雨がずっと降り続いてるとか言ってたら、夏日に戻ったので少し涼もうとでび様(でびでび・でびるの紹介文は
こちら)の恋愛相談配信を急遽見てみたら・・・うーん、いつもの。「冷たい」とか言いながらちゃんとしているねぇ・・・じゃあもう一個の方も見て見よっか。
お、こっちは割とそれっぽいぞ。
まあ内容的に短いヤツとか説明不足の相談が多いからってのもあるだろうが、ちゃんとしてる時は説明不足のものについても可能性列挙した上で、それぞれのメリット・デメリットまでちゃんと話し始めるからね。それをやらずに一言でズバっと怪傑切り捨てるスタイルはまあそれなりに納涼感のある恋愛相談と言っていいだろう(ちなみに選出方法にある程度意図が介在してるかは不明。さすがにダメなヤツは最初にはじいてると思うけど)。
中でも興味を引いたのは、「決まった相手がいて束縛されるのは煩わしい、でも自分の欲望は満たしたい」系のヤツが何件かあったこと。これについては、「相手を人間扱いしてない」というでび様のコメントがもう秀逸。
そう、その通り。「人間扱いしない」っていうのは、モノみたいに扱うとか、動物みたいに扱うとかを連想するかもしれないし、実際にそういうデンジャラスヒューマンもいるとは思うけど、実際にはこういう相談で見るような案件が多いんじゃないかな。つまり、「相手が自分と同じ生身の人間ということはもちろん理解してるけど、自分と同様な一人格を持つ存在として尊重する構えがない」てところか。
これについては、自分が欲しいのは
「ダッチワイフ、ペット、ハウスキーパー」という記事を露悪的に書いたことがあるけど、自分の欲望や便益を満たしたいだけなら、必要なのは対等なパートナーじゃあないんだよな(ちなみに、この話は処女厨と「純愛」に関する記事
「心の底からIしてる」ともつながっている)。逆に言えば、パートナーが欲しいのなら、まず相手を同じ人間として尊重する(ちゃんとした人間なら当たり前の)構えを持たねばならないよと。
・・・てなところからあれこれ書いたが、長くなるので今回は割愛するとして(笑)。前の
「エル・トゥールル号事件・東京オリンピック・太平洋戦争」の余談で書こうとしてやめたのをブッ込んで今回は終わりにしようと思う。要は、「お祭り騒ぎで本質的な問題を忘れて何が悪い」ってメンタリティでこのままいくなら、それって「AIやVR、あるいはスマートサプリメントで都合のいいモノだけに耽溺するのの何が悪い!」て発想とはヒャダインとマヒャド程度の違いしかねーなー(・∀・)て話である(謎の喩え)。
【もりそばおかわり】
今述べたような精神性を踏まえつつ、以前の記事を思い起こしてもらいたい。そこでは、「人間の精神が薬物でコントロール可能になった時、『気持ちいいんだから何が悪い。真実とか現実になんか価値がない』と言い出す人間が大勢出てきたとしても不思議ではない」という趣旨のことを書いたのだけど、そう予見したのは投げやりになったのでも何でもなく、(今述べたような事例を踏まえれば)それなりに蓋然性の高い話だと思うがどうだろうかね。
逆に言えば、感動ポルノに浸って批判的思考や分析ができなくなっている人間は、精神をコントロールする薬物を摂取してラリってるのと何が違うんだ、という話でもある(まあ可逆性と自由意思幻想は必要だろうけど。それについても、依存症が脳内麻薬物質によるものだという知見が出ても、相変わらず心の問題に帰着させたがる傾向を見れば、実際には中毒症で抜けられなくなっていても、選ぶことを外的に強制されているように見えなければ、意外と多くの人がその問題を肯定するかもね、と思っていたりする)。
まあもう少し詳細に言えば、これは誰もがそうなるというのではなく、「そうなる人間もいればそうならない人間もいる」という状況が生まれ、社会の分断はますます加速することが予測される、てな話だ。となると、その状況で(議会制)民主主義はそもそも維持できるのだろうか?といった疑問も出てくるし、あるいはかつての制限選挙や共和制による寡頭支配が復活するという観測もできなくはない。
まあもっとも、ここは平等幻想でやたら出る杭を打ちたがる傾向、そして既存の仕組みにしがみつく習性からすると、シルバーデモクラシーと言われる状況になっても、両論併記的に「悪平等」を放置してそのまま突き進むんじゃないかと思う次第である。
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