今日は馬術書発刊のニュースです。
馬術書の出版といえば「恒星社厚生閣」ですが、半月ほど前に新しい馬術書「ドレッサージュの基礎」が翻訳・出版されました。
下記は私が最近遊んでいるmixiに翻訳者の椎名さんが投稿された記事です。
〈椎名さんの記事〉
校正作業に入ってからでも半年以上経ち、翻訳開始から数えると6、7年かかっているので、ひと仕事終えたという感じがします。
著者のフォン・ジーグナーは、1918年生まれといいますから、かなりのご高齢ですが、一昨年ドイツで出版されたミューゼラーの『乗馬教本』が「フォン・ジーグナーによる全訂版」となっており、序文も書いているのを見ると、未だに積極的に馬術教育に携わっておられるようです。
『ドレッサージュの基礎』は、自分の馬がL級(日本で言う第三課目程度)の運動を正しく実施できる(=優勝を狙える)ようにするには、何をどういう順番で教えればいいか、ということが系統立てて書かれていて、いわゆる「中級者」が主なターゲットになっています。
先年出版された『ボルト氏の馬術』は、M級(第四課目程度)以降の調教について書かれており、それ以前の基礎固めの段階にはほとんど触れられていませんでしたので、これを埋めるのが『ドレッサージュの基礎』だと言えましょう。
しかも、ドイツ馬術の最も重要な考え方である「トレーニングスケール」に沿って順を追って書かれていますので、これを読めば、ドイツ馬術のエッセンスはだいたい理解できると言ってもいいと思います。
残念だったのは、価格が5,000円を超えてしまったことで、私としては、学生にも手が届くよう、3,000円程度か、せめて4,000円以内に押さえたかったのですが、出版社によると、「馬術書はあまりたくさん売れないので、どうしても高めの価格設定になってしまうし、価格を下げるためにペーパーバックにすると、安っぽく見えるのか、逆に売れないというのが経験則」なんだそうです。(このあたりに、日本の乗馬事情が垣間見えるような気もします。)
もちろん、どうせ本を出すのだからできるだけ良いものにしようと考えてしまうこちら側にも責任があるわけで、こういうこだわりを最後まで貫きとおすと、『ボルト氏の馬術』のように2万円を超える豪華本ができ上がってしまうことになります。(頑固一徹の荒木雄豪先生には出版社も頭が上がらず、写真をきれいに見せるために本のサイズを大きくしたり紙質を良くしたりした結果があれだったらしい。)
例えば、英語版にはこう書いてあるがドイツ語版だとこういう表現になっている、みたいな脚注をたくさん付けてしまったのですが、脚注がページごとに付いていると、製版作業がすごくたいへんになるらしく(MS-Wordだと自動的にできてしまうので、まったく思い及ばなかったんですが)、必然的にコストもかさむ、と。一般の読者には、ああいう「比較馬術学」みたいなウンチクはおそらくどうでもいい話ですから、全部割愛してもよかったのかもしれません。
次に本を出すときは、日本の馬乗りがいくらぐらいまでなら馬術書に投資するのかを調べた上で、価格をその範囲に押さえるようなつくり方をするべきなんでしょうね。
ザッとこんなところです。本の紹介は、下記アマゾンのURLからご覧ください。
http://www.amazon.co.jp/gp/aw/d.html/ref=aw_mp_1/?a=4769910568&uid=NULLGWDOCOMO
さて、この馬術書ですが、馬の調教に携わっている方、或いは自馬を持って技術の向上を目指している方、そして自馬会員ではないが馬術の本質に触れてみたいと希望する方は、【読まなければならない本】です。椎名さんの記事にある「トレーニングスケール」の第一段階は「リラクゼーション」から始まり、第10段階の「収縮」へと続いています。この段階を理解しないでヨーロッパから輸入した馬場馬に乗っても、多くの日本人が数年で本来の動きを失わせてしまう原因が具体的に書かれています。多くが私に当てはまることで、心にグサグサ突き刺さる部分が多く大反省です。私の馬術思想を根底から変える可能性がある本です。
本の購入を希望される方は、アマゾンに申し込まれても宜しいでしょうが、この記事のコメント欄に「本の購入希望」と書き込んでくだされば、私が手配することも可能ですが、当然・・・氏名・住所・電話番号を知っている方しか対応できません。
購入代金は、本と一緒に入っている郵便振替用紙にて「恒星社厚生閣」宛てに送金ください。
私はこの本の購入を仲介しても1円の得にもならないのですが、この本に接して感じた感動を一人でも多くの方にお知らせできればと思います。是非とも、お手元に取り寄せて読んでいただきたいと思います。
馬術書の出版といえば「恒星社厚生閣」ですが、半月ほど前に新しい馬術書「ドレッサージュの基礎」が翻訳・出版されました。
下記は私が最近遊んでいるmixiに翻訳者の椎名さんが投稿された記事です。
〈椎名さんの記事〉
校正作業に入ってからでも半年以上経ち、翻訳開始から数えると6、7年かかっているので、ひと仕事終えたという感じがします。
著者のフォン・ジーグナーは、1918年生まれといいますから、かなりのご高齢ですが、一昨年ドイツで出版されたミューゼラーの『乗馬教本』が「フォン・ジーグナーによる全訂版」となっており、序文も書いているのを見ると、未だに積極的に馬術教育に携わっておられるようです。
『ドレッサージュの基礎』は、自分の馬がL級(日本で言う第三課目程度)の運動を正しく実施できる(=優勝を狙える)ようにするには、何をどういう順番で教えればいいか、ということが系統立てて書かれていて、いわゆる「中級者」が主なターゲットになっています。
先年出版された『ボルト氏の馬術』は、M級(第四課目程度)以降の調教について書かれており、それ以前の基礎固めの段階にはほとんど触れられていませんでしたので、これを埋めるのが『ドレッサージュの基礎』だと言えましょう。
しかも、ドイツ馬術の最も重要な考え方である「トレーニングスケール」に沿って順を追って書かれていますので、これを読めば、ドイツ馬術のエッセンスはだいたい理解できると言ってもいいと思います。
残念だったのは、価格が5,000円を超えてしまったことで、私としては、学生にも手が届くよう、3,000円程度か、せめて4,000円以内に押さえたかったのですが、出版社によると、「馬術書はあまりたくさん売れないので、どうしても高めの価格設定になってしまうし、価格を下げるためにペーパーバックにすると、安っぽく見えるのか、逆に売れないというのが経験則」なんだそうです。(このあたりに、日本の乗馬事情が垣間見えるような気もします。)
もちろん、どうせ本を出すのだからできるだけ良いものにしようと考えてしまうこちら側にも責任があるわけで、こういうこだわりを最後まで貫きとおすと、『ボルト氏の馬術』のように2万円を超える豪華本ができ上がってしまうことになります。(頑固一徹の荒木雄豪先生には出版社も頭が上がらず、写真をきれいに見せるために本のサイズを大きくしたり紙質を良くしたりした結果があれだったらしい。)
例えば、英語版にはこう書いてあるがドイツ語版だとこういう表現になっている、みたいな脚注をたくさん付けてしまったのですが、脚注がページごとに付いていると、製版作業がすごくたいへんになるらしく(MS-Wordだと自動的にできてしまうので、まったく思い及ばなかったんですが)、必然的にコストもかさむ、と。一般の読者には、ああいう「比較馬術学」みたいなウンチクはおそらくどうでもいい話ですから、全部割愛してもよかったのかもしれません。
次に本を出すときは、日本の馬乗りがいくらぐらいまでなら馬術書に投資するのかを調べた上で、価格をその範囲に押さえるようなつくり方をするべきなんでしょうね。
ザッとこんなところです。本の紹介は、下記アマゾンのURLからご覧ください。
http://www.amazon.co.jp/gp/aw/d.html/ref=aw_mp_1/?a=4769910568&uid=NULLGWDOCOMO
さて、この馬術書ですが、馬の調教に携わっている方、或いは自馬を持って技術の向上を目指している方、そして自馬会員ではないが馬術の本質に触れてみたいと希望する方は、【読まなければならない本】です。椎名さんの記事にある「トレーニングスケール」の第一段階は「リラクゼーション」から始まり、第10段階の「収縮」へと続いています。この段階を理解しないでヨーロッパから輸入した馬場馬に乗っても、多くの日本人が数年で本来の動きを失わせてしまう原因が具体的に書かれています。多くが私に当てはまることで、心にグサグサ突き刺さる部分が多く大反省です。私の馬術思想を根底から変える可能性がある本です。
本の購入を希望される方は、アマゾンに申し込まれても宜しいでしょうが、この記事のコメント欄に「本の購入希望」と書き込んでくだされば、私が手配することも可能ですが、当然・・・氏名・住所・電話番号を知っている方しか対応できません。
購入代金は、本と一緒に入っている郵便振替用紙にて「恒星社厚生閣」宛てに送金ください。
私はこの本の購入を仲介しても1円の得にもならないのですが、この本に接して感じた感動を一人でも多くの方にお知らせできればと思います。是非とも、お手元に取り寄せて読んでいただきたいと思います。