「福知山山麓はな公園」で、紅梅が柔らかな陽を浴びていました。
フクジュソウが花弁を開き始めています。
如月とは、仄かな暖かさの中で春爛漫の喜びを待つ、そんな季節なのです。
直方市のはな公園から見る福知山は標高901m、九州百名山の一つに数えられます。
この山の向こうが北九州市小倉南区です。
私が九州へ入った夜に雪に降られ、この山裾の道がチェーン規制された為に、ルートの変更を余儀なくされました。
山頂からの展望は360度、南に九重山系、東に瀬戸内海、西に遠賀川、北に北九州市の家並や玄界灘が望めるのだそうです。
はな公園から北へ進み、中間市の梅安天満宮にやってきました。
この神社の本殿の前に、一対の石の鷽(うそ)が置かれていました。
解説板には、「菅原道真公が大宰府に下向の折、蜂の大群に道を阻まれましたが、その時鷽の大群が飛来して、瞬く間に蜂を滅し、菅公の一行は無事通行できたという由緒があり、拝殿前の鷽の像の頭をさすると頭がよくなる」 とありました。
菅原道真公を祀った神社ですから、社殿の周囲を梅の花が覆っていました。
中間市から東へ向かい、北九州市に入ります。
八幡西区の南、福知山山系を流れる黒川を堰き止めた、畑貯水池の横を進み
白木橋駐車場の所から、畑貯水池へ流れ込む白木川沿いの道へ左折して、暫く進むと白木谷梅林に至りました。
この梅林は個人の所有ですが、一般にも解放されています。
白木川の支流の草木川沿いに30種類の梅が1200本植栽されています。
少し標高もあり、谷中の梅林なので、花の時期には少し早い様子です。
白木谷梅林から山の中に続く県道61号線東にはしり、小倉南区の三岳梅林公園を訪ねました。
三岳梅林公園は、昭和天皇のご成婚記念に梅を植えたことに始まります。
昭和54年に公園として整備され、約350本の紅梅や白梅が咲く梅の名所として知られるようになりました。
白に仄かな紅を差す彩で、山の斜面に梅林が広がっていました。
梅園横にある護聖寺は「1416年(応永23年)に三岳城主長野三郎左衛門尉により、長野氏の菩提寺として開山したと伝わります。32世の玉水氏は、森鴎外と交友があり、「鴎外日記」や、松本清張の「或る小倉日記伝」にも登場し、今も訪れる文学ファンが多い」との説明が掲示されていました。
2015年2月17日 午後5時30分、 私は門司の海岸で関門海峡の対岸に夕陽が沈む光景を眺めていました。
交通量の少ない夜間に走るだけはしるのが私の旅のセオリーです。
これから約1000キロ、10時間強のドライブが九州周遊の旅を締めくくります。
元気な級友達と盃を酌み交わした、想い出深い旅になりました。
梅を追って、菅原道真公を敬う人々の多さを知る旅でもありました。
苦手だった日本史を学び直す気持ちになったのは、学問の神様道真公のお蔭です。
文は武に優ると信じ、これからも知識と知恵を重ね深める人生のドライブを続けて行きたいものです。
約2ヶ月に及ぶ九州のブログ旅にお付き合いを頂きまして、本当に有難うございました。
沢山のコメント等を頂きましたこと、深く感謝申し上げます。
またお会いできる日が来るまで、皆様もどうぞご健勝にお過ごし下さい。
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