鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

キバナコスモス

2019-07-23 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は1年を超えて
続いており、このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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キバナコスモスは、キク科コスモス属の多年草(または一年草)。
現在では日本で広く園芸品種のひとつとして栽培されているが、一部は野生化している。

正直いって、キバナコスモスってよくわかっていませんでした。
鈴木信夫がなぜこの詩にキバナコスモスを使ったのかよくわかりません。
その色が実に綺麗だったということだと思いますが・・・。
その程度しか想像できないことが情けないですね。

詩手紙のコメントは次のようなものでした。
「もう九月の末、ですね。
 私は十月、十一月と、忙しくなりそうです。」


            キバナコスモス
                              2009年9月

恵まれていることに感謝したい
わたしは、どうかしていたかもしれない
一面に咲いている、キバナコスモス
優しくゆれている、キバナコスモス
なんて鮮やかな黄色なんだろうか
なんて鮮やかなオレンジ色なんだろうか
こんな気持ち、久しぶりで
消えていた感覚、消えていた感触

恵まれていることに感謝したい
わたしは、どうかしていたかもしれない
ささいなことに悩み過ぎて
ささいなことにこだわり過ぎて
深く見ていく目をなくしていた
体裁ばかりを取りつくろっていた
“ばか”だったな
“不器用”だったな”

恵まれていることに感謝したい
わたしは、どうかしていたかもしれない
もう一度、わたしを振り返るのもいい
もう一度、わたしは思い直してみる
世界がこんなに広がっていることを
世界がこんなに光を見せてくれることを
そして、手をひらいて受け入れて
そして、手をあわせて、ただ感謝したい

   詩手紙2009.9.26   
   
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