
しばらく歩くと川向こうに廃墟と思しき旅館が見えた。下田でも鬼怒川でもそうだが、温泉街に廃墟は付き物だからな。バブル期に雨後の筍のごとく建てられた巨大建築群やテーマパークとその廃墟化は、フィロソフィーなき者たちが金を使ったところでジャンクしか残らないことを証明している。まあ温泉街の場合はバブル云々だけの話ではなく、格安ホテルの登場や飛行機の低価格化(遠隔地に昔より容易に行ける)なども影響してるから、産業構造の変化によって旧き者が廃れていく構造をそのまま体現することになっている、と表現する方が適切だろう。
とはいえ、西武グループとのタイアップで観光客を増やした秩父や長瀞のようなケースもあるから、要は(観光地という点で)全世界が競争相手になった時、それでも来てもらえるようなとっかかりを作っていくしかないのだろう(まあもっとも、わざわざ宿泊までするのか問題もあるけど)。地方がこれまでのような閉鎖社会に固執していたら、結局人の流出超過でデッドエンドに向っていくのと同じことだ。げに栄枯盛衰・盛者必衰・・・
実に絵になる旅館だな・・・てゆうか文化財にも登録されとるんかい!まあ今度来た時は温泉くらい入ってみてもいいかな。
しばらく歩くと源範頼の墓があった。伊豆は頼朝が挙兵した場所でもあるが、弟を幽閉したり、またその息子が暗殺されたりした地でもあった。その後鎌倉幕府は北条氏による執権政治になっていくわけだが、その意味でこの伊豆は源氏の盛衰がそのまま集約された土地と言ってもいいだろう(まあ鎌倉幕府絡み、という限定付きではあるが)。
まあこの機会に鎌倉時代のことでも勉強してみっかー(*´ω`*)とか適当なことを考えつつ、駐車場に戻ることにした。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます