夕空ノート

管理人、天野空流の日々を書き綴る場所です。出かけた際の写真などを中心に書いていこうと思います。

何が真に求められ、必要とされているのか。

2008-04-29 23:17:22 | 日記
今年のゴールデンウィークは土日と被っているため、どうも大型連休というイメージがありません。
ふとそんなことをクラスのの友人と話していたら、「ゴールデン」という「金の」という単語と「ゴールド」=「金」という2つの単語はあるけれど、銀や銅にはそれに相当する単語はあるのか?という話になり、しばし議論(^^;)
電子辞書にお世話になること2分。
金には2つの単語があるものの、銀と銅は、シルバー、ブロンズという単語が両方の意味をもつらしく、シルバー、ブロンズを変化させた語はないとのこと。
結論として、「シルバー」と「ブロンズ」は万能だけれど、「ゴールド」駄目じゃんとのことでした(^^;)



さてさて、今日は天気もよく?・・・微妙に空がよどんでおりましたが、ちょっと近隣を歩いてきました。
近所というとちょっと語弊がありますが、歩ける圏内で、気付けばこんなところへ。




閑静な住宅街はどこへやらという森林でした。
しかも、この一帯、古くは奈良時代からのルーツをもつ古道らしいことが判明。
こんな近くに歴史のロマンがあったとは驚きです。
どんぐりが一斉に芽吹いており、新緑の季節をばっちり感じることができました。


ただ。
この道の一部が開発で丘ごときり崩されてしまったため、古道として続いていた場所も分断。
さらに途中は「公園整備」により強引に道が変更。
真新しいコンクリ漬けの階段。


私は決して、極度の歴史愛好家でも、自然論者でも、動物愛護家でもありませんが、あきらかに間違っています。
道を切り開くために丘を切り崩すということ自体は、別段仕方がない雰囲気はありました。
切り崩すと生態系が崩れるから反対!とか、景観を損ねるから反対!などおおっぴらに言う気もありませんし、人間の生活の利便などを考えると、開発は不可欠でもありますので、それ自体を否定する気は毛頭ありません。

不必要なものを作ることについてです。

「緑道」があります。
見事に整備された、草の一切ない、アスファルトの「緑道」です。
しかも長さは10メートル。
道路と道路の間をつなぐだけの歩行者道路。
しかもこの長さのために、その両サイドには、「歩行者専用」を示す大きな標識が設置されました。
誰が見ても、車がはいれないことは明確なのにもかかわらず。

「公園」があります。
すばらしく造成され、何一つ置かれていない、広場ともいえない、ありえないほどに手狭な、「ここで何をしろと?」と疑問を投げかけたくなる場所がいくつも。
おそらくそこではキャッチボールも満足にできません。

「○○散策道」と看板をかかげた入り口のため、その場所が切り開かれました。
コンクリの階段。黒い土の上のそれはありえないほどの違和感をかもし出す白。


しかもそれらのものはすべて、できあがってから1年以上、「危ないから入ってはいけません」との看板とロープがはられ放置されていました。
実際危ないわけではなく、「この管理下で何かがあると面倒」という事情から。


そこに住まう人々はそれらを望んでいるのか。
名ばかりの緑道、公園、散策道。
付近の意見など反映されるわけがありません。
一定の数を設置しないといけない公園のため、開発サイドが考える「公園」をそこに並べていけばいいわけで。

何が真に求められ、必要とされているのか。



入り口が封鎖されている区域の中にさらに、各エリアの土地を信じられないくらい細かい間隔で杭をうち、ワイヤーをはって、「危ないですから中には入らないでください。」
その杭が山積みでした。
いずれは取り去るそれを丁寧に設置していくわけで、すでにほとんどが完成。

立派な道路ができました。
完成したと思った矢先、側溝を掘り返し、ガス管と水道管を埋設。
中央分離帯完成後、横断歩道設置のため、全て破壊。
意味のないところに「止まれ」の道路標示を書き、すぐに黒で上塗り。
工事前に設置した道路標識はすでに何箇所かが折れ、交換に。


一体、今何が必要で、この先何が必要なのか。


全てをいっぺんに見たわけで、もう怒りだとかあきれを通り越して、空虚としかいいようがありません。

そして帰宅後ニュースで。


【長崎新幹線ついに着工】


長崎~佐賀は5分短縮。
博多とは26分短縮。


・・・5分?
いつの計画ですか?と問えば、1973年の計画案をそのまま。

もう駄目だこの国。
・・・としか思えません。私としては。
さっきのような光景を見てきたあとだったので余計そう感じざるをえませんでした。


新幹線による地元の経済効果というのもありますが、その対費用効果を考えたとき、一体何を生むのか。
本当にそれは必要なのか。


何が真に求められ、必要とされているのか。



・・・長々とすいませんでした。
ただ、あまりにも虚しいなと感じたのでつづってみました。