きょうの俳句

癌と闘う自分への応援詩
--志賀たいじ[花冠同人]の俳句ブログ

6月27日(火)の俳句 

2006-06-27 06:09:09 | Weblog
まっさらな波が生れて青岬
予備校のカ―テンの揺れ初夏の風
明け早き点眼一滴目の冴えて
春蝉の夏を呼び込む一途かな

九州は梅雨前線の大雨だと言うのに昨日の北海道は久しぶりの暑さ、お隣りの北見市は29.5℃、当地は24℃の快適な陽気だった。蝦夷春蝉が遅れた真夏を懸命に呼び込んでいた。

6月25日(日)の俳句 

2006-06-25 07:02:52 | Weblog
炎昼の短き影は点字路に
蝦夷つつじ夕日に焦げて色褪せり
<数学ワンダ-ランド>
夏ひと日数理に遊び浸りけり 

妻と市内から10Km程の廃校を訪れた、妻は以前孫と来たことがあるそうな。そこは市内の青年層が数学の秋山仁教授の指導で立ち上げたNPO数学ワンダ-ランドである。休日は数多くの親子が遊びながら数学の不思議の虜になるそうだ、ピタゴラスの部屋など教室毎に結構大人丈でも楽しめる。小さな子には奉仕の大学生が相手をするが手品の様で子らにも人気がある、開設3年目になるそうだが廃校活用にはユニ-クな試みだと思った。

6月24日(土)の俳句 

2006-06-24 05:40:37 | Weblog
緋の鯉の水皺を押し片陰る
鉄線の金網越えに蕾みけり
毛虫焼く炎の重き門徒なり
はまなすに沖風和ぎぬ慰霊の日
 
はまなすの浜に出たら今日の沖は凪いている。6月23日は確か沖縄慰霊の日の筈、忘れてはならぬ日だ。沖縄では北海道出身兵士の戦死者が多かった。南に向って掌を合わす、新暦で行う当地のお盆ももう直ぐである。

6月23日(金)の俳句 

2006-06-23 07:01:26 | Weblog
遠雷や因数分解子に解きぬ
雨寒のなぞ解く様に夏陽さす
六月の春蝉盛る樹々のあお
七十路の行く道もまたみどり風

近所の子に頼まれたが、今の教え方が違うのではと戸惑いつつも数学を教える。頭が少年時代に蘇って若返った気分だ、微分積分は一寸教えるには心もとなく無理と感じたが、因数分解と不等式は学校で習うより良く解りやすかったと褒められた。

6月19日(月)の俳句 

2006-06-19 06:30:44 | Weblog
水脈つなぎ夕焼けを帰る漁り船
泣き虫のつむじに吹く風夏の蝶
風薫る校内放送越え来たり

前日の雨も上がり快晴、梅雨のない北海道は今が運動会シ-ズン、近所の幼児の運動会を覗いてみた。丸くなって走るどの子も一等賞だ。何か解らぬが駄々をこねる子に保母さんがやっとなだめる景も見られる。事無く済む様祈りながら会場を後にした。

6月18日(日)の俳句 

2006-06-18 09:06:26 | Weblog
小手毬の蕾さみどりに溢れ出て
幼な日を確かめあって夏の宴
歳々にふるさとが離れゆく祭り
爺婆の似顔絵届く父の日に

小学校のクラス会に出る、配られた名簿の半ばが黒枠で寂しい。共学以前の男子丈の顔は禿頭と白髪の二種類だが六十年余振りの再会に探る幼な顔もあり、名を確かめ合って思い出に浸ったひと時だった。札幌生まれの私は当地には小学2年の時の転校児だった。6月15・16日は札幌祭りだったが大都会になり昔の祭りの面影がなくなった気がする。