5月28日日記 とても印象に残るダービーだった。

土曜の深夜に日本ダービーの予想を終えて一瞬、
人気落ちの岩田騎手のことがチラついたが
結局気にせず馬券を購入した。
エースもシップも馬券に絡まずとほほな結果になった。

いや、しかし今年のG１は馬より人が見ごたえあった
素晴らしいダービーだったと思う。
岩田騎手は騎乗停止明け、福永騎手は自ら「何がリーディングやねん」
と吐露するほどビッグレースの勝ち星経験なしのコンプレックスを抱え
今度こそという気持ち。
ウィリアムズ騎手もここ数年はダービーウイークに騎乗し
「絶対取りたい」と口に漏らほどのこだわりよう。
蛯名騎手の悲願の初制覇などと、
レース前からいろいろ盛り上がっていた気する。

まずは岩田騎手おめでとうございます。
涙を流した理由はいろいろあるのではないでしょうか。
NHKマイルで後藤騎手を落馬に追い込む危険騎乗で騎乗停止。
その隙にお手馬のジェンティルドンナがオークスを制するなど
鬱憤は相当溜まっていたのではないでしょうか。

矢作調教師と調教に関して軋轢や衝突もあった。
互いの気持ちが強いからこそ起こったにせよ、
厩舎と岩田騎手は極度の緊張感と不穏な空気の中
ダービーを迎え結果を残す。
こういう苦難や葛藤を乗り越えての勝利というのは
何かグッとくるものがあります。
かっこいいぜチーム矢作＆岩田騎手！！

それと同時に全く対照的な涙を流したのが蛯名騎手。
道中完璧な机上でワールドエースとゴールドシップを封印して置きながら
わずかな差でダービーに届かなかった。

今年は1週早まった2歳新馬に向けての調教をすべてキャンセルしてまで
ダービーに向けて全力で準備を行う。
万全に万全を喫してもわずか及ばずの2着。
何年もトップ騎手として様々な栄冠と殊勲を積み重ねてきても
結局ダービーだけは取れない悔しさ。
更に決して快しとも思わない地方出身であとから入ってきた
岩田や安藤勝や内田博はあっさりとダービージョッキー
という状況じゃ悔しくないはずもなかろう。

これを糧に・・というレベルの騎手ではもはやないが、
今や関東を代表する騎手であるのは間違いないわけで、
来年以降の奮起に期待したいところだ。

本音を言えばあまり好きな騎手ではないが、
やっぱり毎週レース見てても、「さすが蛯名さんやぁ・・ごめんなさい！」
っておもうこと多い。騎乗技術のことは
アホだからあまり分からないけど、やっぱ人並み以上に結果残してるし
そこは違うさ。
こういう立場の人間は本当の栄冠を手にする値の人間だと思うし
いや・・とって欲しいな。
だからといって簡単に取れないのがダービーだけどね。

それから福永騎手。
ダービー前日に直前スペシャルが流れる時点で変なフラグは
立っていたんだけど・・。まだまだ若いですし馬も集まるでしょうから
めげずに頑張ってください。ただ今の競馬界はそんなに長くはチャンスを
与えてはくれないので、これからが正念場でしょうね。

リーディングジョッキーとしての立場、それと同時に
ビッグレースで結果が求められるプレッシャーが付き纏う辛い立場
ではあるのでしょうが、尊敬する先輩・武豊騎手はそれを乗り越えて
きたわけですから是非乗り越えてひと皮剥けたユーイチを見せて欲しい。

レース終了後は心からいろいろこみ上げるものがありました。
岩田＆蛯名両騎手涙のダービーは僕の中で一生心に残るレース
となるのではないかと思います。

最後に「マイラー視」されていたディープインパクト産駒の
オークスに続く逆襲も忘れてはいけません。
自分もずっとこらえて待っていたディープ産駒の牡馬クラシック制覇は
やはり嬉しいものがあります。

２４００は無理だと言われてきましたが、オークス・ダービーを制覇し
そして止めに目黒記念でスマートロビンが勝って完全にマイラー
という意見を払拭してくれました。
個人的には大金字塔を打ち立てた、偉大な父にして大種牡馬
サンデーサイレンスを超えて欲しいと思っています。