代表不人気の原因は

人気ない?前売り5800枚しか売れず(スポーツニッポン) - goo ニュース
 20日の時点でU―21中国代表戦の前売り券は5800枚しか売れていない。テレビ放送も生中継ではなく注目度はいまひとつ。(中略)川淵キャプテンは「正直、頭が痛い。10年W杯南アフリカ大会で貢献できる魅力ある選手がそろっているので、応援してほしい」と話していた。

 正直「代表」の名がつけば、何でもお客さんが入ることの方が異常なのであって、これが正しい姿なのではないでしょうか。もっとお客さんに来て欲しいのであれば、何で注目されないのかを調査・分析し、対策を講じれば良いだけです。

 ビジネスで難しいのは、「売れない理由を見つけること」だと言われます。何かが売れる理由や背景(主要購買層やシチュエーション)は比較的簡単に調べられます。小売店であれば、POSデータを見れば、いつ、どんな人が、どんな商品とともに何を買っていったかは一目瞭然です。でも、Aを買う人がなぜBを買わないのか。これまでCを買っていた人たちが、急に買わなくなったのはなぜなのか。これは、大胆な仮説の下で慎重な調査を行い分析しないと見えてきません。

 今、巷ではA代表でさえ「海外組が呼ばれない」「なじみのない選手が多い」と言われています。年代別代表であれば、なじみの薄さはなおさらでしょう。でも、果たして代表人気の減衰の理由は、本当に選手に対する興味の薄さなのでしょうか?
 私はそうは思いません。代表人気の減衰は、これまで「代表ブランド」に依存したビジネスを行ってきたことにあるのだと推測していますう。日の丸つけて、勇ましく外国の敵を倒していく。そんな構図に頼ったJFAの(電通の?)ビジネススタンスが、サッカーの魅力を濁らせ、対価を支払って鑑賞する対象を見誤らせてきたのではないでしょうか。この数年、アディダスのシャツに身を包み、声を枯らしていた熱心なファンたちは、サッカーを見ていたようで、実は、JFAや代理店によって、サッカー以外の何かを見せられていたのです。
 ドラゴンボールだって、キャプテン翼だって、敵はどんどん強くなっていかなくちゃ話になりません。最初は弱っちい相手にさえ苦戦していたのが、成長とともに、苦労しながらも遂には憎き相手をうち負かす。そんなカタストロフィに、読者は酔いしれるのです。なのに日本代表っていったら、全然、強い相手を倒さないじゃないですか。それどころか、相手は弱い相手に逆戻りしちゃったし…。っていうか、この人たち、いつ強くなるの……。

 もちろんすべての「ファン」が、こんな偏狭な観戦思考しか持ち得ていないとは言いません。代表戦の観戦を通じ、サッカーの悦楽に目覚め、ピッチの上に描かれる90分を堪能するために、今も変わらずアディダスのレプリカに身を包む人もいるでしょう。でも、ここにきての観客の目減り分の大部分は、「強くならない悟空」に飽きてきた人たちであると、私は考えています。
 だからこそ協会は、サッカーがマンガとは違うことを知っている人たちを対象に商売をすべきなのです。たとえば西が丘や三ツ沢、フクアリのような小さなサッカー専用スタジアムで、ひっそりと代表の試合を行うというのはどうでしょう。少ないチケットは、まずJリーグの会場で先行発売しても良いかもしれません。
 あるいは、主人公が必ずしも強くなるわけじゃない、という現実を知っている地方の人たち。鳥栖とか大分とか、山形とか仙台とか。そういう地域で、積極的に代表戦(特に五輪世代)を行ってはどうでしょうか。地方にいながらにして、目の肥えたサッカーファンならば、1.貴重な観戦機会を逃したくない、2.仮にふがいない試合をしても、「それもサッカーだ」ということを理解してくれる、3.地元クラブの選手が出るかも知れない、という利点が期待できます。
 いずれの案もキャパシティが減少する分、JFAの実入りは減少します。テレビ中継がつかなければ、なおのこと悲惨なことになるでしょう。しかし、いつまでもファンに幻想を抱かせ続けるよりは、ずっと良いはずです。
 本当はJリーグなり、プロ野球なりにひいきチームをもって、何年間か応援しつづけて、「スポーツって思うようになんないな」ということを体感することが良いのかも知れません。「うちのクラブがJ2に行くことなんて…」と思っていても、現実は残酷なものなのですから。でも、ライトなファン層に無理矢理「どっかを応援しろ」って言ったって無理な話ですから、ならば幻想でサッカーを殺すよりも、そろそろ価値を知る人へ商品を提供することにシフトしていくべきなのです。

 代表のチケットが売れない理由は、代表がいつまでたっても「スーパーサイヤ人」にならないからです。ならば今までの売り方を反省して、次のステージを考えなくちゃ行けないのは当たり前のことですよね。川淵さんのコメントは、まだミスリードを続けているように思われて仕方ありません。
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日本シリーズ第1戦

中日52年ぶり頂点へ好発進 仕事きっちり下位打線(共同通信) - goo ニュース

 やっと日本シリーズが始まりました。川上・ダルビッシュが大崩れせず、しまった試合。次戦以降も両チームに良いピッチャーが揃っているから、好シリーズが見られそうですね。
 でも第7戦まで行っても、全部屋根の下かぁ。古い世代の私としては、秋の青空の下の日本シリーズが懐かしいです。
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