[あらすじ] 去年の十月から書を始めた。
隷書にはまり、篆書や甲骨文字を舐め、草書、楷書をやり、
後回しにしていた行書に手を出した。
ついに行書。
ついに王羲之(おう ぎし:303-361)。
『書譜』の孫過庭によれば、それまでも能書家は何人もいたのだが、
そういう人たちは、隷書がうまいとか、草書が得意とか、
どれかの書体に偏っていた。
ところが王羲之は、隷書でも草書でも行書でも楷書でもうまく . . . 本文を読む
[あらすじ] 現代日本書道の源流、比田井天来の故郷である望月には、
馬と姫様の悲恋物語が伝わる。
唐の三大書家の一人、欧陽詢(おうよう・じゅん)はひどい猿顔だったという。
うっかり目の前でくすりと笑った部下もいたそうだ。
『補江総白猿伝』という伝奇小説までできてしまった。
作者は知られていない。
バレるとまずかったからだろう。つまり、欧陽詢の生前から語られていたのかもしれない。
半七捕物帳で知 . . . 本文を読む
[あらすじ] 日本現代書道の源流となった、比田井天来の生まれ故郷である
中山道望月の宿を訪れた。のは、6月上旬のこと。
町の取り組みとして、何人もの書家が、商店の看板を書いている。
町を歩くと、あちこちに様々な筆跡の看板があり、目を楽しませてくれる。
すみずみまで歩き回り甲斐がある。
あちらこちらに、丸太で作った馬がある。
プランターにしつらえてある物も多い。
なんだろう。
町外れには馬事公苑 . . . 本文を読む
[あらすじ] 盆踊りの太鼓を西洋音楽のリズムの考え方で叩くと、行進曲になっちゃうよ。
あ、「アンパンマンのマーチ」って行進曲か。
櫓のてっぺんには、青年会の大人が一人と、小学生3人が乗っている。
一人は鉦を叩き、交代で太鼓を叩く。
あ、大事なのは、鉦べなんですよ。
カネですね、ちゃんちきとも呼ぶ。
太鼓をリードするのも鉦なんです。
鉦がしっかりとテンポをキープすることで、太鼓が踊りやすいタイ . . . 本文を読む
アンサンブルの肝は、タテとヨコを合わせることだ。
ヨコは音の高さや音程であり、タテはリズムやタイミング、言い換えれば呼吸である。
金管アンサンブルにおいて、それが具体的にどんなブレスやトレーニングを経たもので、
どう譜面を読んで、どう演奏するか、という話は別に書こう。
今日言いたいのは、「アンパンマンマーチ」を盆踊りでかっこよく叩くことについてなんだ。
西洋音楽の"リズム感"と、日本の"音頭" . . . 本文を読む
[あらすじ] 老母84歳。パーキンソン病。 左股関節全置換手術以降、脚長差。両足爪先に3つずつウオノメ。 右の靴に2cmの補高をした。 http://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/dec39724b162fcaa86f089d4ae382052 脚の長さの違いがあると、立ちにくい。 片方の足に2cmの補高をすると良いということは、普段は、 フツウの人が片足だけ . . . 本文を読む
「お子さんが暗がりのほうで遊んでいるので、
周りの大人は注意してあげてください。」
こんな放送が入るくらい、周りが暗い。
それが深大寺の盆踊りの良いところだ。
良くない、と思う人も多いかもしれない。
深大寺辺りは観光地として繁華しているほうだと思う。
同じようにだるま市が名物の拝島大師を訪れた時に、驚いた。
寺の規模は同じくらいだが、周囲に何も無い。
深大寺は、植物公園があるのと、蕎麦という . . . 本文を読む
ぶーーん
ナヌ?
ぶーーん
ああ、また来やがったか。
ぶーーん
落ち着かないんだ。
強い羽音で、あちこち行き来する。
私のシャツの上を歩いている。
今のうちだ。
シャツでくるんで、ベランダに出した。
わかっている。もう触らないぞ。
ヒリヒリ痛痒いのには懲りたもんね。
http://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/383ab8747b6ffacb27b7b5fbee3 . . . 本文を読む
世にボンオドラーなんて言葉ができるほど、盆踊りが好きで
あちこちの会場に出没する人たちがいる。
私もその一人と思われましょうが、ひと味違う。
ボンオドラーの最たる方々は、盆以外も盆踊っているのだ。
サークルを組んで、練習会と言っては集まって輪になって踊っているらしい。
春にもなれば、どこぞの公園で週末を踊っているらしい。
すごいなあ。
それにくらべれば、私の盆踊り好きぶりなんて、はなくそレベル . . . 本文を読む
地元の小さな盆踊りのポスターというと、
どうも決まってアニメの絵のコピーが使われる。
ピカチュウからこの頃は妖怪ウォッチに交代している様子。
しかし、そんな中、ご近所(とは言え家から1.5km)の神社での
盆踊りのポスターは、ちょっと風変わりだ。
文字の配列だけで見せている。
しかしなんだかうすぼんやりしたバックだなあ。
集中線で「ジャーン!」という感じにしているけれど、グレーで弱い。
その上 . . . 本文を読む
[あらすじ] 「LGBTはこういうこと言われるといや」とかいった説明をされると、
気を遣ってしまってどう接したらいいかわからない。敬遠したくなる。
でも今セクハラがきちんと問題にされるようになったのも、数十年前のひとたちが
「こんなのはいやだ」って声を上げてきたからだ。
たとえば、二十代の女性がよく言われるのは、
「いいひとはいないの?」
「結婚しないの?」
「子どもは早く生んだほうがいい」
. . . 本文を読む
「LGBTだLGBTだって言って、うっかり何か言うとセクハラになる、気ぃ遣うわ!」
「こういうこと言われたくないああいうこと言っちゃだめって、じゃあどうしろっての!」
「腫れ物に触るようで、どう付き合っていいのかわからないよ!」
はいはい。
慣れてくださーい。
失言を指摘された時は、すごくいやな気持ちになる。
「悪気は無かった」では許してもらえない。
悪気が無くっても、相手を傷付けていることは . . . 本文を読む
自転車のライトのスイッチがバカになっている。
雨に濡れることも多い。
きっと、スイッチ辺りが錆びているのだろう。
反応が悪い。
駅から10分ほどの道のり、ずーっとスイッチをカチカチやり続けて
家に着いてしまうこともある。
10分もスイッチをいじっていると、着く頃には指先が痛くなっている。
無灯火の自転車はひどく危ない。
点灯したい一心でスイッチを押し続けるが、
それは片手運転になっているわけな . . . 本文を読む
夜九時。
庭から聞こえる蝉の悶絶する声。
がさっと草の音。
猫が蝉をいたぶっているのだろう。
けっこうけっこう。おやんなさい。
庭でならどうぞ、おやんなさい。
カブトムシが室内に飛び込んできた話を書いたが、
蝉が入って来るのもこれまたタチが悪い。
あっちへ飛びこっちへ飛び、ひっくり返ってびぢびぢと騒ぐ。
ベランダで息絶えたと見えて、腹を出した蝉がいる。
土に返してやろう、と掴むやいなや、び . . . 本文を読む
暑いので、開けっぱなしである。
クーラーを使わずになんとか凌ごうとしているので、
とにかく開けっぱなしだ。
風通しの良いことは結構だが、夏の風は強すぎて
室内で紙が飛び散るのは困る。
半紙なんか一番に飛ぶ。
よしずをベランダに立てて、風を弱める。
このよしずに霧吹きで水をかける。
すると入ってくる風が冷える。
まあまあだ。
水に、ヒバオイルを混ぜておく。
すると、香りの作用でも涼しいような気分 . . . 本文を読む