だんなっちょんのブログ

ヤ〇トのセールスドライバーやってます。
競馬・飲酒・昼寝・スマホいじりが趣味の
甲斐性無しの二児の父

2月28日日記 別れの連続

2015-02-28 00:41:08 | 生活漫談
人間の世界に降り立った以上、出会いと別れは常に付きまとう。
産声を上げて産まれた赤子が最初に出会うのは母親。
人生初の出会いがここで始まり、その後大人になる段階を経て、
入卒業式や転校転入や就職転職活動による人との出会いと別れ、
血族・親族・肉親との死別・・・。
最後は自分自身と世界との別れで人生の幕を閉じる。

そんな拙いポエムが頭を過り、人間哲学紛いの哀愁ただよう感情が
心のなかにあふれた一週間だった。

この世に取り巻くもの一切合切に普遍は無く、
何かは必ず終わりを告げ、どんなに楽しくどんなに辛いことがあっても
何らかの形で終わりは必ずやってくる。
それを受け止めて人は変化し、
学習し、次のステップに向けての糧にする。

昨日は5年間働いてくれたアルバイトが就職により会社を離れるお別れ会があった。
その席で、思わず彼が「最後の授業を終えた時につい教室に一礼してしまいました」と吐露していた。
飲みの席でのことなので、半分は笑いを取りつつ、半分はマジっ気たっぷりに語ってくれた。
普段「おちゃらけボケタイプ」の彼もまんざらじゃない気がした。
都内の企業に努め、これまでと全く畑違いの仕事に4月から従事する。
塾の先生という仕事は、この道を志さない限りは多くの人は学生までのバイトまでの話であり、
彼に取ってみれば人生において、おおよそ最後の「先生」の仕事をやり遂げて、万感の思いもあったに違いない。
大学1年から院生卒業まで実に長いようで短い5年間であったが
やり遂げた気分は達成感と悲しさが漂う複雑なものが入り交じっていたことでしょう。

夜も遅くなり代行もいよいよなくなるということなので、代行を呼んで
先に帰ろうとした時、駐車場まで走ってかけつけ、
1人で最後まで私に
「これまで本当にアリガトウございました。本当に感謝してます。ありがとうございました。
お世話になりました・・・。また遊びに伺います」と1人頭を下げ続けていました。
「いいから・・・そんな頭下げなくても、ていうか誰のお別れ会なんだ(笑)頭下げて感謝するのはこっちだ」って話だったのですが、
ここまで感謝されていたとはちょっと意外でした(飲み過ぎていたのかな?)
特に感謝されたいとか、尊敬されたいとか、慣れ合いになろうとか、
微塵も考えずにドライに割りきってバイトと付き合っているのですが、
この行動はちょっと驚きでした。
この瞬間「初めて」悲しい気分になりました。
帰りの車の中で彼との思い出が頭に過りました。

当たり前のように彼がバイトに来て、生徒と賑やかに盛り上がっている
シーンや彼に仕事を依頼したり、
仕事が終わった後、彼と雑談していた日々は二度と戻ってこない。
別れって本当に割り切れないものがあります。

もう一つの別れは、以前日記に書いた同僚の上司との別れ。
こちらは私が今の職場に移ってきてから6年以上のお付き合いなのですが
いよいよ今日、最後の仕事を終えました。
好きか嫌いかといったら好きではなく、余りソリの合わないタイプの上司だったのですが
(私と合うのは基本的に少なくアウトローな人が多いのです・・・w)
多くの人に好かれ、多くの生徒に慕われた、
一言で言えば大黒柱がいよいよ会社を後にします。
抜群のバランス感覚を持った人で、癖という癖も少なく、
しっかり自分を持ち、偏屈さは殆ど無く、取っ付き易い
誰からも好かれる人でした。
この人を悪く言う人は殆ど居なく、多分私が自宅で妻に言っている
ぐらいでしょう(笑)
私がこの人の文句を言っても、絶対誰も味方してくれません(笑)
それぐらいの人です。
あ、喧嘩とか文句を言ったり言い争いしたことは一度たりともありませんよ。
6年間最後の最後までドライに礼節をもって接してきたつもりです。
基本的に悪い人ではないので。
私は表の顔と違うその腹の底が見えてしまうような言動や行動が
気になってしまうだけなのです。

最後まで淡々と冷静に静かに仕事を終えました。そこはさすがです。
お別れの挨拶をしないまま仕事終了もいやなので、頭を下げて
「これまで大変お世話になりました。
今後のご活躍とご栄転を心からお祈りしております」と頭を下げたら、
あちらも「こちらこそお世話になりました。」
と頭を下げてくれました。

この瞬間、少しだけ涙が出そうでした・・・。
どんだけ自分はヒネクレているんだか(笑)
決して好きでもない人が出て行くことは嬉しいはずなのに
変ですよね。凄く複雑な心境でした。

長きに渡って会社に貢献してくれた2名が抜けて、
来週から少ないメンバーで新しい年度を迎えることになります。
私も再出発の気分で頑張らないといけません。


最後の別れはJRA騎手の後藤騎手の自殺ニュース。
ニュースを聞いた時本当に目を疑いました。
「嘘だろ」としか言いようがありませんでした。
ノーコネの状態で競馬の世界に入り、
自分で活路を見出し東のトップジョッキーまで上り詰めた
後藤騎手は他の騎手とは違う目で私は見ていました。
重賞勝利インタビューの時に頭に旗を立てて悪ふざけしたり
大げさ(?)に泣いたりものまねしたりと、話題に欠かない人でしたが
どんなにふざけようが、問題行動起こそうが、
しっかりと努力して自分で道を切り開いてきた人間に
真の馬鹿は居ないと思っていたから、ファンサービスの為の
彼なりの計算の上だと思っていたし
悪いイメージを抱くことは本当に無かったですね。

多くの落馬負傷を乗り越え、弱音を吐くことなく努力して
復活して、その矢先に自殺なんて本当にショックでした。

アドマイヤコジーンで安田記念を勝利して近藤オーナーと
派手に抱き合っているシーンも印象的なのですが、
一番印象的なのはローエングリンとの再会&勝利の中山記念。
この時のインタビューは顔面がグチャグチャになるぐらい大泣きで
正直「そこまで泣くのかよ・・・」と驚き、恥ずかしい話
「まさか演技入ってないよね?」と勘ぐる程でした。
でも、ローエン暴走事件からここまでの経緯は私の知らないところで
色々複雑な問題や、彼がローエンに対する並々ならぬ思いが
あってのことだと思います。
見かけ以上に、想像していた以上に後藤騎手は真面目で
騎手に掛ける思いが強い人だったと思います。
また、ローズキングダムの代打騎乗の時もそうなのですが、
派手なパフォーマンスとは打って変わって、目立つこともなく
騎乗停止により乗れなくなった小牧騎手に十二分に配慮をした
絶妙なコメントをしてました。
相手の立場を配慮して、全力で仕事を果たす姿は輝かしいものを感じました。

自殺の要因は定かではないですが、私が思うに
騎手人間・後藤浩輝が自分が納得できる騎乗をファンに見せられない悔しさがあってのことの気がしてならないのです。

どうぞ安らかに。競馬を初めて一番辛いニュースでした。
そしてあの世から競馬を暖かく見守ってください。
ありがとう。