実は、今回の休暇に備えてキャノンの一眼レフを買った。
だって、なんかいいカメラの方が景色も食べ物も素敵に写る気がしない?
ついでに東銀座EOS学園というカメラ教室にも2日通った。
何しろ基本のキの字もわからないので。
ま、形から入ろうとカメラケースも、望遠レンズも買った。
教室に行ったら、メンテナンスキッドが必要ということで、ドライボックスも、クロスも、ブラシも小さなふいごみたいなのもレンズフードもレンズカバーも買った。
(荷物に入らなくて、ドライボックスを置いてきたら、ブラシとふいごとクロスも忘れてきた・・・とほほ)
万全の体制・・・のはず。
でも、携帯で撮った画像の方がいいのはなぜ?
なんてところにFood styling and photograph教室の看板を見かけちゃったものだから、その場で参加を決めた。
英語の説明についていけるかな〜という心配はちょっとよぎったものの。なんとかなるっしょ。
行動力だけがとりえです。
さて、翌日、多分ここが集合場所って言ってたはず・・・(何しろ半分は推測、半分は度胸で会話してるから)の場所に行くと、準備している人がいる。
それが、フードブロガー(という職種があったんだぁ)のキンバリー先生。
Daylesfordが用意してくれたコーヒー、紅茶、お水なんかを飲みながら集合を待つ。
フリーのドリンクが用意されているだけで、ちょっと優雅な気持ちになれるのはわたしだけ?
打ち合わせに行った時も、そばに冷蔵庫とかがあって、
「お好きなものをご自由にどうぞ」
なんて会社がしばしばあるけど、それだけで、好きになっちゃう。
いえ、お水も出ない会社を嫌いというわけではありませんよ。きっぱり。
さて、本日の生徒は5人。
まずは、簡単に自己紹介から。
きけば、カメラのセミプロみたいな人ばっかり。
やっちまった!
ついていけてないのは英語のレベルだけじゃなかったわ。しまった。
中央のテーブルの上には、Daylesfordのお店から持ってきたオーガニックフードや食器などがいろいろ載せてある。
とまと、ベリー、いちご、ハーブ、花、ミルク、各種食器、各種布・・・
10時から14時の4時間コース。
日本ではあり得ない時間設定。ランチをはさんでいる。
まずは、先生が説明
「light is everything」(光が全てよ)
ということで、カメラはマニュアルモード。絞りとシャッタースピードとISO(ってなんだ?)で調整。
光があちこちから入ってくるとコントロールしにくい。
光が当たる面を意識する。
なんてことを言いながら、最初の課題「朝食の風景」にとりかかる。
これは家族三人の朝食。ボールは三つね。
目を運ばせる流れを作るように並べます。
ファブリックなんかを使うのもいいわね。
小さい食器で流れを埋めていく、パンくずや散らしたもので流れを強調するなんてのも必要。
ということで先生が作った見本がこれ。
じゃ、ペアでそれぞれ、朝食のストーリーを考えながらスタイリングしてみて。
何を使ってもいいから。との課題に挑戦。
ベテランのアンディと組んだわたしは、すっかり彼にお任せ。
一応聞いてくれるんだけどね
「こっちとこっち、どっちがいいかなあ?」
日本では言ったことのないセリフで答える。
「あなたについていきます。どちらでも」
とは言いつつこっそり果物を切って持っていったり花を入れたりしてできたのがこれ。
全員が完成すると、一つ一つの作品を見ながら話をする。
「じゃ、まず、この題材のストーリーを話して」
ええ〜、綺麗に並べればいいってもんじゃなかったのね。
アンディが答える
「これは、独身の一人の朝食。ちょっと余裕がある日・・・・・(後略)」
へー、そうだったんだ。
そのあと先生は、他の参加者に感想を聞く。
他の参加者もちゃんとコメントする。
「ちょっとファブリックが重たい感じ」などなど
それらを一切否定しないで先生は、そうねと聞いたあと、
わたしならこうするかな。あくまでわたしならよ。と言いながら直したのがこれ。
ポイント
・パンは二つに割るより3つ以上に割った方が単調じゃない
・布で流れを作らないでベリーで作って軽く
・花も枝で入れるより花びらで入れた方が軽い
・ジャムのボトルも入れて、臨場感をだそう
・新聞でアクセントをつけよう
続いて二組目
作ったのはこれ。
ちょっと忙しい時の一人の朝食。
先生の直したのがこれ。
撮影する時は、端を切った方がいいね
続いてジャッキー(5人だったので彼女は一人作品)
テーマは、お父さんの一人のご飯
直したあとはこれ
全体を9分割した交点にものを置くとおさまりがいい。
あ、そういえばEOS学園でも被写体の目の位置をそこに合わせると習ったわ。
花瓶の花の背が高すぎて飛び出してきて一体感がなくなるのでやめる。
いちいち納得。
昔、華道を習っていたことがある。
下手な先生は全部抜いて活け直すのだけど、うまい先生は、生徒の作品のいいところはちゃんと残しながらでも別物に変える。
一つ手を加えただけで、別物に変えることもある。
キンバリー先生。他のメンバーのコメントも生かしつつ、ほんと、素晴らしい。
二つ目の課題に入る頃には、ちょっとお腹がすいてきた。
店から何か買ってくる?テーブルにあるものなんでも食べていいわよ。
などと言われ、でもレッスン続行。
二つ目の課題は、キッシュ。
店からキッシュとサラダが運ばれてくる。
チームを組み替えて、今度はキャシーと。彼女もフードブロガーカメラマン。
「テーマ何にする」
再び、日本では決して言わないセリフ。
「あなたについていきます。なんでもOK]
「じゃ、ピクニックってことで」
それなら、あの木のテーブルがいいよね。光も外の光が当たるし。
草っぽい花も入れよう。
ピクニックだから、お皿なしってどう。
一応黄色で流れを作って。
ってな感じでできたのがこれ。
ちょっと、鉢の背が高すぎるからとびだしちゃうね。
やめよう
これだとちょっと殺風景か。やっぱり
で、サラダをやめてまだ青いブラックベリーに
会心作!キンバリー先生も直すとこないって!!
フードブロガーになろうかな!!何かよく知らないけど。
アンディたちの作品 ビフォー
アフター
マネジイの作品ビフォー
アフター
何が違うかって?
お皿を中央に収めちゃうと退屈になっちゃうから、あえてはずすといいのだそうだ。
撮影したキッシュを食べながら、
後ろに暗幕を張ったムーディな写真の練習を全員で。
わたしは、暗すぎると思ったんだけど、先生は「いいんじゃない」というのでいいらしい。
写真は難しい・・・
皆さんはどう思う?どうしたい?
などと言われた時に、ついつい先生はどう思うだろうとか、他のみんなはどう思うだろうとか、批判的なことは言いにくいなとか、わたしの意見が合ってるとは限らないしとか、みんなの方が経験値高いしとか考えちゃわないで、どんどん自分の意見をいうイギリス人たち。
そして、それを個人の意見と捉えて、人格否定されたとか能力を低く見られたとか、正しい意見じゃないとか思わないイギリス人たち。
そんなイギリス人の姿を垣間見れた時間でもありました。