風薫海航空翔

カゼカオル・ウミワタル・ソラカケル Presented by 柊(syu)

幸せ色のうどん

2007-04-21 14:25:47 | がちまや~
先日、ずっと気になっていたお店へ入った

その店の看板には、「大阪の味 うどん・そば」と書いてある。念のため言うが、東京の某場所にある店である。
通勤途中に立地する店だったので、かねてから気になってはいた。「うどん・そば」という順番が、ホンモノの予感をかき立てる(東京では「そば・うどん」の順番がオーソドックス)。

関東で暮らす関西人の食生活において、唯一のジレンマ?がこの「うどん」。
メンツユのようなドス黒い汁の中に浮かぶ白きうどん…。これにどうしても耐えられないのだ。
一度だけその「うどんin真っ黒くろすけ」を食べたことがあるんだが…。確かにマズくはない。でも二度と食べたいとは思わなかった。醤油文化圏で暮らす限り、文句言う立場ではないだろうが。それにたまたま近所のスーパーが「ヒガシマルうどん粉末スープ(関西風)」を売っているので、普段のうどん生活には苦はないし。

そんなこんなで上京3年目、うどん食べたきゃ家で食べよう生活で過ごしていたのだが。目の前に現れた「大阪の味」・・・どんなもんやろ?。ちょうど逆流性食道炎再発で固形を食べるのが辛い時期、未知なる店に入ってみた
意外にうどんを注文している人が多くてビックリした。まさかみんな関西出身者か!?(んなアホなぁ~)。関東人からしたら、この関西風うどんってどんなもんなんやろうか?。

そして出てきたうどんは…。

          

まぎれもなく澄んだスープに白いうどん!!
そうっ!この色のコーディネイトが欲しかったんよぉぉぉっ!!。と、ひとりで訳分からん興奮モード突入。しかも定番の「きつねうどん」である。
ネギが白ネギであるのが惜しいが(関西は細い青ネギ)、関東のスーパーでは青ネギあんまり売ってないもんなあ。ヨシとしようっ!

油揚げとうどんを一口食べた瞬間、懐かしさが口いっぱいに溢れた。感動~。子供の頃、近所のうどん屋で食べてた「きつねうどん」の味が甦ったぞー。地方出身者である幸せって、こういうときに身に沁みて感じる。ふるさとがあるっていいもんだなぁ~

そんな幸せを文字通りに噛み締めて、一心不乱にすすっていたら…店内の張り紙に気づいた。

「当店は5月○日で閉店します。長年のご愛好ありがとうございました」

・・・・・・・・・・
ま、閉店前に食べられただけでも良かった(涙)。

スープ一滴残らず飲み干し(これが出来るだけでも幸せじゃーっ!)、空の器を後に汗だくで店を出た(うどん食べると暑い)。見上げた春特有のぼんやりした夕景が、幸せ色に輝いて見えた…

オフィス街サプライズの日々

2007-04-16 21:45:42 | 徒然なる日々
期間限定でOL生活をしていた
勤務先はアチコチ変わったけど、研修期間?で通ったのが「丸の内」。
今まで有楽町に用事があってチョコっとウロついたことはあるものの、今までご縁のなかった土地である。そんな「ほぼ初体験の街」。
「丸の内」と言えば日本屈指のビジネス街。その日本一のビジネス街は今まで体験したことのない世界、毎日が驚きと感動に満ち溢れていた

まず生まれて初めて体験した「オフィス」という場所。肉体労働専門(笑)のワタシには無縁の空間である。お邪魔したオフィスが某一流企業さんのビルだったこともあって、会議室ひとつとっても感動。まるでドラマの中にいるかのような空間だった
昼休み終了間際や出勤時間にはエレベーターが大混雑して、エレベーター乗るのに5分待ちなんて当たり前だということにも驚く(企業勤務の友達に話すと、「あ~、普通の話だよ」とサラッと言われた)。

そんなワタシなりにオシャレして?出勤していたが、日本一のオフィス街のOLさんたちは気合が違いました。
雑誌のモデルさんが「OL着まわし術」の特集とかで着てそうな服を、エレガントに着こなし。上品な髪型に、指先は美しいネイル。エエ女やわ~。「ねぇちゃん、茶飲めへん?」とナンパしたくなるほど、丸の内のOLさんたちは美しい。そのタイトスカートのスリットにクラクラ
ここまで美しく装って出勤することはワタシには無理。冷暖房やPCの電磁波という仕事環境と戦いながらも、美しさをキープしているOLさん。今回かなり尊敬しました。
あと社食がドエライ安いこともビックリ

昼休みともなると、丸の内のコーヒーショップには首から社員証をぷらさげた人で溢れかえる。そんな景色すら新鮮
丸の内という街は昔ビルの高さを揃えて建築されてたせいか、なんだかとっても整った街。最近はその「高さを揃える」ことを無視してビルが建設されるので、景観が悪くなったと、東京生まれ・東京育ちの相方がボヤいていたが。それでも高さの揃った年代モノのビルの並びは圧巻
それは丸の内だけでなく、日本橋界隈も同じ。レトロなデザインのオフィスビルというのは、それだけで重厚感が漂って歴史を感じる。
もちろん関西にもこの手のオフィス街はあったものの、丸の内にはベタさが一切ない(当然やっちゅーに)。

あまりにも物珍しくて、昼休みとなればフラフラとこの街を歩き回ったもんだった。オフィス街だけでなく、意外と劇場がたくさんあると驚き。用もないのに帝国ホテルのロビーをウロついてみたり
有楽町ってこんなに乗降客多いのに、なんでこんな古い駅なんだろう、とか。駅挟んでコッチが丸の内で、向こうが銀座なのか~、とか。皇居ってこんなすぐそばにあったのか!!、と土地勘のなさに愕然としたり。ビルの谷間から六本木ヒルズ・東京タワー・東京ドーム・警視庁・都庁がチラリと見えれば、初めてその位置関係を知れて好奇心を満たされてみたり。

毎日が驚きと感動の連続
東京という街は、首都ならではの歴史が刻まれているんだ。そんなことを丸の内をフラフラ歩いていると実感する。

上京して3年目。
ようやく「東京って意外とおもろい街やん。好きやわ~」と思えた仕事だった。

木更津ドッグアイ?

2007-04-12 08:31:19 | 旅たびたび
「東京くるり一周の旅」オマケ。

木更津駅近くの駐車場で見つけた、ちょっとヘンな車止め

          

なんかヘン?、と近くに寄って見たら…

          

車止めがワンちゃんでした(笑)。しかもダックスフンド。か、かわいい~。色違いで、しかもオスとメスのコンビ(メスはリボンつけてた)。凝ってますまぁ~

東京湾くるり一周の旅・後編

2007-04-11 23:03:10 | 旅たびたび
東京を出て3時間、お昼前には南房総に上陸。
船が着いた浜金谷の町は、のどか~な港町。結構ワタシ好み。路地に小さな干物屋さんが並んでいた。

港からトコトコ歩いて数分、JR浜金谷駅に到着

          
内房線の駅なんだけど、いい味出てるローカルっぷりがいい。野鳥の鳴き声がいつまでも聞こえて、いい気分になれた。

上下線共に、次の電車まであと1時間。ホントは近くの小さな食堂で海の幸定食でも食べたかったんだけど、逆流性食道炎再発中のため断念。コンビニで消化のよさそうなお昼ご飯を購入。駅で食べながら今後の計画を練る。
…しかしこうやって駅で人目も気にせずコンビニご飯を食べていると、自転車で長期の旅をしていた頃を思い出す。あの頃は駅どころか、平気でコンビニの前に座り込んでセイコーマートの日替わり弁当を食べていたもんだ(だって食べる場所がなかったんだもん)。懐かしいなぁ。

分厚い時刻表とにらめっこの末、上り列車に乗車。内房線の単線列車にゴトゴト揺られ、東京湾沿いのいい景色の車窓にウットリしながら木更津駅を目指す。東京湾沿いに動いていたけど、ココでちょっとブレイク。内陸に入ってみよう。
今回の旅・第2ラウンドはコチラ↓。

          
木更津から始発の「久留里(くるり)線」。
タイトルが「ぐるり一周の旅」ではなく「くるり一周の旅」なのは、そういうことだ!バッドラックだっ!(←おっと、高田総統口調でダジャレを誤魔化そうとしているぞ)。
なぜか車体にはタヌキのマーク?。そう言えば木更津の郵便局で風景印押してもらったらタヌキ模様だったし、木更津駅の発車音楽も「♪しょ・しょ・しょじょじ~♪」だった?

「久留里線」ってなんかカワイイ響きだし、マンガ「鉄子の旅」第1話でも取り上げられてたぐらいだからローカルテイストはあるはず。と、期待大で乗車。行き先は…決めてない(笑)。適当にどこかで途中下車するか。
さすがに青春18切符利用期間最終日、車内には鉄ヲタさん居た(そういうアンタだって鉄ヲタでしょうに)。今回学んだこと「鉄ヲタは先頭車両に集結する」。空いてたから先頭車両に乗ったら、車内に4人も鉄ヲタさんがいた(鉄ヲタは走行中でもカメラ片手に車内をウロウロするからすぐわかる)。これってセオリー??。

水田の中をのどか~に走る久留里線。
田舎度はさほどでもないんだけど、駅がメチャメチャローカル。無人駅の連続と、駅舎らしい駅舎のないホームの連続。待合室もどきがホームにある程度。ス、スゴイです~
コトコト揺られ「あ、ここで降りてみようかなー」と気が向いたので下車したのが、久留里線の久留里駅。

          
この駅はこの写真から予想する以上にキレイな駅舎がちゃんとあったけど、やっぱり無人駅だった(逆光で写真とれなかったよ、残念)。

何の知識もなく適当に降りてみたものの、かなりビンゴ。旅の神のお導きか?ツイてるぞー。久留里駅は久留里城のある城下町であり、町のアチコチで井戸水が湧く名水の町でもあった。

             
飲んでみたけど、マッタリとした美味しい水。天然の菌を多数含む「生きた水」と書いてあった。

こういう田舎町特有の駅前メインストリートを散策。タイムスリップしたかのようなレトロな店舗を見て回ったり、ウロウロしてたら1時間なんてアッという間。気づいたら列車の時間だった。うーん、今度はゆっくり来てみたいなぁ。次回は久留里城も見てみたいね。

木更津へ戻る「超ロングシート」の列車に乗り込み(あんな長いシートは初めて見たって!)、ウツラウツラしながらなぜか風の強い木更津到着。一気に都会に戻ってきた気分。
再び東京湾沿いに東京駅へ戻る。内房線から、同じく海沿いを走る京葉線へ乗り換え。ディズニーランド帰りの親子連れが乗り込んできた浦安を過ぎ、終点・東京駅到着したのはもう夕方だった。「1駅分は楽に歩かされる」と悪名名高い?京葉線-在来線乗り換えもクリアーし、岐路に着く

今回、船使ったものの文字通り「東京湾くる~り一周」。
ん?ろくに観光してないって?。いいのだー、東京湾一周するのが目的の旅だったから。1日楽しかったなぁー
ちなみにこの日使った金額は、久里浜バス170円&東京湾フェリー600円&昼食代のみ。1500円も使わずにこれだけ遊びまわった。青春18切符の代金8000円分は前回の銚子の旅で元はとってるから、今回はタダ同然でJR乗りつくし。つくづく旅人に優しいこの切符に感謝!!。

東京湾くるり一周の旅・前編

2007-04-10 20:29:48 | 旅たびたび
プロジェクトが順調に行き過ぎて、イキナリ仕事が終了。次の仕事までちょっとだけ休憩タイム・・・の予定だったんだが。相方に「青春18切符あと1回分残ってるよ。利用期間が明日で終了だから使ってくれば?」と言われ、青春18切符でプチ旅行に行くことにした。

JRの鈍行列車であれば乗り放題の青春18切符。さーて、どこへ行くかね~?。ゆっくり温泉でも入りに行きますか、と思ってネットで日帰り温泉を調べた。しかしどこもピンとこない…。ワタシ好みの温泉が見つからない。
(ワタシ好みの温泉 = マイナーどころで露天風呂なくても可・湯船に入ったら溶けるぐらいの泉質勝負の温泉で・ビジュアルはノープロブレム、むしろ古いほうが味かあっていい・町営or市営であれば尚よろしい ←こんな温泉あればご一報下さい。ワガママ??)

うーん、旅の神降臨せず。どこへ行こうか~。
と悩んでいたそのとき。「別料金になるけど横須賀から千葉までフェリーが出てるよ」と相方。
調べてみると、三浦半島から千葉まで東京湾を横断するフェリーがあった。しかも片道たったの600円!!。来たぞーっ!旅の神降臨!。ワクワク感満載の予感。よしっ!明日はここに決定だーっ

てな訳で行ってきました、青春18切符で行く・日帰り東京湾くるり一周の旅。
「ぐるり」ではなく「くるり」?。その謎解きは後ほど・・・


ポカポカ陽気の某日、まずは東京から横浜へ
横浜駅で三浦半島へ向かう横須賀線に乗り換えなんだけど、意外と本数が少ない??。(相方曰く、三浦半島は京急が充実しているせいなんじゃないか、と)。初めて乗る路線でちょっとドキドキ。
横浜駅からしばらく走ると、鎌倉・逗子へ。思いの他田舎でビックリする。
逗子駅で列車の切り離しを見て喜んだり(←鉄分多すぎ)、横須賀駅で「♪これっきり・これっきり・もう~これっきり~ですかぁ~♪」と山口百恵の「横須賀ストーリー」を歌ったりしながら(お約束)、終点・久里浜駅で下車。

            
            JR久里浜駅前は、菜の花畑が満開。

ここからバスで港へ向かう。接続がベリーグーで、スムーズに久里浜港から「東京湾フェリー」に乗船。ツイてるなぁ~。

            
          「くりはま丸」に乗船。意外と立派なフェリーだった。

春霞の空の下、フェリーは千葉県・浜金谷港向けて出航。所要時間たったの40分で、混雑した都内をエスケープして千葉に上陸出来るのだ。船旅なんていつ以来だろう?。フェリー特有の「ド・ド・ド・ド・ドド」という振動音に、舞鶴から北海道へ向かった日を思い出して懐かしくなった

          
    久里浜方面の景色。お天気はいいんだけど、春らしく霞んで見えていた。

春爛漫の風を受けてみたくて、船室から甲板へ。
久里浜港を出てすぐなのに、もう南房総の稜線が見えている。東京湾を挟んだものの、結構近いのね~。
東京湾は波もなくとても静かで、太陽に照らされて海面がキラキラ光り。行きかうタンカーや漁船の群れの多さに驚き。春の海風は心地よく、空は果てしなく広い。
そんな東京湾の景色を見ながら、うーんとひとつ伸びをする。気持ちがいい~。潮風に吹かれながらの一服、堪りまへん。嗚呼、旅してるよなぁ今。船っていうのは旅テイストが濃縮100%。素晴らしい。「今、ワタシは東京湾を横断してるんだぞー」という、満足感で溢れる。

その昔は川崎-木更津間も、こんな東京湾横断フェリーが走っていたそうだ。東京湾アクアラインの完成で廃止になってしまったらしいけど、ドラマ「男女七人秋物語」で登場していた有名な航路だったらしい。
今回乗船した路線よりも都心に近く乗りやすそうだし、陸地にも近いから景色もキレイだっただろうなぁ。

そんな旅気分にドップリ浸っていると、アッという間に南房総・浜金谷港へ到着。短い時間だったけど、十分に楽しめた船旅でした
霞んでなければ、横浜ベイブリッジや富士山まで一望できるそうだ。たった600円、しかも東京から1時間程度でこれだけ旅できるんだから東京湾フェリーやるねぇ~


(船旅だけで終わる訳はない・つづく)

新生活スタート

2007-04-09 19:17:33 | 徒然なる日々
             

新生活スタートのこの季節。
通勤電車の中にも、まだまだ「スーツに着られてる状態」のフレッシュマンや、新しい制服と靴を履いた学生さんがチラホラ。なんだか微笑ましい季節

JR浜松町のホームの名物・小便小僧さんも、ランドセルしょって新生活を迎えてた。桜を背負い手提げ袋までぶらざけて、相変わらず凝ってるよなぁー。結構好きなんだよなぁ、この小僧さん。和みます~
ワタシも仕事の契約が一段落。新しい仕事につく新生活スタートさせる予定。いくつになっても「スタート」の時期はちょっとワクワク、ちょっとドキドキ

今年もまた、桜

2007-04-05 14:54:45 | 徒然なる日々
             

東京@昨日、雪が降ったそうです。4月なのに…。
雪が降っていた頃ワタシは仕事してたんだけど、急に外が真っ暗になって雷ゴロゴロ。外を見たらお台場方面は青空が広がっているのに、都心だけ映画「首都消失」のように真っ黒い雲に覆われてビックリ。仕事中だったので雪は見れませんでしたが…。


花冷えに加え、花散らしの嵐ですっかり時期の終わりを迎えた桜。東京で見る桜は3度目である。この1年1年、思い出のある季節。
週末、満開の桜の森を見に行ったんだけど…なんだか物足りなかった。桜が物足りないのではない。開花までの「プロセス」が足りないのだ。

ちょうど開花時期にインフルエンザで寝込んだため、「あ、そろそろ咲きそう」とか「一輪咲いてる!」「うわ~、こんなに咲いた」「とうとう満開!」というプロセスが今年は見れなかったのだ(それどころではなかった)。
イキナリ満開になった桜を突きつけられても、意外と物足りない。その成長過程を見なければ感動は減ってしまう、ということを今年初めて知った。不思議だなぁ。それだけ桜というのは、心待ちにする春の花なんだと思う。

桜が咲くと、「あ、こんなところにも桜の樹があったんや~」と発見が増える。それは総武線の線路脇だったり、オフィス街の中だったり、川沿いの小道だったり。そんな桜を見ていると、新しい生活を向かえた頃の自分をいつも思い出す。

それはおろし立ての「HARUTA」のローファーを履いて向かった、高校の入学式だったり。
就職と同時に入居した部屋の、新しい畳の匂いだったり。
「イヤだよぉぉ~」と泣きながら転勤辞令を受け取った日の、職場の玄関で迎えてくれた桜吹雪の景色だったり。
夢に向かって疾走を始めた、あの退職した日だったり。

人生のブックマーク的役割を担う桜の存在。どの季節よりも鮮やかに印象を残す。
今年の桜は・・・インフルエンザで寝込んだこと、全日本プロレスチャンピオンカーニバルを病み上がりで見に行って燃えたこと(笑)TAJIRIさまぁぁぁっ!!。きっと何十年後の桜の季節にも思い出すはず。