこで一体笑い話に切り替わったのだろうか、今でも不思議。

またプロレスの話になるが。大谷晋二郎という、ちょっと江頭2:50似の熱いレスラーがいる。彼がレスラーを志して、18歳のときに単身上京したときの話。
極貧生活の中で随分苦労したという。しかし彼は「この苦労って、オレが将来レスラーになってチャンピオンになったときに、『オレはレスラーになるまでに、こんなバイトしてこんな貧乏生活をしていた』って自伝の中に書けるよな!」と笑っていたそうだ。苦労生活を成功したときのトークショーや自伝のネタのひとつとして考えていたようだ。そんな熱いオトコぶりは今も変わっていないが…
視野を広く生きれば、苦労さえもは未来のネタに変わっていくもんなんだろうか。


過去のつらさを笑って話せる、というのは、その出来事を飲み込んで消化して代謝して栄養に変えた証拠なんだと最近思えるようになった。言い換えれば、『成長した証』。「そんな時代もあったねと話せる」「あんな時代もあったねと笑って話せる」のは、過去の自分から成長したからだと思う。
ワタシも随分笑って話せるようになった過去が出来た。でもまだ笑って話せない、過去の失意の夜たちもいる。まだまだ成長が足りんのだ、ワタシには。しかし裏返せばまだまだ成長できるのだ、ワタシは。バージョンアップできる可能性が未来には存在している、ということだ。
アンテナ張りめぐらせて、砂に埋もれた成長の鍵を探して、今日も明日もあさっても『時代』を生きていこう

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