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SURGERY NOW note

がん治療と外科手術に関する新しい情報や日常診療を通じて感じたことなどを紹介します。

胆道の集い2017

2017-11-14 | 学会
2017年11月10日夕刻に東京で「胆道の集い」という研究会があり参加しました。実は私はこの研究会の新たな世話人にしていただいており、今回は順天堂大学消化器内科教授の伊佐山先生と共に当番世話人でもありました。そのため、特別講演でお招きした手稲溪仁会病院消化器病センター長の真口宏介先生の司会もさせていただきました。

真口先生の胆道疾患の診断の話は外科医にとっても大変勉強になりました。例えば、外科でみる胆嚢癌は切除可能で比較的早期の癌が多いのですが、内科でみる全ての胆嚢癌では切除不能の進行癌が2/3近いこと、遠位胆管癌の約20%では2cm以上の上皮内進展があること、上皮内進展には平坦なタイプと乳頭状のタイプがあること、特に前者の進展範囲の診断は困難なこと、肝門部領域胆管癌では上皮内進展は少なく璧内進展が多いことなどを明確なデータで示していただきました。また、一般演題3題も大変興味深い内容でした。若い先生方の参加が多くて今後の研究会の発展が楽しみです。