ヒンドゥー教の本 (NEW SIGHT MOOK Books Esoterica 12号)学習研究社このアイテムの詳細を見る |
アシュラムから出た時に、
進行方向からなにやら行列がやってきました。
鐘や太鼓を先頭にして、みこしを担いでいました。
何かのお祭りかな?
と思い道路脇に避けていると・・・
「ラーム・ナーム・サャッチャ・ヘー!」の掛け声が聞こえました。
これは、お葬式の際に遺体を担ぐ人が発する言葉です。
ヒンディー語で「神の名前は真理なり!」と言う意味です。
どうしようかと思いましたが、
行列の後について行ってみました。
「ラーム・ナーム・サャッチャ・ヘー!」とつぶやきながら。
私の最終的な目標は、ガンガー(ガンジス河)の河原で死んで、
そのまま火葬されて河に流される事ですので、
その様子を見ておこうかと思いまして・・・。
行列は町外れの河原へ到着しました。ガンジス河です。
河原に白檀の木切れが無造作に置いてありました。
その中から適当な長さの木切れを使って、
薪を積み上げていきます。
80Cm程の高さになった時に、みこしが担ぎ上げられました。
遺体をガンガーの水で清めるためです。
担いだみこしの遺体を河の水に浸します。
そして薪の上に遺体を置き、
さらに細めの薪を乗せていきます。
おもむろに油(ガソリン?)がかけられて、
火がつけれました。勢いよく炎が上がり、
白い煙・・・そして黒い煙が上がりました。
合掌して見守りました。
誰だか分からない、全く関係のないリシケシの人ですが、
涙がこみ上げました。
思ったより早く、約1時間程で火葬は終わりました。
炭になった薪と一緒にガンガーに流されたのでした。
ヒンドゥー教徒としての最期でした。
私の鼻にはオイルの匂いだけが感じられました。