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郷が杜備忘録

旅行や読書と日々の行動の記録。
日常のできごとや思い出の写真が中心。 たまに旅行の記事も投稿します!

グリード(上)(下) 真山 仁著

2019-03-24 | 読書
グリード(上)(下)

  講談社単行本  2013年10月29日第1刷発行
  この作品は、2012年1月から13年9月まで、「週刊ダイヤモンド」にて連載された同名小説を、
  大幅加筆修正したもの。

  著者 真山 仁(まやま じん)
  1962年 大阪府生まれ、同志社大学法学部政治学科卒業。
  読売新聞記者を経て、フリーランスとして独立。
  2004年「ハゲタカ」でデビュー。


  今回も主人公、鷲津政彦が2008年発生の「リーマン・ショック」を中心に、アメリカのニューヨーク、
  ワシントンDCなどで活躍する。

  「ハゲタカ」シリーズは、この間に「レッドゾーン」というのがあるが、本が探せず、とりあえず
  「グリード」を先に読むことになった。

  「グリード」とは日本語で言うと「強欲」ということらしい。そう言えば、「リーマン・ショック」の後に
  「強欲資本主義 ウォール街の自爆」という本を読んだことを思い出した。

  今回はサミュエル・ストラスバーグという大物投資家と鷲津政彦が、投資銀行ゴールドバーグ・コールズ
  とアメリカン・ドリーム社を巡って、虚虚実実の駆け引きで争う話であった。
  その間に暁光新聞のニューヨーク特派員・北村がからんで、州知事や投資銀行のアソシエイトも
  交じり合って、9・15のリーマン破綻をめぐって展開した。

  小説の中で鷲津もいっているが、マネーへの欲望が際限なく膨らんだ経済は、人間をも変えてしまい
  反省が出来なく、自分たちの欲望を満足させるためには、権力をも使って、強欲を押し通そうとする。
  破綻が何度訪れても、過去に学ぶことはなく、プレイヤーを変えてまた同じことを繰り返してしまう。
  我々庶民は強欲を持たず、小欲で満足し、それらのうまい話に乗らないよう、引っかからないよう、
  日々、世の中をよく観察しておく必要があるのではないか。

  今の世の中は、騙されることが多くなっているから。
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