大変不明のことだが,AERA ’21.No.42の記事を読むまで,日本の大学にアフリカ出身の学長がいることを,わたしは知らなかった。
京都精華大学学長のウスビ・サコさんである。1966年生まれで,アフリカのマリ共和国出身。中国に留学し,大学・大学院で建築学を学んで来日し,京都大学の研究生を経て大学院工学研究科に入学する。博士課程を修了して学位を取得し,2001年京都精華大学の教員となる。同学人文学部長を経て,2018年に学長に就任した。この間に日本女性と結婚し,日本国籍を取得している。
サコさんは自らの経験を踏まえて,大学で学ぶことは,自分自身を変化させ,本当の自分に出会い,気づくための場である,と学生に教え,世界に向けて羽ばたかせている。一つの国に複数の文化が共存してまじりあい,認め合うことが,真のグローバル社会に生きる上で非常に重要だと考え,京都精華大学を真の共生を学べる大学にしたいという。
サコさんは,自身を「私はマリ人であり,マリ文化を持った日本国籍の人間であることを自覚している。日本の多様化を体現する例として私がいると自覚している。」と語っている。
今,労組総連合の会長に芳野友子さんが就任することが話題になっている。外国人の学長や,女性の労組トップが珍しがられるようでは,日本における多様性や男女共同参画はまだまだということだろう。
前に引用した,生まれつき両手のないスウェーデンのゴスペル歌手レーナ・マリアさんのことば「障害者が頑張っているのを当たり前の日常だと思うようになることが,障碍者差別のない社会である。」の,障害者を外国人あるいは女性に置き換えてみればいい。
との考えは立派ですね。女性が各界にてトッップの座に就く事がニュースとして取り上げられている現状は
日本は未だ後進国と言えますね。
多様化は「化学反応」を誘発し多くの「成果」が期待できますね