LA VIE EN ROSEのプロムナード(散歩道)

私達の毎日の生活は”プロムナード(散歩道)”です。散歩道で発見した出来事を日常世界ふしぎ発見!でご紹介して行きます

高校講座 (1)【科学と人間生活】 (2)【地学基礎】 (3)【倫理】 (4)【数学Ⅰ】

2018年05月17日 22時55分41秒 | 学習
 
【私だけの学習メモ】 高校講座を視聴していない方には、何の事やらさっぱりわからない私だけの学習メモですので、全く読む必要はありません。

今日の教科は;

頑張って高校講座で勉強しました。


【科学と人間生活】第16回 地学 人と星の対話

人と星の対話

商店街のクリスマスパーティーに参加してきた三人が、上機嫌で帰ってきました。

理陽 「商店街のクリスマスパーティー、楽しかったね!」
実穂 「ところで、どうしてクリスマスツリーって、一番上に星があるのかな?」
理陽 「確かに星が付いてるのが多いよね。何か意味があるのかな?」
僕蔵さん 「この星は “ベツレヘムの星” といって、聖書によれば、イエス・キリストが生まれたときに明るく輝いて、その誕生を遠い国の学者たちに知らせたんだって。聖書の中の話だけではなくて、その昔、星は身の回りの出来事を予知したり、将来を占ったりするのに利用されていたんだ。天文学者の中には、星で占う占星術を生業にする人も多かったんだって。」

理陽 「昔の人たちにとって星は、今の僕たちより身近で大きな存在だったのかもしれないね。」

今日のテーマは「人と星の対話」です。現在の私たちは、星や宇宙と、どのようなつながりがあるのでしょうか。

恒星

理陽 「僕は、星とはあまり関係なく生活していると思うけど。」
僕蔵さん 「果たして、本当につながりがないのかな?僕たちに、昼と夜を与えてくれているのは何だと思う?」
二人 「太陽!」
太陽は、夜空に輝く星座の星と同じ仲間で恒星の一つです。恒星とは、自ら光を放って輝いている星のことです。

理陽 「太陽は確かに、僕たちにいろんな恵みを与えてくれている星だね。」
実穂 「そうだね、熱とか光とか。」
僕蔵さん 「それだけじゃないよ。太陽のおかげで、僕たちは時間の経過を世界共通で認識できているんだ。」

太陽の日周運動: 地球の自転周期は23時間56分

太陽は朝、東から昇り、南の空を通って、夕方に西に沈んでいきます。
これを、観測する私たちを中心として描いた、半径が無限大の球面である天球で考えてみます。

太陽は私たちの周りを1周しているように見えます。これを太陽の日周運動といいます。1周にかかる時間は24時間、つまり1日です。
しかし、実は太陽が動いているのではなく、地球が自ら回る「自転」をしています。

実際の地球の自転周期は約23時間56分と、1日より少し短くなっています。このずれは、地球が自転しながら、さらに太陽の周りを公転しているために起こります。つまり私たちが1日と決めている時間は、地球の自転周期ではなく、地上から見た太陽の日周運動を基準としていることになります。

地球と太陽と月の関係を表した模型
地球が太陽の周りを公転している様子

実穂 「そっか、1日の長さは、地球から見た太陽の動きで決まっていたんだね。」

僕蔵さん 「じゃあ、1年の長さはどうやって決まったんだと思う?」
理陽くん 「1年は、もともと365日だと思っていたから、考えたこともなかったな。」
僕蔵さん 「1年の長さも、地球と太陽の関係によって決まったん」

地球は自転しながら太陽の周りを公転しています。地球から見て太陽が元の位置に戻るまでにかかる時間、すなわち年周運動は365.2422日です。365日より少し長いため、365日を1年として、4年に1回、366日ある「うるう年」を作ることで暦と天体の動きにずれがないように調整しています。

実穂 「でも4年に1回うるう年を入れると、1年が365.25日ということになるよね? これでも、やっぱりずれてしまうんじゃないの?」
僕蔵さん 「その通り。それでも少しずれが生じるから、400年の間に100回うるう年を入れるところを、97回にするという細かいルールがあるんだ。これが今、世界中で使われているグレゴリオ暦と呼ばれる暦の考え方なんだ。」

▶チャレンジモード! 星の動きを写真に撮ろう!

八塔寺ふるさと村:吉田隆行さん

理陽くんは、岡山県備前市にある八塔寺ふるさと村にやってきました。
標高およそ400メートルにある八塔寺ふるさと村は、星がきれいに見える場所として知られています。星の写真を撮るのは初めての理陽くんですが、美しい写真は撮れるのでしょうか。

写真撮影のコツを教えてくれるのは、星の写真を撮るプロである天体写真家の吉田隆行さんです。吉田さんの作品は、国内の様々なコンテストで入選しているほか、海外でも高く評価されています。

デジタル一眼レフカメラ:レリーズ

今回は、デジタル一眼レフカメラを使って撮影します。撮影では、レリーズと呼ばれる、カメラのシャッターを遠隔操作できる装置を使用します。
レンズは、焦点距離が24ミリメートル前後のものがおすすめだということです(フルサイズ35ミリメートル換算)。

二人は、まだ明るいうちに撮影場所を下見しました。
星の動きを予測するためには、方角の確認が欠かせません。
吉田さんによると、まずは北の方向を知っておくのが良いといいます。

次に、撮りたい写真をイメージします。今回は、理陽くんの好きなカシオペア座を撮ることになりました。
撮りたい方角や構図に合わせて、撮影場所を決めます。三脚を設置して、いよいよ準備が整いました。

ISO感度、F値、シャッター速度

夜7時に撮影を開始します。星の写真を撮るには、自分でカメラの設定をする必要があります。特に重要な設定項目は以下の3つです。

1.光を感じる感度を示すISO感度
2.絞りの開き具合を示すF値
3.シャッター速度

一番明るい星をファインダーに入れピントを合わせる:たくさんの星とベガ

まずはピントを合わせてテスト撮影します。きれいな写真を撮るには、ピント合わせが重要です。
一番明るい星をファインダーの中に入れてピントを合わせ、レンズが動かないようにテープで固定します(左写真)。そしてシャッターを切り20秒待つと、カメラのモニターには、たくさんの星が写っていました(右写真)。

テスト撮影ではありますが、ピント合わせに使った こと座のベガや小さな星まできれいに映っていました。

星が動いている様子が撮影できた:カシオペア座が動いている様子

いよいよ、本番の撮影です。狙うのはカシオペア座と北極星の共演です。シャッター速度の設定は10分です。
10分後、北極星を中心に星が動いている様子が映し出されていました(左写真)。

理陽 「こんなに短時間で星が動いているのが見えるとは思わなかったです。」
吉田さん「10分ぐらいで星が動いている実感ってあまりないと思うんですよね。」
理陽 「さらに2、30分経つと、どれくらい動くのか気になります。」

今度はシャッター速度30分の撮影にチャレンジしました。

理陽 「寒さや時間を忘れられますね。」
吉田さん 「ネットを検索すれば何でも分かるという世の中ですけど、こうやって星空を見ると、となりの星すら遠すぎてどうなっているか分からないんです。そうするとまだまだ世の中は謎だらけだなというか、自分で調べてみたいという好奇心が湧くのが面白いなと思います。」

30分後、モニターを確認すると、カシオペア座が動いた軌跡(右写真の黄色い部分)もきちんと分かる素晴らしい写真になりました。

満天の星空が見える実験室:フラフラと動く星
僕蔵さん 「これから星を見せてあげるよ!」

3人は、満天の星が見える “とっておきの実験室” にやってきました。実験室内には、国立天文台の4次元デジタル宇宙プロジェクト「Mitaka」の映像が映し出されています。
Mitaka では、いろいろな星の姿を見ることができます。

まずは、同じ時間に同じ方角の星空を毎日1年見続けた場合の映像を見てみます。
2015年2月から2017年4月の間の、東京 夜8時の南西の空を再現しました。
ほとんどの星は同じ方向に動いていましたが、ほかの星とは違う方向にフラフラとした動きを見せる星(右写真-赤丸内)がいくつかありました。

理陽 「僕蔵さん、どうして動き方が違う星があるの?」
僕蔵さん 「実は奇妙に動く星は、恒星ではなくて惑星なんだ。“惑う星” と書いて惑星。その字の通りフラフラと戸惑った動きをしていたでしょ?」
実穂 「惑星って木星とか土星のこと?」
僕蔵さん 「そう!」

太陽の周りを公転している星を惑星といいますが、地球も惑星の一つであり、火星や木星、土星も惑星の仲間です。

アリストテレス:天動説

古代ギリシャの時代に哲学者アリストテレスは、地球は宇宙の中心で静止しており、地球の周りを太陽をはじめとするすべての天体が回っているという天動説を唱えました。しかしこれでは、惑星の奇妙な動きを説明することができません。

プトレマイオス:惑星が地球の周りを円を描いて回っている

2世紀に活躍したプトレマイオスは、著書『アルマゲスト』の中で新しい説を唱えました。それは、「惑星は地球の周りを円を描いて回っている」という考えです。この説であれば、惑星の動きも説明できるというものでした。プトレマイオスの天動説は、千数百年にわたって人々に受け入れられました。

コペルニクス:地動説

一方、ポーランドのコペルニクスは、天動説を否定しました。そして地球やほかの惑星も、太陽を中心とした同心円の軌道上を公転しているという地動説を主張します。

ガリレオ:ガリレオの望遠鏡
その後、観測技術が発達するにつれて、ガリレオなどにより具体的な証拠が挙げられ、地動説が受け入れられるようになりました。

小惑星

ここからは地球を離れ、太陽系を見ていきます。

火星と木星の軌道の間に見えるたくさんの星は、小惑星と呼ばれる星です。現在見つかっているものだけで、40万個以上あります。時折、地球に落ちてくる隕石は、ほとんどがこの小惑星のかけらです。

火星:火星の大地

次は地球の隣の惑星、火星を見ていきます。
火星は、1960年代以降 多くの探査機が向かっていて、詳しいデータが集められています。
右写真は、2012年に探査機が撮影した火星の大地です。赤く見えるのは酸化鉄を多く含んでいるためです。富士山をはるかにしのぐ高さ5500メートルの巨大な山もあります。

岩盤が割れた写真:丸みを帯びた石が埋め込まれている

岩盤が割れた様子です。その割れ目を拡大すると直径数センチメートルほどの丸みを帯びた石がたくさん埋まっていました(右写真)。
科学者は「この丸い石は流れる水が作り出したものだ」と結論づけました。つまり火星には、かつて生命に欠かせない水があったということです。将来、生き物の痕跡が見つかるかもしれません。

木星:木星は水素やヘリウムのガスでできている

続いて木星です。
木星の表面は、層になって見えます。これは大気の流れによってできた雲の模様です。
木星の半径は地球の11倍で太陽系最大の大きさですが、ほとんど水素やヘリウムなどのガスでできているガス惑星です。

地球型惑星と木星型惑星:太陽系外縁天体

太陽の周りを回る惑星は、大きく2つのグループに分けることができます。

水星・金星・地球・火星は表面が固体でできていて、直径が小さく、密度が大きいのが特徴です。
こうした惑星を地球型惑星といいます。

木星・土星・天王星・海王星は表面が厚いガスで覆われていて、直径が大きく密度が小さいのが特徴です。
これを木星型惑星といいます。

海王星の外側にも、太陽系外縁天体と呼ばれる、1千個以上の天体が発見されています。
1930年に発見された冥王星も太陽系外縁天体の一つです。

太陽系  銀河系

太陽の周りを公転するこうした様々な天体から成り立っているのが太陽系です。そして太陽系の外側に私たちが星座でよく知っている恒星があり、これら2千億個とも言われる天体の集まりを銀河系といいます。

理陽くん 「とにかく宇宙は広いってことが分かったよ。」
実穂 「科学技術の進歩ってすごいよね。火星とか木星のことも、あんなに詳しく分かってるなんて。」
理陽 「そのうち、本当に宇宙人が見つかるかもしれないよね。」
僕蔵さん 「生き物が生まれるためには海が不可欠なんだけれど、太陽系の中に海がある星も見つかっているんだよ。」
実穂 「生き物が住んでいるかもしれないということ?」
僕蔵さん 「かもしれないね。」
こうして宇宙に思いをはせる三人なのでした。


【地学基礎】第17回 第2編 地球の変遷と生物の進化 変動を記録する地層

変動を記録する地層

学習ポイント :「しゅう曲と断層」 「不整合」 「変成岩」
地学基礎では、地球調べ隊の関口隊長と垣内隊員、そして地球調べ隊の顧問の先生が、地球の謎に迫ります!
今回のテーマは、「変動を記録する地層」。
地層には、かつてそこで起こったさまざまな地殻変動が記録されています。この記録を調べることで過去の出来事=地史を探ることができます。
今回のキーワードは、 「しゅう曲と断層」、「不整合」、「変成岩」 です。

垣内隊員は、地層に記録された出来事を探るために、地球調べ隊顧問の鎌田祥仁先生と、神奈川県三浦半島の城ヶ島にやってきました。

先生がまず案内してくれたのは、「馬の背洞門(うまのせどうもん)」。真ん中にぽっかりと穴があいている大きな岩です。
これは、300万~500万年ほど前に海の底でたまった地層が、海水面近くまで隆起し、海の波によって地層の弱い部分が削られてできたものです。
垣内隊員は、大地の変動を実感しました。

次に観察したのは、地層が波のように曲がっているしゅう曲です。
地下深くで長い年月の間、水平にたまった地層に両側から押す力が加わり続けると、波のようにしゅう曲することがあります。
また、力が加わった結果、岩石が割れて、割れ目に沿って地層がずれることもあります。これを断層といいます。

断層は大きく3つのタイプがあります。
 ・逆断層 : 両側から押された結果、片方が重力に逆らって上にずれたもの
 ・正断層 : 両側に引っ張られた結果、片方が重力に従って下にずれたもの
 ・横ずれ断層 : 水平方向に逆向きの力がはたらいた結果、水平にずれたもの
です。

「しゅう曲」と「逆断層」は、どちらも両側から押す力が加わったときにできます。しかし、あるときは地層は曲がり、あるときは地層が切れる・・・
この違いは、一体何なのでしょうか。

実験で確かめてみることにしました。
小麦粉とココアを交互に重ねた地層を、2つ用意します。
1つは、ふるいで粉を落としただけの柔らかい地層。もう1つは、上から強く押し固めた地層です。
それぞれ両側から力を加えると・・・
柔らかい地層はしゅう曲し、固い地層は逆断層ができました。つまり、しゅう曲と逆断層の違いは、「地層の固さの違い」が1つの要素ということになります。しかし、実際には、いろいろな条件が重なって、しゅう曲になったり逆断層になったりします。

垣内隊員が次に訪れたのは、神奈川県横須賀市にある荒崎公園です。ここでは不整合を観察することができます。

上下に重なった2つの異なる地層の堆積で、上の地層と下の地層では堆積した年代に大きな時間のへだたりがある場合、2つの地層の関係を「不整合」と言います。
不整合は、2つの地層の層理面の傾きが違っていて、この間に地層を曲げたり隆起させたりする地殻変動が起こったことを示しています。2つの地層の境目には、波や風などで削られた侵食の跡があったりします。
それぞれの地層の年代から、地殻変動が起こった時期を推定することができます。

砂や泥が堆積してできた「堆積岩」や、マグマが固まってできた「火成岩」が、地下深くで高い温度や圧力にさらされると、元の岩石の組成や鉱物の種類が変わり、新しい岩石ができることがあります。これを、変成岩といいます。

変成岩には、マグマの高温の熱で変成するものと、プレート境界で受ける高い圧力で変成するものの2種類があります。
古代ギリシアのパルテノン神殿などに使われている大理石は、石灰岩がマグマの熱にふれて変成したものです。日本庭園の敷石などに使われている片麻岩は、プレート境界の地下深いところで高い圧力にさらされてできた変成岩です。

地層や岩石には、過去の出来事がしっかりと刻まれています。これらを分析し研究することによって、これから起こるであろう未来の地殻変動も予測することができるのです。





【倫理】第18回 第3章 国際社会に生きる日本人の自覚 日本人のものの考え方


世界を「おのずから」の働きとしてとらえる見方や、人との調和を重んじる生き方などは、日本人が長い歴史を通して育んできたものである。そうした日本人のものの考え方の基本的な特色を、風土とのかかわりも視野に入れながら見つめ直し、その長所・短所について考える。

今回のキーワード!:おのずから/風土/モンスーン型/和辻哲郎/和

「おのずから」の世界観

日本人のものの考え方といっても、それは多様なものであり、一概にまとめることはむずかしい。しかし、日本人には、「おのずから」というあり方を尊重する世界観があるということは多くの人が指摘している。それは、人間を世界から切り離されたものとみないで、自然全体の大きな流れのなかでみていこうとする考え方である。そうした考え方は、自然や周囲の状況を尊重するというプラス面をもっている。しかし、その反面主体性を失い、まわりの動きに流されてしまうというマイナス面もある。私たちは、そうした日本人のものの考え方のプラス面、マイナス面を客観的に見つめ直し、将来の私たちの生き方について考えていかなければならな
い。

「モンスーン」的風土の特色

和辻哲郎は『風土』という著作のなかで、世界の風土を、モンーン型(アジア)、砂漠型(中東)、牧場型(ヨーロッパ)の3 種類に分け、そこで暮らす人々の性格の特色を説明している。
日本を含めたアジア全体が属するモンスーン型風土においては、湿潤な自然が人間に大きな恵みを与えると同時に、時に大きな災害ももたす。いずれにせよ、そこでは人間は自然に対して受け身的になるという。

しかし、私たちはそうしたモンスーン的性格に甘んじることなく、砂漠型の人間のもっている能動性や、牧場型の人間のもっている合理性など、他の地域の人々の優れた面を積極的に取り入れて、世界に貢献できる新しい国民性をつくっていかなければならないと和辻は説いてい
る。

日本人の人間関係

日本は島国だということもあって、異民族の脅威にさらされたり、数多くの異民族と共存したりするという歴史があまりなかった。そのため、日本では共同体における人間同士の「和」というものを何よりも尊重してきた。
具体的にいえば、農村では「ムラ」という地域共同体で人々が助け合って働いてきた。また武士は戦いのために「イエ」という強固な組織を作ったが、それは近代の会社組織にまで影響を与えているともいわれている。
ただし、これからの日本人は、組織のなかに埋没せずに、孤立を恐れず一人でも強く生きていくという態度や、まったく異なった価値観をもった異文化の人と、新たな関係を作っていくという態度も身につけていかなければならないだろう。

日本人のものの考え方

Tanaka ……コラム 「和辻哲郎」に学ぶ

和辻哲郎は、『風土』のなかで、ヨーロッパには雑草が生えないといういい方をしています。日本ではちょっとした空地があると、あっという間に背の高い雑草が生い茂ります。また、地中海は日本の海のような磯の香りがしないともいっています。
旅行中に体験した、こうした事実から、和辻は「モンスーン」型と「牧場」型の風土の違いと、そこから生じる人々の考え方の違いという議論を展開させていきます。倫理や哲学というものも、本来はそうした身近な事実から出発しなければいけないのでしょうね。


【数学Ⅰ】第14回 第1章 数と式 いろいろな1次不等式


いろいろな1次不等式

▶ひと工夫して1次不等式を解こう

両辺に12をかける
x>-3

1次不等式とは、数量の大小関係を不等号で表した1次式のことでしたね。

それでは、1次不等式を解いてみましょう。
(3/4)(x+5)>(1/6)x+2
分数や小数を含む1次不等式では、最初に両辺に分母の数の最小公倍数をかけて整数の不等式にします。
この場合には両辺に12をかけましょう。
すると
9(x+5)>2x+24
 9x+45>2x+24
 9x-2x>24-45
    7x>-21
     x>-3
このように解くことができます。

両辺に10をかけましょう
x≦22

もう1問、1次不等式を解いてみましょう。
0.4x+19≧1.3x-0.8
両辺に10をかけましょう。
すると
10(0.4x+19)≧10(1.3x-0.8)
     4x+190≧13x-8
     4x-13x≧-8-190
        -9x≧-198
          x≦22
このように解くことができます。

▶これ、知っ得!?

1次不等式を解く手順
松本あゆ美さん

1次不等式を解く手順、しっかり覚えていましたか?
(1)xのついた項を左辺に、定数項を右辺に移項する
(2)xの係数で両辺をわって答えを求める
  ただし、xの係数が負の場合は、不等号の向きに気をつけましょう。

▶不等式で解決してチョーダイ!(1)

パン屋さんにやってきたあゆ美さん: ミニクロワッサン1個の重さを求めてみよう

不等式で身近な問題を解決してみましょう。

パン屋さんにやってきたあゆ美さんからの問題!
ミニクロワッサン5個の重さは110gより軽く、ミニクロワッサン10個の重さは180gより重いことがわかっています。
このとき、ミニクロワッサン1個の重さを求めてみましょう!

ミニクロワッサン1個の重さをxとおく
18gより重く22gより軽い

今わかっていることを1次不等式で表すと次のようになります。
ミニクロワッサン1個の重さをxとおくと
「ミニクロワッサン5個の重さは110gより軽い」を1次不等式で表すと5x<110
「ミニクロワッサン10個の重さは180gより重い」を1次不等式で表すと10x>180

これで2つの1次不等式がたちましたね。
2つ以上の不等式を組み合わせたものを連立1次不等式といい、それぞれの解からxの範囲を求めることができます。
5x<110を解くとx<22
10x>180を解くとx>18
となります。
これを数直線を使って表すと上の右図のようになり、斜線の部分が求めるxの範囲を表しています。
18<x<22となっているので、
ミニクロワッサン1個の重さは18gより重く22gより軽いことがわかりました。

▶不等式で解決してチョーダイ!(2)

ミニクロワッサンは何個買えばよいでしょうか

それでは、もう1問、あゆ美さんからの問題です!

あゆ美さんはミニクロワッサンとミニチョコクロワッサンを合わせて15個買うことにしました。
ミニクロワッサンは1個20gで30円
ミニチョコクロワッサンは1個25gで40円
予算は500円以内で、合わせて321g以上買いたいとき、
ミニクロワッサンは何個買えばよいでしょうか。

湯浅弘一先生(ゆあさま)
“購入するミニクロワッサンの個数”をx個とおきます

ここで、この問題の解き方を教えてくれるのは湯浅弘一先生(ゆあさま)です☆

文章題を解くときには
(1)何をxとおくか決める
(2)文のひとつひとつを式にする
この2つがポイントになります。
文のひとつひとつはxを求めるための大切な情報です!

それでは解いていきましょう。
この問題で求めたい “購入するミニクロワッサンの個数”をx個とおきます。
すると、ミニクロワッサンとミニチョコクロワッサンを合わせて15個買うと決まっているので、
購入するミニチョコクロワッサンの個数は(15-x)個と表すことができます。

重さに注目して不等式をたてます
値段に注目して不等式をたてます

次に、重さに注目して不等式をたてます。
ミニクロワッサンは1個20gで30円
ミニチョコクロワッサンは1個25gで40円
合計500円以下で、重さは321g以上にしたい
とのことでしたから、
20x+25(15-x) ≧321 ……(1)
という式がたちます。

今度は値段に注目して不等式をたてます。
ミニクロワッサンは1個20gで30円
ミニチョコクロワッサンは1個25gで40円
合計500円以下で、重さは321g以上にしたい
とのことでしたから、
30x+40(15-x) ≦500 ……(2)
という式がたちます。

不等式を解く

これで連立1次不等式ができましたね!
20x+25(15-x) ≧321 ……(1)
30x+40(15-x) ≦500 ……(2)

(1)の不等式を解くと
20x+25(15-x) ≧321
  20x+375-25x≧321
      20x-25x≧321-375
          -5x≧-54
            x≦54/5

(2)の不等式を解くと
30x+40(15-x) ≦500
  30x+600-40x≦500
      30x-40x≦500-600
         -10x≦-100
            x≧10

xの範囲を数直線を使って表す

求めたいxの範囲は10≦x≦54/5とわかりました。
54/5を小数で表すと10.8です。
xの範囲を数直線を使って表すと、上の左図のようになります。
したがって、購入するミニクロワッサンの個数は10個と求められました。
xはミニクロワッサンの数なので、自然数でなくてはいけないことに注意しましょう!

▶1次不等式の問題を作ってみよう

文章題を作ってみましょう
紗英ちゃんの問題

最後に、与えられた情報を使って文章題を作ってみましょう!
☆「アメ」の1個の重さは100g、値段は200円
☆「ラムネ」の1個の重さは20g、値段は30円
☆「チョコ」の1個の重さは35g、値段は50円
☆合計で200g以上買うと無料でラッピングができる

【紗英ちゃんの問題】
ラムネとチョコを合わせて200g以上買ってラッピングしてもらいたい。
このとき300円以内で買うとすると、ラムネは何個買えばよいか。
ただしラムネとチョコは合わせて8個買うとする。

【解法】
ラムネを買う数をx個とおくと
チョコを買う数は(8-x)個
[重さについての式]
20x+35(8-x) ≧200
20x+280-35x≧200
    20x-35x≧200-280
       -15x≧-80
          x≦16/3=5.33… ……(1)
[値段についての式]
30x+50(8-x) ≦300
30x+400-50x≦300
    30x-50x≦300-400
       -20x≦-100
          x≧5 ……(2)
[xの範囲]
(1)(2)より、5≦x≦5.33…
ただしxは整数なので、x=5
よって答えは「ラムネを5個買えばよい」



紗彩ちゃんの問題

【紗彩ちゃんの問題】
チョコとラムネを合わせて9個買いたい。
重さは全部で200g以上にする。
料金は350円以下にする。
チョコはいくつ買えるでしょう?

【解法】
チョコを買う数をx個とすると、
ラムネを買う数は(9-x)個
[重さについての式]
35x+20(9-x) ≧200
35x+180-20x≧200
    35x-20x≧200-180
        15x≧20
          x≧4/3=1.33… ……(1)
[値段についての式]
50x+30(9-x) ≦350
50x+270-30x≦350
    50x-30x≦350-270
        20x≦80
          x≦4 ……(2)
[xの範囲]
(1)(2)より1.33…≦x≦4
ただしxは整数なので、x=2,3,4
よって答えは「チョコは2個または3個または4個買える」

このように、この問題には答えが複数あります。
答えを1つにしたいときには、問題を作る前に答えを決めるとよいですよ!

玲央くんの問題

【玲央くんの問題】
1個の重さが20gで30円のラムネと、1個の重さが35gで50円のチョコレートがあります。
このお店では合計で200g以上買うと無料でラッピングをしてもらえるので、200g以上買ってそのサービスを受けたいと思っています。
ですが、今、持っているお金は290円しかありません。
チョコレートはいくつ買えばよいでしょうか。

【解いてみよう!】
チョコを買う数をx個とおく。
さて、この問題を解くには少し情報が足りないようです。
ラムネとチョコレートの個数の関係がわからないですね。
そこで今回はラムネをy個買うことにして解いてみます。
[重さについての式]
35x+20y≧200
両辺を5でわって
7x+4y≧40
4y≧40-7x
      y≧10-(7/4)x ……(1)
[値段についての式]
50x+30y≦290 ……(2)
両辺を10でわって
5x+3y≦29
    3y≦-5x+290
      y≦29/3-(5/3)x
[yの範囲]
(1)(2)より10-(7/4)x≦y≦29/3-(5/3)x ……(3)
ここで10-(7/4)x≦29/3-(5/3)xを解くと
両辺を12倍して
120-21x≦116-20x
     ーx≦-4
      x≧4
ただし問題文からx≦5(x=6だと値段が300円になるので、予算オーバー)
また、xは整数なので、x=4,5
x=4のとき、③に代入して、y=3
x=5のとき、③に代入して、yは整数なので、解なし
よって答えは「チョコレート4個」(ラムネ3個)

今回はうまく答えが出ましたが、個数の情報がない問題は個数が無数に出てくる可能性がありますので、問題を作るときには注意しましょう。

さて、最後にあゆ美さんが作った問題を紹介します!
ゆあさまが駄菓子屋に立ち寄りました。ポケットにちょうど入っていた小銭370円で、学び隊☆の5人に1人1つお菓子をプレゼントすることにしました。
ゆあさまはアメ、ラムネ、チョコを最低1つずつ買うことに決めました。また、中身が見えないように無料でラッピングをしてもらいたいと思っています。
ゆあさまはアメ、ラムネ、チョコをそれぞれ何個ずつ買えばよいでしょうか?

【解法】
ラムネの買う数をx個とおく
チョコの買う数は(4-x)個
アメは1個しか買えない
[重さについての式]
 100+20x+35(4-x) ≧200
100+20x+140-35x≧200
        20x-35x≧200-100-140
            -15x≧-40
               x≦8/3=2.66… ……(1)
[値段についての式]
 200+30x+50(4-x) ≦370
200+30x+200-50x≦370
        30x-50x≦370-200-200
            -20x≦-30
               x≧3/2=1.5 ……(2)
[xの範囲]
(1)(2)より、1.5≦x≦2.66・・・
ただしxは整数なので、x=2
よって答えは「ラムネ2個、チョコ2個、アメ1個を買えばよい」


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