I Got It! 思いつきの備忘録

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ボルゲーゼ

2010年03月25日 | log
上野の東京都美術館で行われている
ボルゲーゼ美術館展に行ってきました。

ちなみに、
この東京都美術館はこのボルゲーゼ美術館展のあと
老朽化のリニューアルのため2年ほどお休みになるようです。


ボルゲーゼ美術館はイタリアにあり、
17世紀にローマ貴族のシュピアーノ・ボルゲーゼにより集められた美術品が収められています。
本展示会ではそのうち有名な作品がピックアップされて来日している様です。


展示会ではルネサンス期のイタリアの芸術家の作品が主となっています。
どの作品も約400年前の作品とは思えない色の輝き!
驚きです。

特筆すべきは、ラファエロの「一角獣を抱く貴婦人」と
カラヴァッジョとそれに影響を受けた画家たちの作品群。

カラヴァッジョは数々の宗教的、文化的なタブーを犯し、
さらに破天荒な私生活を送りました。
そして、追われる身となりイタリア中を逃亡します。
しかし、その中で彼はすばらしい作品を生み出し、
カラヴァッジョの崇拝者、追従者が出現します。

彼の作品は圧倒的な写実主義。
陰影と光の表現がすごいです。

ラファエロの作品は不思議な一角獣を抱いた女性の絵です。
歴史的な油絵というのは「書き換え」が行われる場合が多々あるようです。
この一角獣の作品も、100年前には一角獣が塗り消されていました。
しかし、近年のX線分析により、動物が描かれていることが分かり、
その後の絵画の“清掃”により上書き塗料が消され、
再びオリジナル作品の一角獣が再現されたとのことです。


ルネサンス期のイタリアの作品。
いろいろな背景を知って鑑賞すると
いっそう興味深いものでありました。