スピンターン~くり返しの人生を~あなたと~

~昭和23年団塊世代の独り言~

人新世の「資本論」の結論

2022年01月23日 | 日記

1月16日の唐津天満宮の梅(吉川陽三氏撮影)

1月も下旬に入り、大寒をむかえ今が一番寒い季節ですが
皆さんいかがお過ごしでしょうか?私も初めてのPCR検査を
経験し、その後の体調は普通です。ブログをみて唐津の友人
から大丈夫と電話をいただきました。一方的なブログ発信でも
こうして双方向のコミュニケーションがあるとブログ発信の
モチベーションがあがります。

この16日には唐津の友人から唐津天満宮の梅の便りをいただき
ました。添付の梅の写真は18日の夕方のNHK佐賀のニュースに
採用されたそうです。梅が咲けばすぐ河津桜が咲き春は間もなく
です。唐津といえば先日唐津城はフランスのモンサンミッシェル
のように海上に浮かぶ難攻不落の名城だとNHKで紹介があって
いましたね。

ところで昨日やっとブライアント・グリーンの「時間の終わりまで」
と斉藤幸平の「人新世の資本論」を読み終わりました。「時間」の
方は内容はほとんどわかりませんが、さらに2~3回読み深めるしか
ありません。「人新世の資本論」では以下の内容が印象に残りました。
「資本主義が引き起こしている問題を、資本主義という根本原因を
温存したままで、解決することなどできない。解決の道を切り開く
には、気候変動の原因である資本主義そのものを徹底的に批判する
必要がある。しかも希少性を生み出しながら利潤獲得を行う資本主義
こそが、私たちの生活に欠乏をもたらしている。資本主義によって
解体されてしまった(コモン)を再建する脱成長コミュニズムの方が
、より人間的で、潤沢な暮らしを可能にしてくれるはずだ。」ここで
いかにして資本主義を変えていくかの手法について斉藤氏は以下の
ような事例でヒントを提示している;
「資本主義の生活にどっぷりつかってそれに慣れ切った状態で、
資本主義と、それを牛耳る1%の超富裕層に立ち向かうには簡単な
話ではない。しかしここに「3.5%」という数字がある。フィリピンの
マルコス独裁を打倒した「ピープルパワー革命」、大統領のエドアルド
・シュワルナゼを辞任に追い込んだグルジアの「バラ革命」は「3.5%」
の非暴力的な市民不服従がもたらした社会変革のほんの一例だ。」と
まずアクションを起こしていく。ワーカーズ・コープでもいい、学校
ストライキでもいい、有機農業でもいい、仲間と市民電力を始めても
いい。もちろん今所属している企業に厳しい環境対策を求めるのも
大きな一歩となる。資本主義の変革という課題が大きなことを、
なにもしないことの言い訳にしてはいけない。一人ひとりの参加が
「3.5%」にとっては決定的に重要なのだから」と主張する。

基本的な生活の維持に必要な共通の資源である、電気、水、空気及び
食料や医療については、利潤獲得を求めず最低限を保障し提供する
国家システム(斉藤氏がいう「人新世の資本論)の実現を、これからの
若い世代に期待したい。残された時間は2030年とあと10年を切っている。

PCR検査を受けました

2022年01月15日 | 日記

三島付近の富士山


新幹線で読書


夕暮れの呉

今週仕事で広島の呉に出かけました。広島はまん延防止法が
適用され、居酒屋では酒がストップしています。まだ東京は
お酒が提供されていますが。

広島までは行きは新幹線かえりは飛行機ときめています。
今回も三島付近の奇麗な富士山が見れましたので、スマホで
ガチャリ。いま「人新生の資本論」(斉藤幸平著)を読書中で
新幹線のお供にしました。その中から一部抜粋します;
「資本主義とは価値増殖と資本蓄積のために、さらなる市場を
絶えず開拓していくシステムである。そしてその過程では、
環境への負荷を外部へ転嫁しながら自然(資源)と人間(労働)
からの収奪を行ってきた。利潤を増やすための経済成長をけっして
止めることがないのが資本主義の本質なのだ。このままでいけば
資本主義が地球の表面を徹底的に変えてしまい人間が生きられない
環境になってしまう」このあとの解決策は読後にお知らせします。

仕事の2日目の朝から体調がすぐれず、食べたものを吐いてしまい
ました。午前中の仕事が終わり熱がでているのではと持参した
体温計ではかると38度以上だったので、仕事を切り上げ紹介された
病院にいき、PCR検査を受けました。インフルエンザとセットに
なっていました。インフルエンザは早く結果がでましたがコロナの
PCR検査結果は1時間半ぐらいかかりましたが結果は陰性でした。
これが陽性でしたら広島に2週間ほどホテルに足止めでどうなるかと
ドキドキしました。料金は3800円程度でしたが、保険なしだと2万円
ぐらいかかるので、今回の検査は幸いといえば幸いでした。

最終便の羽田行きも結構混んでおり、コロナ感染はどこにいっても
心配ですね。羽田からは四街道直行の高速バスでかえりました。









2022年明けましておめでとう

2022年01月06日 | 日記

2022年玄関の正月

何と言ったらいいのでしょうか?
明けましておめでとうとはいいがたいコロナ感染
拡大の第6波が始まりました。

正月のNHK教育テレビの特集「100分deパンデミック」
から抜粋して紹介します。すでに視聴されたかたも
多いと思いますが、昨年の三島由紀夫の「金閣寺」も
この特集から紹介しました。

以下断片的に気になった箇所を羅列します。本の名前は
「パンデミック」作者はスロベニアのスラヴォイ・ジジェクです。
今回のパンデミックは今までのやり方は続けられない根本的な
変化が必要であるというシグナルだ。「我々はみな、同じ舟に
乗っている」という安っぽいスローガンに反して、階級間の
分断が爆発的に広がっている。最下級にある人々にとっては
生活が困窮しすぎてコロナは重要な問題ですらない。そして
彼らがメディアからはほとんど無視される一方で、最前線で
ウイルスと闘っている看護師たちへの感傷的な感謝キャンペーン
は引っ切り無しに行われている。しかし人々のケアや食料品の
供給システムの維持に携わる中で感染するか、さもなくば
失業して十分な医療などもなく放り出されるかというむごい
選択を迫られている。

結論。貧困のパンデミックを攻撃せずに、ウイルスのパンデミック
を終息させることなどできないのだ。今の資本主義はゾンビ段階だ。
ゾンビを殺さないと私たちの命は守れない新しい経済システム
作らなければいけない。コロナ禍の悪夢の2年間はなかったこと
にしてコロナ前に戻ろうとするのが危険なのだ。

今回のパンデミックが氷山の一角だってことがわからないの?
今後続発する感染拡大から地球温暖化まで、生存そのものを
脅かすあらゆるカタストロフィの替え玉でしかないことが
分からないの?今回のパンデミックは全世界的な緊急事態の
リハーサルだよ。世界が燃えているって、分からないの?

やるべきことは市場原理の外で直接リソースを分配することだ。
医療、地球環境、食糧の生産と流通、水と電気の供給、インター
ネットや電話の整備、これらが最優先であり、その他はすべて
二次的である。こうした提案にお決まりの反論は「それでは
経済がもたない」だ。だがもっと精緻に考えなければならない。
必要な保険医療政策も維持できないような経済とはどんな経済か。
それは永久の自己拡大を必要とするグローバル資本主義経済、
つまり成長率と収益性に取り憑かれた経済に他ならない。

もっと質素な世界、誰もが医療を受け、基本的ニーズを満たす
だけの食料とリソースが得られ能力に応じて社会への貢献を
求められる世界。そんな質素な世界は、精神的・感情的に
大いに満たされた世界になるはずだ。
我々が直面している選択は
野蛮か、それともある種の再考案された共産主義かなのである。

これまでの暴走する欲望の資本主義に戻るか、最低限の生活及び
地球環境が維持される自由主義経済を切り開くか新世代の日本人
に期待したい