鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

行き先のわからない列車

2014-02-11 | 
2月8日から関東地方は大雪になりました。
交通機関はかなりの影響を受け、運休したり、大幅な遅れが出たりと混乱しました。
人生の列車も、時々遅れたり休んだりしますね。
でもそれでいいのだと思います。


     行き先のわからない列車
                          2006年5月 鈴木信夫

人生は「行き先のわからない列車」に乗るようなもの
十年、二十年、いや一年先だってわからない
それだから、人生というものには意味があるのだろう
人生の行き先が決まっていたら
どんなに楽な旅ができるだろうか、そう何度となく思っていた
それだから、人生というものは面白みがあるのだろう
人生の行き先が決まっていたら
どんなに退屈な旅だっただろうか、そうとも感じていた
行き先がわからないこと
それは、自由に生きられるということ
それを知ってから、人生はいいものだと思える私になれた

人生は「行き先のわからない列車」に乗るようなもの
何処が終点で、何時(いつ)やって来るのかわからない
それだから、人生というものは今が大事なのだろう
人生の終点が決まっていたら
どれだけ計画的な人生を送れるだろうか、そう何度となく思っていた
それだから、人生というものは不思議なものなのだろう
人生の終点が決まっていたら
どれだけ今を大事にできていただろうか、そうとも感じていた
終点がわからないこと
それは、今日を生きなさいということ
それを知ってから、人生はありがたいと思える私になれた

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