関心空域 ━━ す⊃ぽんはむの日記

元「関心空間」の日記(引っ越し後バージョン)です♪

45年前のフランス映画『 Projection Privée(原題)』が観たい。その夢は叶えられないのか??

2018年03月16日 | 日記
ヌーヴェルヴァーグに代表されるような、50年代から70年代前半のフランス映画が放っていた魅惑のオーラを、今となってはどう形容したものか。多くはDVDやBlu-ray、配信動画のカタチを成し、今も再生され輝き続ける。その一方で、90年代にVHSビデオにも成らず、そのままオリジナルフィルムも埋もれてしまって鑑賞できなくなった作品も数多、存在する。

きょうはその「埋没タイトル」のなかから、できるもんなら観てみたい未鑑賞映画の1本を取り上げる。それは1973年公開の【恋愛&人生映画】作品、『Projection Privée(原題)』だ。日本への配給記録は見当たらない。




監督は『さよならエマニエル夫人』のフランソワ・ルテリエ。メインキャストにジャン・リュック・ビドー、フランソワーズ・ファビアン、ジェーン・バーキン、ビュル・オジエ、ジャック・ウェベール…と華やかな顔ぶれが連なる。

 が…。

この作品が今は(フランス人ですら)、ディスクでもストリーミングでも鑑賞できない。残されているのは何枚かのプロモ画像と、OST音源だけ!?なのである。観れない、となると観たい。まあ人の常なのだが。タイトルの『Projection Privée』は、直訳すれば「プライベートの投影、私的映写」か。その題が示す通り、少し実験的な試みの加わった日常=非日常な人生劇で、ごく大雑把には…

自分の日常を映画化するために、映画の一部になるべく生きようと考えた若き映画監督(演=ジャン・リュック・ビドー)。リアルと虚構が次第に入り混じり共鳴し合うなか、彼自身の中で、主演俳優の妻(つまりは自分の妻、演=ジェーン・バーキン)をどんな女として描き込むべきか、描写に凝りだしたらキリがなくなり…

…というお話らしい。

当然、主要キャストは現実の実名(と言っても、それも厳密には"役名"なのだが)と、映画になった中での架空人物としての役名の二つを持ち、ひとり二役で両者の間を行き来することになる。観る方は(間違いなく)面倒臭いだろうなw 鑑賞者の評価は70点近く取れてるようだが、おそらくはストーリーの難解さゆえ興行的には振るわず、それが(90年代に)ビデオ化される機会を与えられなかった一番の理由なのではないか?と勝手に勘ぐってしまう。


OST担当は、当時のバーキンの事実婚相手だったセルジュ・ゲンスブール。さすがにバーキンが歌うワケにもいかず?"ゲンスファミリー"のフランソワーズ・アルディが、いわゆるタイアップ曲として新作アルバム用に歌い収めている──。



収録先のアルバム『私小説』を知るアルディ・ファンにとっては、果たしてこの曲がどんなウィットの効いた(あるいは小洒落た雰囲気の)場面で流れるのかしら?と胸ときめくかもしれない。だが、大多数の日本人ファンのイメージは裏切られるハズだ。

それと言うのも、たまたま、このOST曲が流れる「その場面のひとつだけが」ネット上にも流出していて、低解像度ながら観ることができる。この映画は80年代に入り、配給先であった西ドイツ(当時)で地上波TVの映画番組枠に放映された、そのバージョンの映像である。当然、台詞はドイツ語に吹き替えられてしまっているので今イチ感は否めないが……それを差っ引いても十分唖然としていただけると思う。



そう、もうお分かりだろうw ここだけが流出している唯一の理由は、「エロ趣味動画としてレアだから」である。当時TVを録画した誰かが、バーキンの「25歳すっぽんぽんの裸体」を世界の助平に拝ませようと、ご親切にも「そこだけ」アップロード。2018年の今に至るまで、ただワンシーン『Projection Privée』を知る手がかり(?)として歴史に遺されることとなったワケなのだ。何ともワビしいというか。。。もっとも、あの時分のバーキンに関しては(フルヌードごとき過激の部類には入らず)エロチックな性行為シーンを何作もの中で演じてる。こんな「ほのぼのしたシーン」まで上げてくれた録画主には、素直に感謝すべきか。

ついでにはなるが、このプールシーンのスチル写真も流れてるので、拾えるモノは併せて載せておこう。一部(表示画像の側にだけ)自主規制かけてるが、リンク先は一切検閲していない。


まあバーキン嬢、亡きセルジュと乳繰り合ってた当時は、本当に神ったボディ、神ったフェイス、神った眼光で世界の男たちを魅了しまくってた。2013年に超ショッキングな「激太りおばさん」の威容を晒したのち、最近は齢相応に?体重を減らしつつある。直近の近影は、この1月。70歳で闘病死を遂げたフランス・ギャルの葬儀に(モンパルナス墓地を)訪れたバーキン(71歳)。

5年前に風船みたいに膨らんじゃった分、しぼんだ肌は皺を成し「老婆」然としてしまいました…かねえ。とはいえ、わたしたちの妄想は かくのごとく永遠。観たかったなあ、本作の全編も。失礼にも惰性で下ネタに引き出してしまった「一時代の偉大なアイコン」たるバーキンその人には末永くご長寿と平安を願いつつ、本稿をログオフするとしよう。ではまた。

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