新潟市は8月10日、北朝鮮による拉致被害者の早期救出に向け、署名を集めるための記入台を市役所本庁入口等に設置しました。
署名集めは拉致被害者の家族会と支援団体・救う会が取り組んでいて、新潟市は記入台の設置を通して協力します。
記入台の設置は9月28日までです。
※「家族が拉致をされて長い時間が経過しています。この間、ご家族の皆様がどんな思いで家族の帰国をお待ちであるかと考えると、本当に居ても立ってもいられない思いでいっぱいです。
今年は特に、天候が不順です。寒くなったり、暑くなったり。皆さんご承知の通り、人工衛星で夜の地球の写真を撮るとどうなるか。北朝鮮のエリアは真っ暗になってしまいます。電力がほとんど通っていない。ちゃんとした生活ができているんだろうか。そして生活の他に、家族との絆を確かめるような、そういう文化的な一日を送ることができているのだろうか。色々な圧力に脅え、そして息を潜めながら生活をしているということはないのだろうか。こんな思いを強く感じるわけです。
一日も早く、祖国に帰ってきていただいて、そして家族とともに失われた時間を取戻していく。これを今、日本国政府、日本国民がやらないで、一体誰がやってくれるのだろうか。邦人を助けてくれる機構は日本にしかないわけです。
今、北朝鮮は大変つらい状態にあると思っています。平沼拉致議連会長もお話された通り、デノミの失敗がありました。そして食糧の問題も生じています。本当であればこの拉致問題は人道問題として、国家のパワーゲームから切り離してほしい。しかし、それが通じるでしょうか。残念ながら、核・ミサイルそして拉致と国際パワーゲームの中のカードとして使われている。本当に残念でなりません。
そしてまた厳しい状況になればなるほど何が起きるのか。日本は民主国家です。国内の世論分断ということを当然考える。これが悲しいかな国際パワーゲームだと思っています。我々は、同胞、家族を取戻すために惑わされてはいけません。心を一つにして、国論を一つにして必ず家族を取り返す。これを進めていかなければいけません。
47都道府県知事全て、『救出をする会』に入ってもらっています。『知事の会』としても、国論を分裂させないように、一日も早く同胞を取り返すために全力を尽くしていきたいと思います。
皆さん、この模様は間違いなく、北朝鮮にも届いています。日本国民の気持ちをメッセージとして届けていく、そして間違いのない交渉を進めていく、その環境を作っていくためにも、今大変重要な時期だと思っています。一致結束して家族を取戻すまで頑張りましょう。どうぞ宜しくお願いいたします」
(泉田裕彦新潟県知事)
《新潟県内の未帰国の認定拉致被害者》
◆昭和52(1977)年11月15日
少女拉致容疑事案
被害者:横田めぐみさん(拉致被害時13歳)
新潟市において下校途中に失踪。
平成16年11月に開催された第3回実務者協議において、北朝鮮側はめぐみさんが1994(平成6)年4月に死亡したとし「遺骨」を提出したが、めぐみさんの「遺骨」とされた骨の一部からは同人のものとは異なるDNAが検出されたとの鑑定結果を得た。
平成18年4月には日本政府の実施したDNA検査により、横田めぐみさんの夫が昭和53年に韓国より拉致された当時高校生の韓国人拉致被害者・金英男(キム・ヨンナム)氏である可能性が高いことが判明した。
◆昭和53(1978)年8月12日
母娘拉致容疑事案
被害者:曽我ひとみさん(拉致被害時19歳)
被害者:曽我ミヨシさん(拉致被害時46歳)
「2人で買い物に行く」と言って出かけて以来失踪。
ひとみさんは平成14年10月日本に帰国。
ひとみさんの夫(ジェンキンス氏=アメリカ人)と2人の娘も平成16年7月に渡日・帰国。
北朝鮮側は、曽我ミヨシさんは北朝鮮に入境していないとしている。
捜査当局は、拉致実行犯である北朝鮮工作員・通称キム・ミョンスクについて、平成18年11月に逮捕状の発付を得て国際手配するとともに、政府として北朝鮮側に身柄の引渡しを要求している。
※「日本国内にいる親北の連中に言っておくことがある。それは、拉致被害者に何かがあったら、我々は『報復するぞ』と」
(荒木和博・特定失踪者問題調査会代表)
※「北朝鮮の国家安全保衛部に日本人拉致被害者が約10人、朝鮮労働党の工作機関に日本人拉致被害者が約30人管理されている。このうち、保衛部に管理されている日本人拉致被害者2名については朝鮮名が『カン・クンナム』と『リ・チョルヨン』であることはわかっている。そして管理されている拉致被害者が資料の翻訳等の仕事をさせられていることもわかっている」
(西岡 力・救う会会長)
【拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日(キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員の辛光洙(シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県の曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。
署名集めは拉致被害者の家族会と支援団体・救う会が取り組んでいて、新潟市は記入台の設置を通して協力します。
記入台の設置は9月28日までです。
※「家族が拉致をされて長い時間が経過しています。この間、ご家族の皆様がどんな思いで家族の帰国をお待ちであるかと考えると、本当に居ても立ってもいられない思いでいっぱいです。
今年は特に、天候が不順です。寒くなったり、暑くなったり。皆さんご承知の通り、人工衛星で夜の地球の写真を撮るとどうなるか。北朝鮮のエリアは真っ暗になってしまいます。電力がほとんど通っていない。ちゃんとした生活ができているんだろうか。そして生活の他に、家族との絆を確かめるような、そういう文化的な一日を送ることができているのだろうか。色々な圧力に脅え、そして息を潜めながら生活をしているということはないのだろうか。こんな思いを強く感じるわけです。
一日も早く、祖国に帰ってきていただいて、そして家族とともに失われた時間を取戻していく。これを今、日本国政府、日本国民がやらないで、一体誰がやってくれるのだろうか。邦人を助けてくれる機構は日本にしかないわけです。
今、北朝鮮は大変つらい状態にあると思っています。平沼拉致議連会長もお話された通り、デノミの失敗がありました。そして食糧の問題も生じています。本当であればこの拉致問題は人道問題として、国家のパワーゲームから切り離してほしい。しかし、それが通じるでしょうか。残念ながら、核・ミサイルそして拉致と国際パワーゲームの中のカードとして使われている。本当に残念でなりません。
そしてまた厳しい状況になればなるほど何が起きるのか。日本は民主国家です。国内の世論分断ということを当然考える。これが悲しいかな国際パワーゲームだと思っています。我々は、同胞、家族を取戻すために惑わされてはいけません。心を一つにして、国論を一つにして必ず家族を取り返す。これを進めていかなければいけません。
47都道府県知事全て、『救出をする会』に入ってもらっています。『知事の会』としても、国論を分裂させないように、一日も早く同胞を取り返すために全力を尽くしていきたいと思います。
皆さん、この模様は間違いなく、北朝鮮にも届いています。日本国民の気持ちをメッセージとして届けていく、そして間違いのない交渉を進めていく、その環境を作っていくためにも、今大変重要な時期だと思っています。一致結束して家族を取戻すまで頑張りましょう。どうぞ宜しくお願いいたします」
(泉田裕彦新潟県知事)
《新潟県内の未帰国の認定拉致被害者》
◆昭和52(1977)年11月15日
少女拉致容疑事案
被害者:横田めぐみさん(拉致被害時13歳)
新潟市において下校途中に失踪。
平成16年11月に開催された第3回実務者協議において、北朝鮮側はめぐみさんが1994(平成6)年4月に死亡したとし「遺骨」を提出したが、めぐみさんの「遺骨」とされた骨の一部からは同人のものとは異なるDNAが検出されたとの鑑定結果を得た。
平成18年4月には日本政府の実施したDNA検査により、横田めぐみさんの夫が昭和53年に韓国より拉致された当時高校生の韓国人拉致被害者・金英男(キム・ヨンナム)氏である可能性が高いことが判明した。
◆昭和53(1978)年8月12日
母娘拉致容疑事案
被害者:曽我ひとみさん(拉致被害時19歳)
被害者:曽我ミヨシさん(拉致被害時46歳)
「2人で買い物に行く」と言って出かけて以来失踪。
ひとみさんは平成14年10月日本に帰国。
ひとみさんの夫(ジェンキンス氏=アメリカ人)と2人の娘も平成16年7月に渡日・帰国。
北朝鮮側は、曽我ミヨシさんは北朝鮮に入境していないとしている。
捜査当局は、拉致実行犯である北朝鮮工作員・通称キム・ミョンスクについて、平成18年11月に逮捕状の発付を得て国際手配するとともに、政府として北朝鮮側に身柄の引渡しを要求している。
※「日本国内にいる親北の連中に言っておくことがある。それは、拉致被害者に何かがあったら、我々は『報復するぞ』と」
(荒木和博・特定失踪者問題調査会代表)
※「北朝鮮の国家安全保衛部に日本人拉致被害者が約10人、朝鮮労働党の工作機関に日本人拉致被害者が約30人管理されている。このうち、保衛部に管理されている日本人拉致被害者2名については朝鮮名が『カン・クンナム』と『リ・チョルヨン』であることはわかっている。そして管理されている拉致被害者が資料の翻訳等の仕事をさせられていることもわかっている」
(西岡 力・救う会会長)
【拉致事件、捜査の現状】
北朝鮮による拉致事件を巡り、日本の警察はこれまで実行犯や指示役として北朝鮮の元工作員たち合わせて11人を国際手配しています。
拉致には金正日(キム・ジョンイル)総書記が掌握していた対外情報調査部と呼ばれる工作機関が組織的に関わっていた疑いが強いと見て捜査を続けています。
このうち、福井県の地村保志さん・富貴恵さん夫妻を拉致した実行犯として元工作員の辛光洙(シン・グァンス)容疑者が手配されています。
また、大阪府の原 敕晁さんが拉致された事件では、辛容疑者とともに金吉旭(キム・キルウク)容疑者も共犯者として手配されています。
この他、東京都の久米 裕さん拉致事件では金世鎬(キム・セホ)容疑者が、新潟県の曽我ひとみさん拉致事件にはキム・ミョンスク容疑者がそれぞれ関わったとして手配されています。
北海道出身の渡辺秀子さんの子供2人の拉致事件では、工作員グループのリーダー格で北朝鮮にいると見られる洪寿恵(ホン・スヘ)こと木下陽子容疑者が手配されています。
新潟県の蓮池 薫さん・祐木子さん夫妻の拉致事件ではチェ・スンチョル容疑者が実行犯として手配されている他、金総書記が掌握していた対外報調査部と呼ばれる北朝鮮の工作機関の幹部であるハン・クムニョン容疑者とキム・ナンジン容疑者が拉致の実行を指示したとして手配されています。
ハン容疑者たちは工作機関で「指導員」と呼ばれる立場で、辛光洙容疑者たちもこの組織の一員だったことがわかっており、警察は北朝鮮が組織的に拉致を実行した疑いが強いと見て捜査を続けています。
よど号ハイジャック事件のメンバーたちも1980年代にヨーロッパで相次いだ3人の日本人拉致に関わった疑いで国際手配されています。
このうち、有本恵子さん拉致事件では魚本公博(安部公博)容疑者が、石岡 亨さんと松木 薫さん拉致事件ではよど号メンバーの妻の森 順子・若林佐喜子両容疑者がそれぞれ手配されています。