きょうの俳句

癌と闘う自分への応援詩
--志賀たいじ[花冠同人]の俳句ブログ

きょうの俳句 /花林檎      

2007-05-29 06:47:18 | Weblog
北限の田植えられて水ぬるむ
花林檎摘まれる樹々の華やぎに
花林檎摘むひと片の愛ほしき

北限の田植えられて水の照る(推敲)
北緯47度の当地方は米作の北限とも聞いている。 減反で一時ほど見られないが空港のある隣町との境で今日田植の景を見た。低温に強い品種なのだろうが豊作を祈りつつ素通りした。いま林檎の花ざかり、樹で黙々と花を摘む果樹園の人たちを見た。伺うと林檎の花の一片ひとひらの間引きが良い林檎を育てるそうな、摘まれる花に尊いものを見た気がした。

きょうの俳句 /花の雨

2007-05-21 07:14:57 | Weblog
空高き水辺しきりに花の雨
蒲公英のいち夜の絮に蝶高し
掌に載るは夕かげばかり飛花落花

<5月句会投句>
五月雨るる草をはみだす雨蛙
夏蝶や蝶にはなれぬ花びらに
マドンナは三歳うふふ水着とや
またポカをして仕舞った。北国の今は春に初夏が相乗りした気侯だが、まだまだ春の顔だ。5月句会は雑詠の"夏の句"だけなのに見逃して最近の春の季題をうっかり投句して仕舞い、気付いて閉切後慌てて差替えをお願いしご迷惑をお掛けした。句会後お礼に併せてお詫びしたが、ブログの方はいま暫くは春の句を詠まねばなるまい。 俄か作りの句は無理がある、反省。

俳誌水煙2007年6月号掲載作品

2007-05-18 20:06:17 | Weblog
俳誌水煙2007年6月号掲載作品

■作品7句① /海鳥-----
空を行く鳥の一閃寒もどる
触れる手に潮吹き貝が動き出し
春浅き開く鍵音確と鳴る
流氷の去りし海面や藍深し
海鳥のこえ澄む日なり風光る
春泥に幼なき思い踏んでみる
灯に濡れし歩道に影のおぼろなる