スピンターン~くり返しの人生を~あなたと~

~昭和23年団塊世代の独り言~

火星がでてゐる

2020年05月23日 | 日記

火星

高村光太郎の「火星がでてゐる」。この詩がポスト・コロナへの
日本再生のための視界には必要だと、寺島実郎氏がテレビで
主張している。この詩を以下に紹介します(抜粋)。

火星がでてゐる
要するにどうすればいいのかという問いは
折角たどつた思索の道を初めにかへす
要するにどうでもいいのか
否、否、無限大に否。
待つがいい、さうして第一の力を以て
そんな問いに急ぐお前の弱さを滅ぼすがいい
予約された結果を思ふのは卑しい
正しい原因に生きること
それのみが浄い。

お前の心を更にゆさぶり返す為には
もう一度頭を高く上げて
この寝静まつた暗い駒込台の真上に光る
あの大きな、まつかな星を見るがいい。
火星が出てゐる。

いまコロナによる100年来のパンデミックの
なか「いらだちの中で物事を単純化させない」
「全体知」をもってポスト・コロナを考えようと
寺島氏は主張している。早急な解決策はないのだ。
これから1年間否、10年をかけても「新しい生活様式」
を見つけよう。

毎日新聞の「疫病と人間」で水野和夫氏が提案して
いる。これからは「より遠く、より速く」ではなく
「より近く、よりゆっくり」に生活様式を改めようと。
ポスト・コロナの新しい入口には、ケインズのいう
「貪欲は悪徳であり、高利の強要は不品行であり、
貨幣愛は忌み嫌うべきものである」という原則を
掲げよう。

コロナは人類の継続のために必然として現れた。
感謝して、これから人類継続のための新しい生活
様式を見つけよう。これまでの生活様式に急いで
戻ろうとするのは、人類を破滅に向かわせる。

緊急事態宣言を解除しても、決してもとの生活に
戻ろうとは考えないほうがいい。



疫病と人間/ムハマド・ユヌス氏

2020年05月12日 | 日記

今日の満開のアンジェラ

今日は毎日新聞の記事「シリーズ疫病と人間」に投稿された
経済学者ムハマド・ユヌス氏のご意見を紹介します。
文脈の流れは、わかりやすく編集していますが、先に
パンデミックで紹介した3人の学者の考えと同じ方向
だと感じました。

「新型コロナは突然世界の文脈と計算式を変え、存在しなかった
大胆な可能性の扉を開いた。私たちはまっさらな白紙の状態に
戻り、どんな方向へも行ける」

「経済を再開する前にどのような経済制度の中に暮らしたいか
合意を形成しなければならない。最も重要なのは経済は一つの
手段に過ぎないということだ。経済は人間が作った道具であり、
人間全体が最も幸せに暮らせる状態に至るまで、何度でも作り
替えるべきものだ」

「これまでの経済は、人間は自己の利益を最大化するために
行動するという「経済的人間」が、全てのビジネスのゴールを
利潤の最大化だと設定し、どれだけ富を蓄積したかで成功の
度合いを判断した」

「新たな経済理論は「経済的人間」ではなく、本当の人間に
基づいて再構築されるべきだ。そうすれば世界は変わる。人間が
経済理論を作るのだ。私たちは理論の産物であり続けることを
やめ、新たな理論を作る役割を取り戻さなくてはならない」
「ポストコロナ時代の経済の再構築では、すべての意思決定の
中核に「社会や環境への配慮」をしっかり据えなくてはいけない。
危機のさなかのいまこそ、新しい経済を計画する必要がある。危機が
終われば政府や銀行による企業への資金援助といった過去に実施
された古臭いアイデアがどっと押し寄せてくる。その前に準備
しなくてはいけない」

「私が提案するのは「ソーシャルビジネス」という新しい取組
が中核的な役割を担う包括的な再構築計画だ。「ソーシャルビジネス」
の目的は人間や社会を脅かす問題を解決することで、利潤の最大化
ではない。「ソーシャルビジネス」は「人は誰でも世界を変える
能力を持っている」という考えから生まれた。人間はこれまでも
技術革新と創造力で自然と闘い問題を解決して生き延びてきた。
人は生まれながらにして起業家なのであり就職先を探し求める存在
として生まれるわけではない。就職とは創造性の墓場だ。指示と
服従で決まる人生となる。教育の目的を就職に有利な若者を作り出す
ことから、起業家精神と創造力を自由に羽ばたかせることに変える」

「今回のパンデミックは世界を作り直すかってない好機だ。
もし失敗すればコロナウイルスがこの世界に持ち込んだ災害よりも
何倍も悲惨な大災害に人類は直面するだろう」

パンデミック後の新たな経済制度として、利潤最大化ではなく
一人一人の市民による「社会や環境を配慮」する新たな経済制度とは
ジャック・アタリの「利他主義」(合理的利己主義)に通じるものだろうか?






錦織圭のエアーケイのように

2020年05月08日 | 日記

錦織圭のエアーケイ

今回の新型コロナウイルスを抑えるには、マスクが有効であるが、このマスクがいつまでも手に入らない。
マスク不足に対して、政府からは、1世帯にマスクが2枚提供されている。一方民間で期待できる「小売業」
では、「イーオン」や「セブン&アイホールディング」に次ぎ業界3位の「ファーストリテーリング」(ユニクロ)
である。ユニクロが発表した2019年8月期連結決算によると、売上高は前期比7.5%増の2兆2905億円、
純利益が5.0%増の1625億円で、いずれも過去最高を更新した。柳井正会長は記者会見で『せんえつだが、
ユニクロが世界中で受け入れられている』と語った。ユニクロにとって、最大のお客様は消費者であり、
いま消費者のニーズとして一番必要なのは「マスク」であるのは言うまでもない。そこで、柳井会長さま
「せんえつ」ですが、錦織選手のエアーケイのように、スピード感をもって「世界一安価な材料調達による
適切な価格のマスク提供」を即断・即決していただけないでしょうか?