列車は芽室(めむろ)駅に停車しました。
芽室の地名はアイヌ語の「メムオロペッ(泉沼より来る川、湧壺の所の川)」の意と説明されます。
列車が停まった位置に「芽室遺産」と題する掲示がありました。
その中の
「芽室発祥のゲートボール:昭和22年、パン工場を経営していた鈴木栄治さんによって考案され・・・」や
「花菖蒲園:2.7haの敷地内に610種・2万5千株の花菖蒲、種類数は北海道一を誇る」の項目が印象に残りました。
駅舎に尖がり帽子の塔が見えたのでググってみると、からくり時計だそうです。
平穏で豊かな街の印象を受けます。
芽室駅で気動車が一両増結されました。
芽室に高校があるので、朝の通学に運用された車両の調整かもしれません。
列車は芽室駅に続いて大成駅、西帯広駅に停車しました。
西帯広駅の住所は帯広史西23条一丁目です。
列車は西帯広駅の1~2km手前で帯広市内に入り、駅の周囲に住宅が広がります。
ところで、西帯広駅が帯広市西23条一丁目であることを確認し、帯広市ってどれ程のエリア?の疑念が生まれました。
そこで、ネット地図を広げて確認すると、とんでもないことが分かりました。
何と! 帯広市のエリアは帯広空港付近から西へ広がり、戸蔦別川に沿って更に西に進み、戸蔦別岳の稜線に至ることが分かったのです。
戸蔦別岳と言えばヒグマの巣みたいな所です。
まさか、こんな所まで帯広市だなんて思いもしませんでした。
そしてすぐに連想したのは、東京都のエリアが多摩川に沿って雲取山まで広がる事実です。
両者に共通するのは、住民の主要な上水道の水源地ということです。
私は、このブログ記事を書きながら、今まさに旅の第3ステージの途上にあることを実感します。
列車の窓から見た、駅周辺の何気ない住宅街の景色が、帯広のエリアの広さと、そのエリアの意味(私の推論は多分正しい筈です)を教えてくれました。
旅の第3ステージも、実に楽しく面白い!
列車が西帯広駅を出ると、左手にコンテナを積んだ貨車が停まっています。
右手の建物の脇に帯広貨物駅の表示を見ました。
国鉄が分割民営化された時にJR貨物が誕生分離され、2011年に帯広駅から帯広貨物駅に改称されたそうです。
そしてジャガイモの収穫期である9月中旬から10月上旬にかけて、ジャガイモ輸送専用列車が埼玉県の熊谷貨物ターミナル駅まで運行されるそうです。
ところで、ジャガイモ輸送専用列車があるならタマネギ輸送専用列車もあると思い、ググってみると北見と旭川の間で通称「たまねぎ列車」が運行されていることが分かりましたが、ジャガイモ輸送と異なり、はるかに距離の短い旭川までだそうです。
採算は取れているのでしょうか。
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