ひぐらしのなく頃に 業:ED描写から予測する祟騙し編とその後の展開

2020-12-07 11:27:52 | ひぐらし

昨日の記事で第10話の感想を書き、今回凶行に及ぶキャラについても触れた。この件について、EDの描写と絡めつつ掘り下げていきたい。

 

 

ここでは奉納演舞の描写以降で各部活キャラクター(+詩音)が家族とともに描かれているが、これはかなりの程度「ひぐらし 業」の世界と連動しているように見える。

1.梨花・羽入と逆転した古手神社→祟騙し編の後にくる世界を反映?

2.園崎家会議でうんざりした様子の魅音・詩音→綿騙し編を反映(犯人は魅音)

3.鉄平に後ろから掴まれ怯えている沙都子→祟騙し編を反映(すると犯人は〇〇〇?)

4.自堕落になってしまった父親と絶望的な表情のレナ→鬼騙し編を反映(犯人はレナ)

5.バットを振るう圭一→鬼隠し編を反映(犯人は圭一)

この描写を見た上で、「ひぐらし 業」が圭一が凶行に及ぶ鬼隠し編の描写から始まってレナが凶行に及ぶ鬼騙し編となり、次は魅音が凶行に及ぶ綿騙し編、次は祟騙し編、そして・・・という具合に考えていくと、5→4→2→3→1と「ひぐらし 業」の世界とほぼ順序が逆転している形で描かれているという解釈もできそうだ(ただし2と3は法則に合致していない点は注意を要する)。これは本編における「リバーシブル」(被害者と加害者の「反転」)という要素とも重なるし、OPの左右反転した手、EDの上下反転した古手神社とも整合性が取れるように思うがどうだろうか?

 

さて、今予測したようにEDの描写が「ひぐらし 業」の描き方を反映したものだとすると、次のように考えることができる。すなわち、

(A)祟騙し編の犯人は、沙都子になる(前述の2・4・5を参照)

こう考えると、沙都子が祟騙し編の犯人と考えると被害者と加害者がリバーシブルになるこれまでの世界構造とも合致する。つまりそれは、鉄平殺しを敢行して暴走した沙都子が梨花やレナなども殺していく世界線(これまで共通した特徴からすると、レナと沙都子は相討ちになる)なのではないか、ということだ。


なお、「ひぐらし 業」の世界構造をつぶさに観察していると思しき祟騙し編の梨花は、これを踏まえ次の世界で「ひぐらし 業」の世界構造そのものの考察と、それを元にした自己の行動方針の決定を行っていくことになるだろう(老婆心ながら書いておくと、鬼騙し編で繰り返されたレナの微妙におかしな様子が凶行へと繋がり、綿騙し編ではスタンガンが一切描写されず詩音に「足音」描写もなく、おそらくそのまま魅音が凶行に及んだものと考えられる以上、祟騙し編の描写も微細ながら引っ掛かりを覚える部分はきちんと意味を付与されているとみなすべきだろう。その意味で前回も述べたように周りの動静をよく見ている梨花の表情が繰り返しクローズアップされるのは、彼女が旧ひぐらしとは違う「ひぐらし 業」の世界ルールを見極めようとしていることを示唆していると考えるのが妥当と思われる)。


ちなみに、詩音は祟騙し編においてもミスリード要員の可能性が高い。ただし、大きな世界構造としては、詩音がキーパーソンになる可能性は相変わらず残っている。というのも、沙都子が(OP2番の歌詞を借りれば)「張りぼてを作り出した」要因となっている可能性があり、かつその背景が前に考察したように彼女の罪悪感と不信感であるならば、詩音が救い手となる可能性は十分あるからだ(悟史は、旧ひぐらしの通りなら入江診療所に入院したままであり、少なくとも回復した描写はない)。

 

(B)祟騙し編の次は、梨花と羽入の話になる

梨花が不安そうな表情で座り込み、それを羽入が凛とした表情で見下ろしている構図からすると、「ひぐらし 業」の世界からの抜け出し方がわからず絶望した彼女を、羽入が諭すような展開ではないか、と考えられる(旧ひぐらしでも赤坂というSSR的存在がいなければ最終的にハッピーエンドへ辿り着けなかったように、世界構造を理解する=そこから抜け出せるということを意味しない)。


あるいは、これまで考察してきたようなEDの構図からすると、もしかすると梨花が羽入を信じられなくなって「殺す」展開なのだろうか(ただし実体化もしてない彼女をどうやって?という疑問はある)?OP描写からするとこの世界の羽入が信頼できない存在の可能性はあり(「嘲笑った」のシーンと「リバーシブル」要素)、それが梨花を凶行や狂気に到らしめる要因となることは考えうるからだ(まあとはいえ、現時点では彼女が圭一・レナ・魅音・沙都子のように羽入に対して凶行に到るような軋轢や煩悶を抱えているようには見えない上、鬼騙し編でレナが父親を殺したという明確な描写もないので、さすがにちょっと根拠が弱いか・・・とだけ今は書いておく)。


さらに想像をたくましくすれば、梨花と羽入の話を書いた後、次は梨花が「ひぐらし 業」の世界構造を理解した前提でこの世界を抜け出していく話になるのではないだろうか。その際、祭囃し編以前の記憶を持っていることで凶行に歯止めがかかっている圭一や、同様な状況にあるように見える詩音を中心に共闘しつつ、「ひぐらし 業」のルールXYZを乗り超えていこうとするのではないか?というのが今現在私が予測していることである(まあOP描写を踏まえると、祭具殿の中といった全然違う場所に解決の糸口があるケースも考えられるが)。


そしてそれは、祭囃し編を終えた後に鷹野=ラムダデルタを救済したように、この世界のラムダデルタである北条沙都子を救う展開になるのではないか?

 

ということで「ひぐらし 業」の世界描写と祟騙し編の展開、そして今後の予測を書いてみたが、言うまでもなくこれは作業仮説にすぎない。これらがどのように本編と整合し、また否定されるかを見つつ、改めてより詳細な予測を作り上げていきたいと考えている。


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