サボテンの中を移動して、なんとかサンフランシスコについたのは
翌日の早朝。
ニュースでは、まだ空港は封鎖中。
それでも、チェックイン時間を見越して空港に行くと、
そういう、あわて者を取材しようと、多くの取材陣が。
日本人は珍しいと見えて、
わが夫もインタビューに答えていた。
きっと、「空港に来ても飛行機は動いていない。混乱するから来るなと言っているにもかかわらず、来ていたせっかちな人々」とかなんとか紹介されたんだろうな。
カウンターで空港職員に聞くと、
「飛行機は、いつ動くか分からない。私たちはすべての準備はした。機内食のナイフもプラスチックに変えた。セキュリティ体制もととのえた。でも、幹部たちの判断が遅いのよね。会議ばっかりやっていて進まないのよ」
と、緊急事態特有のちょっと非日常な興奮状態で、聞かれないことでもよくしゃべる。
「同僚にアフガン人が何人かいるけど、とてもいい人たちだけど、きっと、仕事続けられないわね。かわいそうに」
「今日の分の宿泊だけは、手配してあげる。でも、後は、自分でなんとかしてね」と、一泊分のホテルと４０ドルの食事券をもらった。
空港に来てよかったじゃない。
でも、この先、一週間も足止めになったら、宿泊費もバカにならない。
テロって保険の対象だったっけ？
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