テリー・イシダの『独酌酔言』。

夜な夜な酒場で一人飲み、酔った勢いであれこれ、一言、申し上げます。

独酌酔言:シリーズ不老不死③ ヒトは120歳まで生きる!!そして、若返りの秘薬??

2024年05月30日 | 世の中

シリーズ不老不死も3回目:最終回です、

古来よりヒトが追い求めてきた不老不死

強大な権力を持った者ほど、不老不死への執着は強かったようです、

なんか、そんな気持ちになるメカニズムは分かるような気がしますが、、、

さて、シリーズ①では『老いるのは人だけ!?』

シリーズ②では『死なない生物もいる!?』と、

少し回り道をしてきましたが、

今回のシリーズ③:最終回では、本題の『21世紀の不老不死研究』についてです、

毎日新聞に掲載されたこの記事を紹介します、

神への挑戦・人知の向かう先は
第2部 生命科学 老化防ぐ細胞自爆装置(その2止)抗老化、ブーム過熱

(2024年4月18日朝刊掲載)

神への挑戦!!

不老不死への気持ちを煽るという意味でなかなか煽情的なタイトルです、

この記事の紹介の前に、もう一つ、前提になるこちらの考え方を紹介します、

ヒトは120歳まで生きられる!?細胞分裂と寿命の関係を徹底解説!
(国際幹細胞普及機構2023年3月28日)

この記事の主旨は、

人の寿命は生まれた時代、地域、食べるもの、生活環境などさまざまな要因によって決まりますが、

それらのネガティブ要因がないとした場合、

ヒトは120歳まで生存可能と考えられている、という主旨です、

その根拠となるのは細胞に関する研究です、

つまり、なんのネガティブ要因も無ければ、

ヒトの細胞は120年間生き続けるだけの基礎体力がある、というようなことのようです、

解明されているメカニズムに『テロメア』という構造があります、

『テロメア』は染色体の端っこにあり、染色体を保護する役割を担っているようです、

ヒトは若さを保つために細胞分裂を繰り返していますが、

この『テロメア』は細胞分裂の度にどんどん短くなり、

やがて一定の短さになると細胞分裂が出来なくなる=細胞が老化する=人が老いていく

と、まあ乱暴に書くとこんな事がワタシたちの身体の中で起こっているそうです、

詳細は上記記事をお読みください ⇒

さて、本題の21世紀の『不老不死研究』の進み具合のお話です、

まず、前提として、不老不死は実現できません!!^^)

なんや、でけへんのか~~い!!と、お叱りの声もおありでしょうが、
(人生幸郎師匠のフレーズ^^)

はい、映画などに出て来る、撃たれても撃たれても死なない『不死身の生物』はいません
(ゴジラのように細胞のかけらから元体が復活する生物はいるかもしれませんが)

前回記事で書きましたが、DNAが同一であるという意味で“死なない”生き物はいますが、

絶対に死なない生き物はいません、

捕食されたり、敵の攻撃で大きく傷ついてしまったら、どんな生物でも死にます

では『21世紀の不老不死研究』とはどういうものなのか?

それは“抗老化”です、

できれば120歳まで生きられるように、

人の身体をコントロールする研究が進んでいるという事です、

毎日新聞の記事では3つの研究が紹介されています、

1つ目は『オプジーボ』、

『オプジーボ』は抗がん剤です、

がん細胞が出す自己防御物質を攻撃して、がん細胞の増殖を防ぐ効果があるそうです、

老化細胞にもがん細胞と同じようなメカニズムがあることが分かって来て、

『オプジーボ』で老化細胞の働きを抑制できるのではないかという考え方です、

これで120歳を目指そうという事です、

2つ目は『NMN』⇒『NAD』

これはひょっとすると、聞いたことがある!という方もおられるかもしれません、

『NMN』は体内に入ると『NAD』になります、

この『NAD』が老化や寿命を制御する酵素「サーチュイン」を活性化させることで、老化のスピードを緩める、という理屈です、

『NMN』はビタミンB3から合成でき、経口で簡単に体内に取り込めることから、

サプリとして、健康通販会社などで販売されています、

ピンピンコロリを目指す高齢者の中で人気商品になっているそうです、
(「シリーズ①老いるのは人だけ」も参照してください)

しかし、『NMN』の扱いには問題もあります、

摂り過ぎると肝障害などのリスクもあるようです、

最近の『紅麹』問題を思い出しますね、

健康食品とはいえ、適正な摂取方法の確認が必要です、

3つ目は『エクソソーム』、

『エクソソーム』は細胞が分泌する微粒子で、細胞老化の関係や、抗炎症作用があるとされていますが、まだまだ基礎研究の段階

この『エクソソーム』がすでに、一部クリニックなどで抗老化物質として人体に投与されているそうです、

しかし、2023年10月には『エクソソーム』投与が関わっている可能性がある死亡例も報告されたそうで、

日本再生医療学会で今後の指針をまとめているようです、

まるで映画ですね、

「アイ アム レジェンド」とか「バイオハザード」の世界観、

ということで『21世紀の不老不死研究』は、

細胞学の進歩と共に老いのメカニズムが解明されてきたことで、

細胞レベルでの抗老化作用を引き出す物質の開発、というカタチで進んでいます、

そして、ヒトの最大可能性=120歳まで生きる、というのが一応のゴールのようです、

さて、ここで独酌酔言視点での結論を書かなければなりません、

アナタは120歳まで生きたいですか?

今の日本、この命題のほうが大切ですよね、

120歳まで生きる意味とは何なのか?

120歳まで生きることが出来る社会とは、どんな社会なのか?

おそらく不老不死研究よりも、こちらの方が難しいかもしれませんな、

それはまたいつか書きましょう、


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