鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

あすの朝、目覚めませんように

2014-02-02 | 
自分の力で自分の身体を動かすことができない辛さは本人でなければわかりません。
そんな気持ちを持って一日一日を生きてきました。
時には死んでしまいたいという思いを持ったこともありました。
でも、生きることがやっぱり一番大事なことだったようです。


      あすの朝、目覚めませんように
                          2005年7月 鈴木信夫

「あすの朝、目覚めませんように」と何度、祈っただろうか
つらいことが自分にふりかかってきた時に
訳もわからず自分だけが不幸だと思った時に
もう耐えられないと思った時に
そのほうがすべて楽になる気がしたから
間違いだってわかっているけど、人間だから仕方ない
そのほうがこころ安らかになれる気がしたから
間違いだってわかっているけど、人間だから許してほしい
それでもなぜか朝がまた与えられている事実
「生きよ、生きなさい」そういう声なき声なのかもしれない
それが答えなら、生きるしかない
ひたすら信じていくしかないのかもしれない
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作品を引用するとき

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