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初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について(諮問)

2014-11-21 05:44:39 | 教育関連情報
初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について(諮問)

 昨日、中央教育審議会に対して、下村博文文部科学大臣から諮問されました。

 引用しますので、まずはお読みください。

第一に,教育目標・内容と学習・指導方法,学習評価の在り方を一体として捉えた,新しい時代にふさわしい学習指導要領等の基本的な考え方についてであります。

 これからの学習指導要領等については,必要な教育内容を系統的に示すのみならず,育成すべき資質・能力を子供たちに確実に育む観点から,そのために必要な学習・指導方法や,学習の成果を検証し指導改善を図るための学習評価を充実させていく観点が必要であると考えられます。このように,教育内容,学習・指導方法と学習評価の充実を一体的に進めていくために求められる学習指導要領等の在り方について,御検討をお願いします。
 その際,特に以下のような視点から,御検討をお願いします。

○ これからの時代を,自立した人間として多様な他者と協働しながら創造的に生きていくために必要な資質・能力をどのように捉えるか。その際,我が国の子供たちにとって今後特に重要と考えられる,何事にも主体的に取り組もうとする意欲や多様性を尊重する態度,他者と協働するためのリーダーシップやチームワーク,コミュニケーションの能力,さらには,豊かな感性や優しさ,思いやりなどの豊かな人間性の育成との関係をどのように考えるか。また,それらの育成すべき資質・能力と,各教科等の役割や相互の関係はどのように構造化されるべきか。

○ 育成すべき資質・能力を確実に育むための学習・指導方法はどうあるべきか。その際,特に,現行学習指導要領で示されている言語活動や探究的な学習活動,社会とのつながりをより意識した体験的な活動等の成果や,ICTを活用した指導の現状等を踏まえつつ,今後の「アクティブ・ラーニング」の具体的な在り方についてどのように考えるか。また,そうした学びを充実させていくため,学習指導要領等において学習・指導方法をどのように教育内容と関連付けて示していくべきか。

○ 育成すべき資質・能力を子供たちに確実に育む観点から,学習評価の在り方についてどのような改善が必要か。その際,特に,「アクティブ・ラーニング」等のプロセスを通じて表れる子供たちの学習成果をどのような方法で把握し,評価していくことができるか。



 第二に,育成すべき資質・能力を踏まえた,新たな教科・科目等の在り方や,既存の教科・科目等の目標・内容の見直しについてであります。中でも特に以下の事項について,御検討をお願いします。

○ グローバル化する社会の中で,言語や文化が異なる人々と主体的に協働していくことができるよう,外国語で躊躇(ちゅうちょ)せず意見を述べ他者と交流していくために必要な力や,我が国の伝統文化に関する深い理解,他文化への理解等をどのように育んでいくべきか。
   特に,国際共通語である英語の能力について,文部科学省が設置した「英語教育の在り方に関する有識者会議」の報告書においてまとめられた提言も踏まえつつ,例えば以下のような点についてどのように考えるべきか。

・小学校から高等学校までを通じて達成を目指すべき教育目標を,「英語を使って何ができるようになるか」という観点から,四技能に係る一貫した具体的な指標の形式で示すこと

・小学校では,中学年から外国語活動を開始し音声に慣れ親しませるとともに,高学年では,学習の系統性を持たせる観点から教科として行い,身近で簡単なことについて互いの考えや気持ちを伝え合う能力を養うこと

・中学校では,授業は英語で行うことを基本とし,身近な話題について互いの考えや気持ちを伝え合う能力を高めること

・高等学校では,幅広い話題について発表・討論・交渉などを行う能力を高めること

 ○ 高等学校教育について,中央教育審議会における高大接続改革に関する議論や,これまでの関連する答申等も踏まえつつ,例えば以下のような課題についてどのように改善を図るべきか。

・今後,国民投票の投票権年齢が満18歳以上となることや,選挙権年齢についても同様の引下げが検討されるなど,満18歳をもって「大人」として扱おうとする議論がなされていることも踏まえ,国家及び社会の責任ある形成者となるための教養と行動規範や,主体的に社会に参画し自立して社会生活を営むために必要な力を,実践的に身に付けるための新たな科目等の在り方

・日本史の必修化の扱いなど地理歴史科の見直しの在り方

・より高度な思考力・判断力・表現力等を育成するための新たな教科・科目の在り方

・より探究的な学習活動を重視する視点からの「総合的な学習の時間」の改善の在り方

・社会的要請を踏まえた専門学科のカリキュラムの在り方など,職業教育の充実の在り方

・義務教育段階での学習内容の確実な定着を図るための教科・科目等の在り方

○ 子供の発達の早期化をめぐる現象や指摘及び幼児教育の特性等を踏まえ,幼児教育と小学校教育をより円滑に接続させていくためには,どのような見直しが必要か。

 ○ 子供の体力等の現状を踏まえつつ,2020年の東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会開催を契機に,子供たちの運動・スポーツに対する関心や意欲の向上を図るとともに,体育・健康に関する指導を充実させ,運動する習慣を身に付け,健康を増進し,豊かな生活を送るための基礎を培うためには,どのような見直しが必要か。

 ○ 障害者の権利に関する条約に掲げられたインクルーシブ教育システムの理念を踏まえ,全ての学校において,発達障害を含めた障害のある子供たちに対する特別支援教育を着実に進めていくためには,どのような見直しが必要か。
 その際,特別支援学校については,小・中・高等学校等に準じた改善を図るとともに,自立と社会参加を一層推進する観点から,自立活動の充実や知的障害のある児童生徒のための各教科の改善などについて,どのように考えるべきか。

 ○ 社会の要請等を踏まえ,教科等を横断した幅広い視点からの取組が求められる様々な分野の教育の充実のための方策について,関係する会議等におけるこれまでの議論の状況等を踏まえつつ,どのように考えるべきか。

○ 各教科等の教育目標や内容を,初等中等教育を通じて一貫した観点からより効果的に示すためにどのような方策が考えられるか。また,学年間や学校種間の教育課程の接続の改善を図ることについて,現在中央教育審議会で御議論いただいている小中一貫教育に関する検討状況も踏まえつつ,どのように考えるべきか。




 第三に,学習指導要領等の理念を実現するための,各学校におけるカリキュラム・マネジメントや,学習・指導方法及び評価方法の改善を支援する方策についてであります。特に以下のような視点から,御検討をお願いします。

○ 学習指導要領等に基づき,各学校において育成すべき資質・能力を踏まえた教育課程を編成していく上で,どのような取組が求められるか。また,各学校における教育課程の編成,実施,評価,改善の一連のカリキュラム・マネジメントを普及させていくためには,どのような支援が必要か。

○ 「アクティブ・ラーニング」などの新たな学習・指導方法や,このような新しい学びに対応した教材や評価手法の今後の在り方についてどのように考えるか。また,そうした教材や評価手法の更なる開発や普及を図るために,どのような支援が必要か。


 内容は盛りだくさんです。
 

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