メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(1998.9~ part2)

2013-10-20 14:03:59 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part1からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『THE GREATEST RECORDS IN ROCK HISTORY FLEETWOOD MAC RUMOURS』(1997)
♪セトリ
Introduction、Rhiannon、You make loving fun、Dreams、Second Hand News、Go your own way、
Gold Dust Woman、Never Going Back Again、Don't Stop、Song bird、Oh Daddy、Silver Springs、
I don't want to know、The Chain

そうとうケタハズレなヒットだったみたいだが、1曲も聴いたことがない。1度アルバム聴かなきゃ。
各曲のいきさつが話されている。♪Don't Stop はクリントンのお気に入りらしく
「大統領になった暁にはテーマソングにしよう」とかけたらしい。
♪Oh Daddy はクリスティンが当時唯一子持ちでメンバのまとめ役で発起人のミック・フリートウッドのことを書いた。
♪Silver Springs はスティーヴィとリンジーがうまくいってた時、街の名が気に入ってつくった。
クリスティンとジョン(ちょっとマシュマロマン入った特異なキャラ。話し方がイってる)が離婚、
スティーヴィとリンジーも別居して、かなり気まずい雰囲気で、'70というクレイジーな時代と
有名ミュージシャンによくあるドラッグと喧騒の日々でヘヴィな状況の中、うまれた宝石のようなアルバムというワケ。

1年以上もかけて、何度もテープ回して、重ねて、高音部はすりきれて(アナログ時代、LPは60分が最長だったとか)、
コピーを混ぜたとか、スタジオ近くに部屋を作って、いつでも曲を作れるようスティーヴィーの近くにはつねに
グランドピアノを置いて、予算は天井知らずだったとか、たくさんの裏話が惜しみなく入っている。

このクラシックアルバムシリーズは他にもS.ワンダー、ザ・バンド、ジミヘン、P.サイモンもあるとのこと。
ザ・バンドあたりちょっと気になる。イーグルスも、ザ・バンドもしかり、このバンドも再結成して演奏したらしい。
'80-'90の薄っぺらい量産音楽が週単位のヒット目当てなのに対して、実験要素が強くてとことん身をすり減らしてた'70のはやっぱ違う。
リンジーがまとめて「人一倍努力して続けること。そして、それは精一杯じゃないとダメなんだ」。


『銀河鉄道999』(1979)

企画・原作・構成:松本零士 監督:りんたろう 監修:市川崑
劇場公開作品としての初作。999のストーリーが始まりから終わりまで分かるバイブルであり、
キャプテン・ハーロック、クイーン・エメラルダス、メーテルら豪華な顔ぶれが一堂にそろって、
それぞれの因果関係が明かされている。劇場で観たらさぞ大迫力で感動もひとしおだろうな。
完全なイニシエーション物語。戻らない少年時代の真直ぐで純粋な、甘く切ない思いがいっぱいにつめられている。

「わたしは思い出の中だけの女。少年の心の中にだけ生き続ける青春の幻影」


『銀河鉄道999 エターナル・ファンタジー』(1998)
原作・総設定:松本零士 監督:宇田鋼之介
そしてこちらが今年3月に公開された最新作。短いと思ったら新シリーズの序章だったか。
ルパンシリーズみたく続編を描き続ける覚悟かな? かなりクリアなアニメで動きも軽い。
まだ別れてからたった1年後の設定で、ファンにとっては嬉しいような、完璧なファイナルを壊されたような複雑な心境。
20年経っても健在な同じ声優さんなのがなにより。

弁当にゴマで「未来をおまかせします」て書かれていたり、
お別れのセリフが「私と同じ青春まっただなかの鉄郎さん・・・」てのもなんか変?
話は'99に続くらしい。さらにグレードアップした999とアニメーション技術をもって、
次は前作の壮大なドラマをさらに越える長編を期待するのはわがままかしら?
ちなみに鉄郎の銃で倒れる女戦士(子持ちらしい)の声は宮崎駿アニメの女悪役の声じゃないかな?
松本さんも悪役に女性を使うことでドラマがより盛り上がるというポリシーの持ち主らしい。


『1000年女王』(1982)
企画・原作・構成:松本零士 監督:明比正行
こちらも松本零士さんの傑作の1つ。キャラはメーテルと鉄郎にそっくり。
設定の1999年といえば来年。当時の20~30年後はこんな近未来になると思っていたのか。
それを考えると2030年も今とあまり変わらないのかも。このまま自然が保てたらの話。
隕石で地球が危ないっていうハルマゲドンと環境問題をテーマとしている。

「1000年に一度の春に甘んじて氷の世界に耐えてきた。
 戦いを繰り返す地球のサルどもを統治しても、楽園を奪おうとはしなかったのだ!」

宇宙広しといえども、これだけ美しい環境に恵まれた星は他にないってことを
当の本人らが気づかずに全滅させようとしているってことを訴えている。
身分を越えて女王を愛し、特攻隊となって母船につっこんで死ぬ夜森ってキャラもイイ。


『人でなしの恋』(1995)
原作:江戸川乱歩 監督:松浦雅子 出演:羽田美智子、阿部寛 ほか
なんともいえない薄気味悪さと、何だか分からないものに魅かれて、つい覗き見たくなる人の好奇心をくすぐり、
甘美な映像と言葉少ない中に含まれる行間の思いに女流監督の繊細さが表れている。
昔から変な趣味の人はいただろうけど、これだけの小説ドラマにした乱歩って作家はフシギ。
少年探偵シリーズには一切出てこない男女の業、情、理に合わない人のドロドロした部分を好んで描いた人なんだ。

非人間的な夫婦関係だな。いい家のお嬢さんって設定もあるけど、昔は嫁に行ったら一歩後ろを歩いて、
影武者兼女中みたいで、なにも知らない状況でポッと他人の環境になじまなきゃならなかったのね。
完璧に美しい豪邸と、完璧に美しいカップルの対照的な世界っていうのがより怖い演出になっている。


『時空(とき)の旅人』(1986)
製作:角川春樹 原作:眉村卓 監督:真崎守
全3冊の長編小説を1.5時間のアニメ映画にまとめるのは大変だ。
原作の人間臭い感じを排除して、タイムトリップのSFを強調、
若者の冒険ものにしている。製作プロデューサーはりんたろう。

ちょっと中途半端。原作じゃちゃんと完結して、テコらは時管の一員にまでなるんだけど、それにしてもややこしいタイムパラドックス。
だってその時代が好きで住んでる時管だって、明日はフツーに巡ってきてたら、どんどん未来に向かって時が流れているはずで、
ずっとそこにとどまって管理するなら同じ時間帯をずっと繰り返していなきゃならないってことじゃない? こんがらがるなぁ。
時を超えて巡り会う恋人たちっていうのはロマンティックだけど、
野蛮だけど自由がある時代と、平和だけど個性を禁じられた時代。
タイムマシンができないかぎり、自分のこの瞬間を生きるしか選択の余地はないけど、自由で平和な未来がこないかな。


『ねらわれた学園』(1997)
原作:眉村卓 監督:清水厚 出演:佐伯日菜子、村田和美 ほか
けっこう眉村さんの作品が映画化されて人気あるんだな。こちらも前作よりかなり手を加えてSF化してる。
「らせん」「リング」にも出演した若手人気女優の佐伯がテロップのトリをしめて、雰囲気がハマってる。
パイレーツの子が出てるのか。現役学生だからセーラー服姿が不自然じゃない。
前作のほうが1つ目オヤジとか出てきてかなりブッ飛んでたけど、学園がブキミな集団にのっとられるって感じが出ててよかったな。
原作じゃもっとドラマティックなんだけど、いい映画を作るなら、原作通りに作ればいちばん近道だと思うんだけど。
ドラマシリーズも伊藤かずえ、原田知世でけっこう雰囲気出てて面白かった。


『さよなら銀河鉄道999』(1981)
企画・原作・構成:松本零士 監督:りんたろう
前作の感動をそのままに完結編という形で作られた続編。
これも前回の別れからあまり経っていないとみえ、殺したはずのプロメシウムは破壊したメーテル星より
さらに母星にあたる機械世界を牛耳る本家アンドロメダ星に魂として生き続け、
再び鉄郎は人類の尊厳のため、友の力を借りて戦う。
クライマックスは前作と似ているものの、父との対決という重要なイニシエーションの過程が含まれているのに注目。
スターウォーズのジェダイの復讐と、999の原案である「銀河鉄道の夜」の友との別れの要素が強い。

「私は時を旅する女。あなたの青春の思い出になれるだけでいい。鉄郎と過ごした日々を永遠に忘れはしない」

車掌さんも中身がカラッポっていう秘密を明かして「どっちかすごく迷ってたけど、私も生身の体にします!」
もう思い残すことはないって感じだけど、話としては1年後全員再会するのよね。
TVシリーズもまた再放送しないかなあ? 映画よいずっといろんな星にとまって、いろんな長いドラマがあるから。


『宇宙戦艦ヤマト』(1977)
企画・原案・製作・総指揮:西崎義展 監督:舛田利雄
今作はまさにうってつけ。とゆーのも、これだけ有名ながら話を知らない私にとって
2時間で大体あらましがまとまって見れるダイジェスト版。
松本さんは美術のみ担当か。今までの母性が隠れて、軍事一色、'70代アニメのレトロ感がイイ。

なぜか♪赤いスカーフ~ って演歌歌謡曲みたいのが1年中地球から流れている。
ヤマト製作スタッフは「どうしてヤマトを壊してやろうか?」って考えてから
「その危機をどう解決するか?」って考える行程が一番楽しいだろうね。
これもTVシリーズのほうがもっと丁寧に描かれているだろう。ビデオもあるけど、観る機会はあるだろうか?
大穴開いてもよみがえる戦艦の造形が美しい。


『ゴー・ナウ』(1996)
監督:マイケル・ウィンターボトム 出演:ロバート・カーライル ほか
『フルモンティ』でブレイクしたR.カーライル。主演作も軒並み増えて、いろんな表情が見れてこれからも期待大。
コメディの前作と一転して、今作はシリアスな病気もの。
同情と、愛情、友情、看護の難しさと、国柄で違う身障者との接し方に注目。
ラストに流れる'70代風なバラッドは、誰が歌っているのか、小さいテロップじゃ分からん。

フツーに暮らしていたのが急にトイレもままならなくなっちゃうなんて、
当人にしてみりゃ不安でもあるし、周囲に迷惑をかけたくない、
手伝ってもらいたい時はあっても可哀相がられたくはないっていう複雑な心境は当人にしか分からない。


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