国道57号から国道266号に入り、三角ノ瀬戸を跨ぐ橋を渡りました。
天草諸島の島々を繋ぐ橋を越えて、穏やかなドライブが続きます。
天草パールラインの周囲には小さな島々が見え隠れし、幾つかのリゾートホテルが寛ぎの表情を見せていました。
天草上島から下島へ瀬戸大橋を渡る時、海峡を航行する船の為に、瀬戸歩道橋の中央部分をリフトする様子が見えた。
急いで橋の横に駆けつけました。
しかし、私が歩道橋に着いた時には、タッチの差で橋は元の姿に戻り、水面に船の航跡が空しく残されるばかりでした。
天草市浜崎町の延慶寺は迷わずに訪ねることができました。
寺の入口に「熊本県指定天然記念物 兜梅」と記された石柱が見えます。
延慶寺の兜梅も臥龍梅で、一本の梅の木から東西11m、南北6mに枝が伸び、樹齢は約500年といわれています。
兜梅と呼ばれるようになったのは、1589年に小西行長、加藤清正連合軍と戦った天草軍の木山弾正の妻、お京の方が騎馬武者姿で出陣した際、兜の錣(しころ)が木にからまり、身動きができずに斬られたことに由来するそうです。
予想通り、目の前の梅に花はなく、花が見られるのは2月下旬から3月上旬だとか。
延慶寺を出たのは18時頃でした。
天草下島最南端、牛深町を目指すことにしました。
牛深の遠見山公園にはスイセンが咲くはずです。
明朝、朝陽の中に咲き揃う、黄色いスイセンの花を眺めることができるかもしれません。
岬の先端の、広い海原を見晴らす公園で、南国の潮風に揺れるスイセンが目に浮かぶようです。
私は天草市内のスーパーで焼肉弁当とビールを購入し、夜の道を牛深を目指しはしり始めました。
19時過ぎに牛深に到着し、港の広場に車を停めて、天草で買い求めた弁当で夕食を済ませました。
しかし牛深は、半島の先端の鄙びた漁村だろうとの私の予想に反し、見事な港を備える街でした。
車を駐める場所を探して街中をはしると、数件の居酒屋に灯りが点っていました。
そこで、車中で弁当を食べ終わると、身支度を整え、近くの居酒屋の暖簾をくぐることにしました。
カウンターに座り、最初に地酒を頼みました。
次いで生牡蠣、キビナゴ、フグの唐揚を注文し、二本程の酒で、十分に満喫できました。
早々に車へ戻ると、瞬時に睡魔に襲わ、後は白河夜船でした。
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