国道3号線をバイパスする日奈久芦北道路を抜けると、目の前に八代海が広がりました。
海の色は海底の草を透かし見るような、グリーンブルーに凪いでいました。
北に視線をやると、褐色の斜面を見せた雲仙岳が雲を呼んでいます。
季節を外れた海辺の公園には人影も見えず、私の愛車だけが所在無げに陽の光を浴びています。
此処まで、私の無茶に愚痴一つ言いません。
よくはしってくれるよな~、「無事これ名馬なり」の一言を掛けたくなります。
ナビ任せに、川沿いの道をはしり抜け、
橋を渡ると八代の市街地に入りました。
目的地は八代の松井神社の臥龍梅です。
神社は八代城跡の横に、すぐに探し出すことができました。
そして、鳥居の横の臥龍梅もすぐに見つけることができました。
臥龍梅は珍しい梅ですが、昨日今日と国内有数の木を見てきたので、この木のスケールは、ちょっと気の毒ではあります。
解説板には次のようなことが書かれていました。
「1640年細川三斎(忠興)が八代城の北の丸だった、この辺りに茶室を築き、臥龍梅を自ら植えたと伝えられます。
傍らの臥龍梅碑は、明治17年3月、松井家当主、松井敏之が建てたもので、戦国乱世における三斎の遺徳を伝え、先人に恥じない立派な人物であれとの戒めが記されています。」
松井神社の境内に花を咲かせた紅梅が、正午過ぎの陽の光を受けて、北の方角に影を伸ばしています。
私はこの後、八代城跡を一巡りすると、次の目的地となる熊本市内の梅園をめざすことにしました。
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