スピンターン~くり返しの人生を~あなたと~

~昭和23年団塊世代の独り言~

KAZUO/ISHIGURO

2017年11月01日 | 日記

映画「日の名残り」

ノーベル文学賞受賞おめでとうございます。
イギリスに移住した長崎出身の日本人
イシグロカズオさんの受賞で今年は
12月の授賞式が楽しみです。

かれが小説のプロモーションで来日した
おりの「白熱文学教室」がNHKで放映され
た内容をかいつまんで報告します。少し
歪んでいるかもしれませんが、それは私の
読解力のなさでご勘弁を。

かれが小説家になった経緯は、5歳の時父の
転勤でイギリスにわたってから成人になった
ときに、薄れゆく日本の記憶・コトコトとレール
を走る電車の音空の色を小説にして自分の外に
保管しておきたいと思ったことがきっかけ。
2冊の小説で日本を舞台に普遍的なテーマを
小説したつもりが、読者には日本人が日本のことを
小説にしたとおもわれていると感じ、もっと
日本的でない普遍的な作品を第三作「日の名残り」
でイギリスを舞台として書いてみた。主人公は
イギリスの貴族に使える執事で、自分に思いを
寄せる使用人の気持ちに気づきながら、完璧な執事
を演じるストーリー。小説は「事実でない話」
により「重要な真実を伝える」ことができる。
「重要な真実」とは「人として感じる心情」。
小説を書く上で重要なのは、この「心情」を
伝えること。作家と読者の間で「心情」のやり取り
ができるのは小説でしかできない。映画でも演劇
でもこの「心情」のやり取りはできるが、週末
一人密かに「心情」のやり取りを楽しもう。

さっそく「日の名残り」をレンタルビデオで
見てみましたが、小説で読んだ脳が感じた心情と
映像からうける心情は、明らかな差があり、小説
から発酵される豊かな心情に軍配が上がりました。

「わたしを離さないで」も見てみたいと同じ
レンタルショップに電話しましたが1本しかなく
11月5日に戻ってくるようで来週の楽しみです。
因みに「日の名残り」は108円で1週間楽しめ
ます。

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