だんなっちょんのブログ

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5月10日日記 カーネーションの功績

2012-05-10 01:49:47 | 生活漫談
朝の連続ドラマ小説で今放映している「梅ちゃん先生」の
視聴率が軒並み順調だ。早くも視聴率20%を叩きだしカーネーション・
おひさま・ゲゲゲの女房を抜く勢いだ。

昨今の朝ドラ視聴率は低迷気味だ。
インターネット産業や娯楽の多様化や女性の社会進出等と原因は様々だ。
朝ドラに限らず、テレビ全般を見通しても視聴率は軒並み低迷。
私が愛するプロ野球や競馬も低迷。
「昔ながら」の娯楽は今や厳しい状況なのは言うまでもない。

近年の朝ドラの歴史を掘り返すと2003年の中越典子主演の
「こころ」を最後に20%を切っている状況。
そういう低迷している朝ドラが続く中、20%近くの
高視聴率を上げたのが

2006年 宮崎あおい主演の純情きらり(19.4%)
2007年 比嘉愛未主演のどんど晴れ(19.4%)
2011年 尾野真千子主演のカーネーション(19.1%)

である。

ただ「純情きらり」と「どんど晴れ」は次へのつなぎをすることが
出来なかった。
純情きらりの後の「芋たこなんきん」は16.8%、
「どんど晴れ」の次の「ちりとてちん」は15.9%と
数字を落としている。

そう考えると、主演や脚本家等の固定ファンが流れて
叩きだした高視聴率の可能性が高い。
単純に言えば話題先行型の作品といえる。

「ちりとてん」以降の朝ドラは軒並み低調だが
その悪い流れを断ち切った立役者は「ゲゲゲの女房」
と言っていいだろう。
ちりとてん以降、(15.9→15.2→16.2→13.8→13.5)
と悪い流れだったのを一気に18.5%まで持ち直した功績は
やはり見事と言える。

ただし、ゲゲゲの女房も「話題性」は前述の純情きらり等と同等
高いもので、普通の朝ドラと同じスタートラインに立っている作品
とはいえない。
言うまでもなくゲゲゲの鬼太郎は国民の殆どが知っている漫画であり、
それだけで一気に固定ファンを呼び寄せ視聴率を稼いだ可能性もある。
個人的には内容は素晴らしいと思っているが、ゲゲゲの鬼太郎と
水木しげるという漫画家の後押しがあったことを忘れてはならない。

案の定というか、それでも踏みとどまったというか
ゲゲゲの後も視聴率を落としている(17.2%)

そして迎えたのが井上真央主演の「おひさま」である。
18.8%というゲゲゲを抜く視聴率をマークする。
話題性のある井上真央主演+癖のない綺麗な脚本
が生きたのだろう。ただしこれも有名女優を起用した
どちらかというと『話題先行型』の作品。
無論内容に異を唱える気はない。とても素晴らしい作品だった。

そして迎えたカーネーション。
通常の流れだと高視聴率の後は数字を落とすものだが
カーネーションは落とすどころか19.1%という近年最高の
異例とも言える数字を叩きだす。

そこでおひさまを更に評価しつつも、
通常数字を落とす流れのはずの流れを断ち切った
カーネーションの中身は相当なものだったと思わざるを得ない。
毎回捨て回が無いと言っていいほどの凝り具合。
素晴らしい脚本・演出に加えて、主演・尾野真千子の名演技が特に冴えた。
不安させられたが、後を継いだ夏木マリも申し分無しの
「さすが一流!」と言わざるを得ない名演技&名バトンタッチだった。
尾野真千子自体、言うまでもなく高視聴率を出した
主演の宮崎あおい・井上真央・松下奈緒と今の堀北真希等に
比べればマイナー中もマイナーな女優である。
にも関わらずこの数字はもはや見事であり正真正銘実力で
もぎ取った数字と言って良いだろう。

さて現在梅ちゃん先生が放映中だがこれまた高視聴率。
ただこちらは、堀北真希という固定ファンが必ず存在する
今売れに売れてる人気女優に加えて、カーネーションの流れで
見ている層(俺みたいな)によって叩きだされた数字と見ている。
申し訳ないが内容は比較にならないほど劣る。
堀北真希が決して悪いわけではなく、脚本と演出が全般的に適当で
中身も薄い。魅力的な脇役も正直、陽造役の鶴見辰吾ぐらいで、
他は本当軽薄な登場人物ばかりで毎回萎えてばかりだ。
ヤフーコメ等では袋叩きにあっているのも無理もないだろう。

そういう『酷評ドラマ』でありながら20%近くの数字をたたき出すんだから、
カーネーションからの流れ視聴の割合はかなりのものと見る。
もしかして、実際にこれを真剣に支持する層が存在するのかもしれないが・・。
何が流行るか分からない世の中だけに・・・。

安易な事は言えないが、話題だけのドラマかどうかはいずれにせよ
次に繋げられるかにかかってくると思う。
過去の例で考えれば、話題先行型の梅ちゃん先生は高視聴率を稼げても
繋げる力は薄く、次で視聴率を落とすことになる可能性は
極めて高いと推測する。