インド夜想曲 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)アントニオ タブッキ白水社このアイテムの詳細を見る |
ちょっと(結構?)前にいろんなインド関係の本の紹介をしていたのだが、
その全てを紹介しきれていなかった。
久々にインド本の紹介をしてみようと思う。
買ったけれど読んでいなかった書籍で、
とりあえずインドへ送った2冊のうちの1冊がこれ。
アントニア・タブッキの「インド夜想曲」。(1984年発表)
一人の男が失踪した友人を探してインドを旅する物語。
辿り着く先々で情報を得て、インドの各地を巡って行く。
不確かな手がかりで友人の影を追いかけて行く。
自分が行った事のある町の話になれば、
思い出を紐解き、町の様子を思い浮かべて読んだ。
そう・・・途中は先を読みたくて仕方ないと言う場面もあった。
最終的には失踪した友人が自分自身になったような・・
その友人が架空の人物で、
男が自分自身の幻想を追いかけていたような・・・感じで終わるのだが、
私には物語の終わり方が中途半端な感じがした。
この本の評判は良いのだけれど、
(フランスのメディシス賞外国小説賞を受賞)
私には何が何だかよく解らなかった。
作者はイタリアのピサ生まれ、
現代イタリア文学界を代表する鬼才らしい。
残念ながら凡人には理解できないのだった。