メランコリア

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心の中のベストフィルム~『ぼくの伯父さん』

2011-05-22 17:24:50 | 映画
『ぼくの伯父さん』@東京国立近代美術館フィルムセンター(小ホール)
チケット発売は、当日の上映開始15時の30分前からだから、30分前に行ってみたら、すでに長蛇の列!
それほどいないだろうと思ってたから甘かった!そんな不安気な表情をみてとったのか、
スタッフのおじさんが「みなさん、入れますから大丈夫ですよ~!」と声を掛けてくれていた

またスクリーン激近な席だったらヤダなって思ったが、前から3列目ほどはそんなに苦ではなかった。
一番前だとしても、スクリーンから2mほど間があるから、まあ耐えられる距離か?
でも段差がないため、前に大柄な男性が座ったりすると見づらくなる
それでも素晴らしい名作が1本500円で観れるのは激安!心配していた日本語字幕もちゃんと入っていたしv



『ぼくの伯父さん』は、「心の中のベストフィルム」(懐かしいコーナー名!)の1つで、
セルビデオでは持っているんだけど、観るのは久しぶり。劇場で観るのは初めて。
覚えているお気に入りのシーンもたくさんあるけど、忘れていた部分も久々観直すと、思わず吹き出してしまう
会場には年配のお客さんも多かったけど、みなそれぞれのタイミングで大爆笑していた。

これほどオープンになって、無防備に心の底から笑って楽しめる映画もほかに思い当たらない。
ストーリーと、そこに出てくる人々の素朴さ、温かい人情、純粋な風景描写の数々に胸を打たれて、何度も涙が出そうになる。

通りでは馬車が走って、八百屋さんが野菜を量り売りしていて、
町の人々はお喋りを楽しみながら1日をのんびり過ごしている。
対照的に、機械に働かされている工場の人々や、
形式や世間体ばかりを重んじるあまりに、人間同士の自然な交流、自分らしさを失っている支配階級の非人間的な暮らしとの対比が見事だ。
そんなしち面倒くさい批評を一切抜きにしても、随所に盛り込まれた単純なナンセンスギャグで笑える作品なんだけど。

とくに大好きなのは、モダンな社長宅の庭にある魚の噴水/爆とか、
ソーセージみたくなったホースを池に投げ込んで「身投げよ!」「血が出てる!」てゆって、
男性がいきなり飛び込んで助けようとするシーンなどなど挙げたらキリがないw

いつまでも余韻を味わっていたくなるクラシックの名作だ。


1Fでは、FSパンフの表紙バックナンバーの展示があって、
これまでも素晴らしい映画ばかり上映していたことが窺える。
6月には昭和の名女優特集が組まれているのも気になるっ



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