犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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ジャンボリミッキーの熱気

2023年07月17日 | 踊る阿呆
[あらすじ] 近所の小学校の盆踊りに行ったよ。
太鼓の名人がいたよ。

保護者の方なんだろうか。
界隈の太鼓の愛好会でも有るのだろうか。

地元のコミュニティに積極的に関わってこなかったので、
いろいろ知らない。



あれこれの楽器をやりたい。
その中でも、和太鼓は子どもの頃からやりたかったものの一つだ。
でもやらなかったのにはいくつか原因が有ると思う。

一つは、身近にやっている人がいなくて、出会わなかったから。

やったら良かったのかも知れないと思う理由もいくつも有る。
私は、子どもの頃から性別違和感を持っていた。
自分の身体の性別がしっくりこないのだ。子どもの頃から。

和太鼓をやるとき、女性も
股引にさらしを巻いて半纏をひっかける。
あのスタイルはジェンダーレスなのだから、
自分には合っていたんじゃないだろうか。



一日目の踊りが終わった時、
太鼓を叩いていた女性に「かっこよかったす!」と声を掛けたら、
「明日もやってるんで、来てください!」という挨拶を頂いた。
挨拶だと分かっていても、
そんなら行こうかな、という気になる。

近いし。少し踊りに行くか。



行ってみると、櫓の上で太鼓を叩く子どもたちが交代するところだった。
最後のひと組だということだ。
櫓の脇の段の上では、今日は別の女性が太鼓を叩いている。

遂に最後の曲だが、名人は出てこない。
あら残念。来るのが遅過ぎたか。

太鼓もさることながら。
実は、テンポキープの要は鉦(かね)である。
金属製の小さい小鉢みたいなのを、小さな鎚でカンカン叩く、アレ。

昨日は壇上の子どもたちの太鼓も上手で、ずれることも無かったが、
なんだか二日目の今日は乱れることが多かった。

そんな時でも、よく聞くと鉦はきちんとキープしている。
太鼓の子たちがこの鉦を聞けていないのかもしれない。

鉦は誰かな、と思って見てみると、
太鼓の段の端っこにちょんと腰掛けて、少年が叩いている。
昨夜、名人の太鼓の下で鉦を叩いていた子だ。
高学年くらいに見えるが、耳にはピアスを付けている。

台の端に腰掛けて足はブラッと垂らしている、
けれど鉦は確実だ。
すごくこなれている。
なんだろう、オトナの余裕の雰囲気。



そうするうちに最後の曲も終わった。

すると、壇上にマイクを持った男が昇り、
大きな声を張り始めた。
「踊りの時間が終わったらぁ、
ダンシング・タイムだーーー!!!」

一日目と違ってずいぶん男子中学生が多いと思っていたが、
そいつらがドッと盛り上がる。
すぐ近くの中学校の子たちだ。

見れば、櫓の最上階に、あの名人がいる。
今日は黒い洋服を着てシュッとしている。

「曲はもちろん、ジャンボリミッキー!!!」



すみません、知りません。
あらためて調べて知りました。
ほう。
ディズニーの曲、ということは調べなくても分かるが。
なに、去年の紅白で男性アイドルグループのsnowmanがやったとな。
なるほど、わしゃ知るわけ無いな。



会場は異様な熱気に包まれた。
中坊たちが一斉に飛び跳ねる。
なんじゃこりゃ

太鼓の台の上では、かの少年が太鼓を叩き、
櫓の最上段では、かの名人が太鼓を叩く。
地上では、股引に腹掛け姿のおじさんが鉦を叩く。

ああ、このおじさんも何度も見たことが有る。
なるほどみなさん達者なわけだ。



ジャンボリミッキーは、けっこう長い。
しかし子どもらはちっとも飽きず疲れず飛び跳ね続けている。

曲が終わり、一旦熱気が収まった。
しかし
「次の曲は、ダンシング・ヒーロー!!!」

だろうね。



周辺への配慮なのだろうか、
曲の音量はあまり大きくない。
MCの男性の
「右~~~、左~~~、回って~~~、オイオイオイオイ!!!!」
という声がデカい。

上段の太鼓は名人から他の人に交替している。



校庭の光の中に、ものすごい埃が立ち上っているのが見える。
帰って風呂入って寝よう。

校舎の反対側の道を歩いていると、
曲はまったく聞こえない。
MCの声がかすかに聞こえてくる。
「アンコールかぁい?」

もしかすると、太鼓はまた交替して名人が叩いているかもしれないが、
私はそのままお先に失礼いたしました。

また来年。
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