きょうの俳句

癌と闘う自分への応援詩
--志賀たいじ[花冠同人]の俳句ブログ

きょうの俳句(10/2)ー秋の牧      

2007-10-02 07:57:24 | Weblog
・艫(とも)綱に弛み秋の夕凪ぎる
・放牛の離るを拒む秋の牧
・秋草にえのころ草は触れなんと
・万珠沙華炎えてもえて影のなく

放牧の牛に売られゆく時期が来たのだろうか、閉牧にはまだ間があるのに、梃子摺らせて車に積まれて行く牛の光景に出会った。自由な牧を去りがたいのか、売られることを察知しての抵抗かは知る由もないが、青空牧場から牛が減ってゆくのは寂しい。

2 コメント

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好きな句 (おおにし ひろし)
2007-10-02 16:34:18
放牛の離るを拒む秋の牧

御句から、単純に春から秋へと、自由に草を食んでいた牛も、牧舎に返される時が来た。牛が嫌がって四肢を突っ張っている様子に、一抹の寂しさと、牛への情を禁じえません。生きるものの、定めの苛酷さを思い知らされます。
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おおにしひろし様へ (志賀たいじ)
2007-10-03 07:14:41
"秋の牧"の句にコメント有難うございます。句意の行間を読み取り戴き嬉しく思います。秋は自然にも、生き物にも秋の風情を感じさせるものが多いですね。いつもお目通し戴き励みになります、有難うございます。
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