羽花山人日記

徒然なるままに

アルバイト

2023-08-29 18:54:47 | 日記

アルバイト

今日の朝日新聞に「東大襖クラブ 年100軒から依頼、70年の技と信頼」と題する記事が出ていた。

わたしは,駒場(教養学部)の時,この「襖クラブ」のメンバーだった。70年の歴史とあるから,わたしが在籍したのは,クラブ創設直後のことだったのだ。

入部すると,基本的な技術について講習を受け,先輩の仕事先に同行させてもらい,独立の自信がついたら,その旨申告して仕事をもらうようになる。

注文取りは別にいて,用意されている張替え用の襖紙を受け取って仕事先に向かう。引き手はがしとか刷毛のような道具は自前のものを用意する。

注文が来るのは,大体がかなり傷んだ襖の張替えなので,若干疑心気味だった家人からも,きれいに仕上がったと喜んでもらえることが多かった。壁紙の張替えもクラブとして引き受けていたが,わたしには無理と敬遠していた。

時によると夕飯をご馳走になることがあり,ありがたかった。夕方仕事を終えて駒場寮への帰途,渋谷でラーメンを食べ,東急名画座で映画を観るのが楽しみだった。

アルバイトでは,家庭教師が時給も良く,大学1年生の時から大学院修了まで何人も受け持った。最初に小学生を教えた時,鶴亀算に代数が使えないのでどうやるか思い出せず,初回は何とかごまかし,帰りに算数の参考書を買って勉強し直した。

アルバイトでしそこなって後悔しているのがオペラの端役で,イタリアの歌劇団が日本で「アイーダ」を公演した時,兵士役の募集が寮でアナウンスされ,暫くして駆け付けたが時すでに遅く,受付が終わっていた。出演した友人に聞いたところでは,演技は非常に簡単で,出番でない時は出演者席でオペラを楽しむことができたそうである。

大学院の時,指導教授から,NHKの朝の農村向け番組で,農家の長男役をやらないかと言われ,理由はよく覚えていないが,他の院生にその役を譲ったことがある。もし出演していたら,テレビタレントになっていたかもしれない(笑)。

それにしても,Arbeitというドイツ語がどうして日本語に定着したのだろうか。

稔りの秋へ

8月28日阿見町にて撮影

 

STOP WAR!


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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (寺井)
2023-08-30 04:00:39
わたしにとって、唯一弟を感じる話。
細かな仕事部分の話も知る事ができて、ついでにあれこれ思い出しました。どうしてかこの話になると、涙が出ます。
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Unknown (KamijimaAkio)
2023-08-30 08:32:28
「東大襖クラブ」の新聞記事は私も興味本位で読みましたが、ブログを見て、山人さんが初期頃のメンバーと知り大変驚きました。手先の器用な山人さんは仕事先では褒められたことでしょう。私も学生時代の破格のアルバイト、横須賀の米軍基地や冷凍庫でのことを思い出しました。
栗が沢山実っていますね🎵
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Unknown (天野明)
2023-08-30 10:20:25
「東大襖キラブ」の事は新聞・Nℍkテレビにて知りました。山人さんが同クラブの初期メンバーであった事をブログにて知り驚きました。私も学生時代大学同級生の家業日本橋浜町の「海苔問屋」新宿「中村屋」等でのアルバイトの事を思い出しました。「稔りの秋」
とは言え連日の厳しい残暑。農産物等への影響が心配
です。「東急名画座」ではよく映画を観ました。
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Unknown (天野明)
2023-08-30 10:39:39
70年もの歴史のある「東大襖クラブ」の対応エリアは東京・神奈川・千葉・埼玉となっていますので次回の張り替えの際はと家内と話しました。記事は保管してあります。
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Unknown (山人)
2023-08-30 20:26:09
襖クラブがまだ続いているのを知り,感激です。部員の一哉注文数は減っているようですが。御用がありましたら是非注文してください。
寺井さん:駒場寮の思いでは今でも生き生きとしています。
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