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SURGERY NOW note

がん治療と外科手術に関する新しい情報や日常診療を通じて感じたことなどを紹介します。

膵管内乳頭粘液腫瘍由来の浸潤がん

2012-10-30 | 治療
膵管内乳頭粘液腫瘍は、読んで字の如く膵管内から発生する乳頭状の腫瘍で、大量の粘液を産生します。最初は良性の腺腫ですが徐々に悪性化して、腺がん、さらには浸潤がんとなります。通常型の膵がんよりは早期に発見されることが多いので切除後の予後はよいのですが、進行したがんの場合は膵がんとほとんど同じ位予後不良です。多分通常型膵がんと思われるものの一部は膵管内乳頭粘液腫瘍から進行したものである可能性があります。それくらい通常型膵がんと判別の難しいがんが有るのです。

鳥越憲三郎著「出雲神話の誕生」

2012-10-30 | 雑感
古事記には、スサノオのヤマタノオロチ退治、稲葉の白兎、オオクニヌシの国譲りなど出雲に関する神話が多く含まれており、神話全体の1/3以上を占めるといわれます。そのため、出雲国には大きな権力のある地方政権が存在したかのような錯覚を持ちます。しかし、鳥越氏の本を読むと、それは大和朝廷が天皇の権威を確立するために創作したものに過ぎず、本来の出雲国の神話は完全に無視されたことがわかります。オオクニヌシも古来から出雲国に存在した神ではなく、国譲りのために創作された神でした。しかし、神話の断片は出雲国の地方伝説に依っている所もあるようです。8世紀初め既に史記などを読んでいたと思われる太安万侶などの中央の作者達が、色々な地方の神話伝説の断片を巧みにつなぎ合わせて創作したのが古事記なのです。