鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

見知らぬ人へ

2021-01-15 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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新型コロナウィルスの感染がさらに拡大してきました。
緊急事態宣言が出され、少しは人の動きが減っているようですが、今感染が見つかった人は年末ころに感染していたことになるようですので、対策の効果が出るのは少し先になりそうですね。
一方、コロナは世界中に広がっています。
にもかかわらず、アメリカでは大統領が駄々っ子ぶりを発揮しています。
それを喜んでみている国もあるようですから困ったものです。

詩手紙のコメントにはこう書いています。
「花の咲かせ方は、いろいろ。
 わたしなりの咲かせ方をすることが大事ですね。頑張ります。」


        見知らぬ人へ
                                  2010年5月

見知らぬ、あなたへ、伝えたい
なぜか、伝えていきたい
世界は小さなものだけど
本当は大きなものがつまっている場所
それは何か、ずっと思い考えて
それは何か、ずっと探し考えて
悲しみも悲しみとせずに生きてきた
だから、見知らぬ、あなたへ、伝えたい
そう、なぜか、伝えていきたい
この世界は
人というものが
「生きてるわけ」を知るためにあること
「愛するわけ」を知るためにあること
「あなたがここにいるわけ」を知るためにあること
だから、見知らぬ、あなたへ、伝えたい
そう、なぜか、伝えていきたい
この世界は
人というものが
こころ育てていくためにあること
こころ見つめるためにあること
あなたのこころをつかみためにあること
見知らぬ、あなたへ、伝えたい
なぜか、伝えていきたい
世界は
小さなものだけど
本当は大きなものがつまっている場所
それは何か、やっとすこし見えたかも
それは何か、やっとすこし見えたかな
悲しみも微笑みにして生きられる気がする

   詩手紙2010.5.18
   
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