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広島の梅林

2020-07-19 18:30:59 | 西日本に梅を訪ねて

 

 柳井市の余田臥龍梅を後に、広島へ向けて車を走らせました。


 最初の目的地は広島市植物公園です。


 この公園は私のお気に入りの一つですが、東京から遠いので、気軽に訪ね来ることができません。


 なので今回のような機会を逃せば、必ず後で後悔することになります。


 小雨降る生憎の天気でしたが、最初に梅林へ足を運びました。


 正門右手の斜面が紅梅に彩られていました。
 

 

 その先で、カワヅザクラとカンヒザクラが、季節の到来を告げています。

 

 


 勿論、椿園も見逃すわけにはいきません。


 園の奥へ進み「森のレストラン」の横を登ると、右手斜面全体をツバキの花が飾っていました。

 


 しかしやっぱり、雨の中では気力が続きません。


 温室の中へ逃げ込むと、熱帯睡蓮の可憐な花がスイレン温室の水面を飾っていました。

 

 しかし雨雲が厚く空を覆って、フィルム撮影が可能な光条件ではありません。

 

 温室を一巡りして、早々に植物公園を切り上げることにしました。

 

 私が同じ植物園に繰り返し足を運ぶのは、「四季の花」を飾る花の写真撮影が主目的です。

 

 何事も、ダメと分かれば、すっぱりと諦めることにしています。

 

広島植物公園のスイレン温室


 広島市植物公園を出た後、雨に濡れる国道を北上し、杉林に包まれた峠を越え、

 


  広島市北西部の「ヒロテック梅の里」を訪ねました。


 ヒロテックは広島市に本社を置く自動車部品製造会社です。


 その㈱ヒロテックの湯来工場の梅林を訪ねましたが、残念でした。

 

 

 事務所の方にお話を伺うと、工場敷地の改築中で、一般公開の継続を検討中とのことでした。


 梅見客が怪我でもしたら大変ですから、ごもっともなお話です。


 そして次に、広島県三原市を目指しました。


 ナビにアドレスを入れ、ナビのお嬢さんのアナウンス通りに車を走らせました。


 広島市の北部を東へ、三篠川(みささがわ)に沿って県道37号(白木街道)を走ると、対岸の梅並木の花に気付きました。


 川堤の桜並木は各地で目にしますが、梅並木が川面に映る景色は初めて見る気がします。
 

 

 もしかすると桜の可能性もあるかと思い、国道を左に折れて白木山橋を渡って確認しましたが、梅の花に間違いはありませんでした。


 下がそのときの写真です。


 ウメとサクラの見分け方は以前「春の景色に巡り会う」に記しましたが、梅は一輪ずつが枝に付きますが、桜は枝に複数輪が束となって花を咲かせます。

 

    
三篠川堤の梅           小石川植物園のソメイヨシノ

 

 1時間半ほど走って、三原市浄水場の敷地内にある西野梅林に到着しました。


 この辺りは、菅原道真が大宰府への旅の途中で梅を植えたことから、地区に「梅林」という地名が残るほど、江戸時代は数多くの梅が花を咲かせていたそうです。

 

 しかしその後は宅地開発などで梅の木が減って、それを嘆く市民有志が、梅を植え育てているそうです。


 地域の子供たちが郷土に誇れるもの、を作りたい思いがあるそうです。


 日本という国は何処にいっても、それぞれの土地に、将来を背負う子供たちの為に汗を流す人々の姿があります。


 私は新潟に6年暮らしましたが、このような話に接するといつも「長岡藩の米百俵」の逸話を思い出します。

 

 
   

 次に三原市深町の菰口山山頂に広がる満汐梅林を訪ねました。


 しかし入門口にロープが張られ、梅園へと続く坂に、止め石のようなプラスチック製のビールケーズが置かれていました。


 閉園中かと思い、先に来ていた広島ナンバーの車の方に「休園ですか?」と聞くと、「さっき管理者にを電話をしたら、2~30分後に行くと言われ、待っている」のだそうです。

 

 そうですよね、こんな時にスマホがあれば便利でしょうね。

 

 私は今も、携帯やスマホを持ちませんが、旅に出た時はいつも「持ってもいいかな」とは思うのですが・・・


 暫く待つと車が到着し、管理者の元気なおばさんの後について坂道を上り、見事な梅林の景色を堪能することができました。


 おばさんから園内の七福神巡りを勧められましたが、私は今回の旅の主旨を説明して、この梅林の由来などをお尋ねしました。

 


 満汐梅林を経営する濱浦さんは、以前は「満汐丸」という漁船を有する尾道の漁師さんだったそうです。

 

 お父様がこの場所を開墾し梅を育て、観光農園の営業もしつつ、梅ジャムや梅ジュースなどの加工を行う6次産業農家さんなのだそうです。


 今回は電話を受けて、尾道から車を走らせ、ゲートを開けにきてくれたそうです。


 私はお話を聞かせてもらったお礼に、梅プリンをお土産に買い求め、帰宅後に、満汐梅林の景色を思い出しながら、上品な梅プリンのの味を楽しませて頂きました。

 

 

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コメント
 
 
 
随分と遠くまで・・・ (井上裕由)
2020-07-26 23:05:39
ご無沙汰しております。
随分遠くまで足を延ばされましたね。
植物園は3月27日から臨時閉園をなっていますが、私は東京都のレッドデータ調査の関連で都市鳥研究会の名で園長の許可をいただき週に2~3回ほどフクロウ観察をしに入らせてもらっております。7月21日に再開する予定でしたが、感染者の増加により再度延期になりました。
現状では、再開まで未だ暫くはかかるかと存じますが、ご無事にお過ごしくださいますよう祈念しております。
それでは、再開の日まで御免下さいませ。
 
 
 
コメントありがとうございます。 (PAPYRUS)
2020-08-03 18:33:58
所用で旭川に行くついでに、先月22日から車で北海道を巡ってきました。さっき帰宅したばかりです。礼文島を訪ね、厚岸のモユルリ島の島影を眺めてきました。根室湿原で初見のランの写真を撮ってきました。画像整理に暫く時間が掛かりそうです。それにしても東京は厚いですね!
 
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