過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
今回はライヴレポがすけて見える透明なルーズリーフからご紹介。
SAKEROCKやi-depを初見したのがこの頃なんだ~♪
今回の映画メモは以下の11本のみ。
mixiの日記を書きはじめたのが2005年8月7日だから
長かったこのシリーズのゴールもそろそろ見えてきた。
mixiに映画やライヴレポを全部書いていたわけじゃなさそうなので、
すでに書いたものはコピペ・補足して、抜けていたものは追加で書いてみた。
photo1:ハマケンのサインをライヴの半券裏にゲットv
photo2:いつも可愛いi-depのフライヤデザイン
photo3:思い出深いスタパでのオールイベント
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。
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『マグダレンの祈り』(2002)
監督・出演:ピーター・ミュラン 出演:ノラ・ジェーン・ヌーン ほか
特典映像は、今作の元ネタとなったと思われる3人の女性の体験話と、当時の修道院の様子のドキュメンタリー。
性教育を受けずに未婚の母となった女子は多く、子どもはすぐに孤児院へ、母親は修道院へ送られた。
'93に閉鎖されるまで、そこで一生を終えた者も多いという。
脱出できた女たちも、子どもと別れた悲しみ、中で受けた性的虐待の傷が生々しく残り、独身、離婚者も多い。
「とにかくもう誰からも指示を受けたくない」
どうしてここまで宗教は禁欲を勧め、歪んだ性の弾圧を加えるのか?
それもいつだって犠牲者は女性だったんだ。
院長が言う「男は無知だから、女が賢くなければならない」というセリフがある。
ある意味、修道院は中に閉じ込められていると同時に、外界から守られた要塞でもある。
しかし、その保護施設が、とんでもない悪の巣窟だったとは!
そして、現代、その状況は変化しただろうか?疑問が残る。
この修道院は消えても、金、欲、政治、戦争に深く関わる宗教。
そしてその社会は必ず男性優位にある。
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『スターウォーズ EPISODE 3 シスの復讐』(2005)(劇場にて
監督:ジョージ・ルーカス 出演:ユアン・マクレガー、ナタリー・ポートマン ほか
だいぶ経ったから、1、2(とくに2)の記憶がない
今回でシリーズは完結。次はTVシリーズに入るとか。
いきなりハイスピードな戦闘シーンが目を惹く。
上下左右にスペースを存分に使えるだけに、大画面だと一緒に船に乗っている感覚でアトラクションに近い。
これで、旧作につながったわけだが、CGのない旧作にちゃんとつながるか再び観てみたくなる。
ヨーダ
「大事なものを失う恐怖は手放せ。執着心はダークサイドへの道だ」(たしかこんな感じ
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『チャーリーとチョコレート工場』(2005)(劇場にて
監督:ティム・バートン 出演:フレディ・ハイモア、ジョニー・デップ ほか
ジョニデとティム・バートンが組んだファンタジー。
原作は有名な児童文学らしいが、ウンパルンパのキモカワイさに大爆笑
中に入ると、燃える人形のショーで始まり、キテレツなウォンカが案内する。
子どもが1人ずつ消えてゆき、その度にミュージカルを繰り広げるウンパルンパは爆×1000!
ジョニデが今作を子どもに見せたら「You're so weird」と言われたらしい。たしかにw
真っ白に塗った顔、おかっぱ頭、笑い方、喋り方もヘン。
透明なエレベータですっ飛ぶシーンや、船でチョコレートの川を下るシーンなど、
特撮フルスクリーンのCGが多い中、ウォッカ役が一番孤独でハードな撮影だったろうね
人の欲を諌める道徳を説いていると同時に、家族愛も伝えている。
チョコ好きにはたまらないお菓子の国のリアルな映像化はとにかくスゴイ
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『東京タワー』(2004)
監督:源孝志 出演:黒木瞳、岡田准一、松本潤 ほか
ひさびさの映画鑑賞、しかも今ごろこの作品w
で。やっぱ映画は夢。こう美しくないとね。
東京タワーがこんなにロマンティックに見えたのは初めて。
「恋は理屈じゃない。゛する゛ものじゃなく、゛堕ちる゛ものなんだ」
このステキな恋愛は、金抜きには成り立つのかな?
年齢を超えた自由恋愛と同時に、自立がテーマではないだろうか。
主婦も経済的、精神的に自立した上での恋愛ならOKかも。
相手の持つステキな要素を知り、吸収して、自分も向上したいと願うことが恋愛だとしたら、
同化しすぎては停滞してしまう。
盲目となった2人が日常生活もままならないほど堕落しては意味がない。
こんな風に、本当は会いに行きたいのに、それを止めるものは何だろう?
自分に対する自信のなさだったり、傷つくのを恐れる余計なプライドだったり、
ちょっとガンバる勇気や努力を惜しんだりして、本当は手に入れられるはずのチャンスや幸せを逃しているなら残念なことだ。
「明日、あなたの気持ちが離れても、愛しています」
東京の夜景に、ノラ・ジョーンズの♪Sleepless Nights のナチュラルなバラードが沁みわたる
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『血と骨』(2004)
監督:崔洋一 出演:ビートたけし、田畑智子、新井浩文、オダギリジョー、鈴木京香 ほか
キョーレツな作品。終始、金の暴力と、強欲さと、人物像に一瞬も気を抜けないピリピリした緊迫感。
恐怖と驚きの連続。フィクションでなく、原作者の自伝的作品と知り、よくぞ小説を書いたな/驚
また、大正~昭和初期の、私たちが知らない日本、歴史の教科書じゃ分からない、
生々しく、リアルで、時に理解しがたい日本の姿を見た。
朝鮮からの移民、大阪のコミュニティ、戦前戦後の軍国主義から民主主義に急転換した時代、
巷は不衛生で、ある意味何でもアリな不条理な時代。
皆生きるために必死、女は食べていくために囲い者となり、暴力を受けても自立などできなかった。
それにしても、この金という男、どう育ってきたのか?
倫理観がまるで崩壊しているのに、したたかで、人間の本能剥き出しのようだ。
たけしさんは、役作りのため、肉体を鍛え、屈強な体を作って、
日々アザ、傷だらけで必死の撮影だったと漏らしている。
鈴木の老いた演技もスゴイ。
体の自由がきかなくなった愛人を介抱する姿に唯一の人間性を感じた。
安楽死も彼なりの愛情表現か? まさに「オレが法律だ」的圧倒さ。
結局、彼にとっても金(女、子ども)とは、贅沢をするためではなく、
家族、自分の血を存続させる道具にすぎなかったのかも。
その本能も根源的。
愛情を分ける術も、受けとる術も知らずに一生を過ごしたって、とてつもない孤独のように思えるが、
やるだけのことをやりとおした彼の最期が、それほど惨めに見えないのはフシギ。
こんな因果な家系に生まれなくてよかった・・・
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『ゴジラ』(1954)
原作:香山滋 監督:本多猪四郎 (本編)、
円谷英二 (特撮)
出演:宝田明、河内桃子、平田昭彦、志村喬 ほか
はい、円谷さんです。
'04に50周年をもってついに完結した、日本が世界に誇る特撮怪獣映画の原点となったシリーズの第1作目。
今回初めて観たら・・・カ、カワイイ
小鳥のような足跡、山から覗いた頭部、太いシッポ
聞けば、地底に住んでいたのに、繰り返された
水爆実験で安住の地を追われて出没。
うーん、大好きなジュール・ヴェルヌやH.G.ウェルズな世界。
体高50m。あれ?サンシャイン60が240mだから、意外に小柄?(池袋基準
背びれ(?)から白い光を放ち、口から白い炎を吐くのが武器。
モノクロで見え隠れするヌメっとした黒い体がなんともオドロオドロしいけど、目はつぶら
製作費1億円! 当時としては(いや今でも)、かなり力が入ってたのがわかる東宝作品。
黒澤作品でお馴染みの志村喬ほか、宝田明も正統派な二枚目ぶり。
DVD特典には、映画音楽(危機迫るストリングスが有名なテーマ曲。聴けばわかる
)を担当した伊福部昭さんのインタビュー入り。
が、意外と長くて途中寝てしまった!ごめんね、おじいちゃん
銀座三越やら、当時の都心・繁華街が精巧な模型でリアルに造られ、
ゴジラがダイナミックに破壊していく様は興奮っ
戦後間もない復興したばかりの日本を襲うモンスターは、
閉塞した当時の日本人のモヤモヤを吹き飛ばしたのかも知れない。
テレビ塔?からの生中継で「もう終わらなければなりません! 皆様さようなら、さようなら!」
と最後までレポートし続けるアナウンサーらの仕事根性はスゴイ!
昔は文字通り仕事に命張ってたんだな。それだけプライドを持ってたんだ。
全シリーズ観てみたい!(またライフワークが増えてしまったw
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『エンドレス・サマー』(1964)
監督:ブルース・ブラウ 出演:マイク・ヒンソン、ロバート・オーガスト ほか
スポーツ部門のコーナーにあったから、勧められなかったらずっと観ないで通り過ぎてたかも。
でもススメられたのはⅡのほうだった
まあ、続きものだから今度観よう。
なんと、ドキュメンタリー/驚
サーフィンをよく知らない私には、若者が低予算で世界を旅するロードムービーとして楽しんだ。
アフリカ原住民との触れ合いシーンのナレーションは、アメリカ人の驕り?を感じてしまうけど
とにかくひたすら波乗り、波乗り、波乗り!
波がイイと定番のオーストラリアやニュージーランドは、あまりいいコンディションに巡り会わず
現地人に「昨日くればよかったのに!」なんて言われて、
それほど期待してなかった海ほど波がよかったというのが今作のオチ。
でも、なんといってもサーファーの天国はハワイらしい!
カリフォルニアには、もっと危険なチャレンジスポットもあるみたいだけど、
長く楽しむには、波が低くても安定していたほうがイイのかな?
「サーフィンするためだけに夏を追いかける旅」ってコンセプトもイイ。
やっぱり旅に出るべきだね。
途中、釣ったマス
を焼いて食べるのは美味しそう~~~!!!
鮫には注意
イルカ
やインパラの群れは可愛い
ずーっと楽しいことばかりじゃなかったろうに、2人のケンカシーンや、
現地のトラブル事情なんかももっと描いてもよかったと思うが、そこはあくまでサーフ映画。
水温・気温・波のコンディション、とにかくサーフ事情に徹底してる。
ある意味、開放的で呑気な作品。サーフ音楽も合ってる
今作を元にした『ビッグ・ウェンズデー』は観た気がするんだけど???
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『エンドレス・サマーⅡ』(1994)
監督:ブルース・ブラウン 出演:パトリック・オコンネル、ロバート・ウィングナット・ウィーヴァー ほか
なんと前作から30年の月日を経て撮られた続編。
あきらかに、カメラ等の機材+撮影技術の進歩で、
波に乗る様子や、水中から見た様子をよりリアルに接近したアングルで撮られている。
ドキュメンタリー性の強かった前作に比べて、今作ではいろいろ趣向を凝らした演出&ハプニングもまじえて、
よりエンタテイメントな出来で前作をはるかに超えている。
ストーリーは、前作を100回以上は観たというサーフィン大好きな若者2人が、
「自分らにも出来る!」と、大会で稼いだ$7,000が尽きるまで、世界の夏を追う旅に出かける。
ライオンに囲まれたり、ワニに襲われたり、川下りにキャンプにと、とにかく遊び倒す!
本篇後には、製作秘話も付いている。軍隊並みの機材とスタッフで、撮影の苦労がうかがえる
主演の2人は、今やプロサーファーらしい。今作からだってもう10年も経ってるもんね。
移り過ぎてゆく時の流れにも感慨しきり。
本編にも出演している、
伝説的サーファー・ジェリー・ロペスをネットで調べたら男性と知って驚いたw
しかも、なかなかスピリチュアルな人だった。
「サーフィンは、過酷な挑戦を繰り返さなければならないものだということを理解しなければなりません。
わずかな結果を出すために多くの努力を強いられるのです。
サーフィンには常に幸運と悲運が同時に存在しています。
サーフィン自体の素晴らしい経験という幸運と、何か具体的なもの、たとえばある敬意や称賛など、
その海からは何も持ち帰れないという悲運。
サーフィンには、思い出を形で残しておくための、壁に飾るシカの枝角のようなものはありません。
ただあるのは無形の思い出。プライベートで個人的な、時と共に消えていく思い出。
サーファーたちだけがこのことをわかっていました。」
「海はいつも僕たちを気分よくさせてくれる。そして海は僕たちの魂を高める絶対的な力を持っている」
「海の波、山の雪。その両方に同じように乗ること。それは自分の
インナーセルフへの扉を開くための、瞑想的かつ肉体的マントラです。
そしてインナーセルフによって未知なる宇宙の力を実感できるのです。
僕は行きたいときにいつでもビーチに行くことができます。
今はビーチに行くと、ある意味で前よりも多くのものを波からもらっていると感じるのです。
たぶんそれは以前より身近に海がないからかもしれません。
僕たちが海の近くに戻ったら、その時に忘れていたものを見つけるかもしれません。
でもしばらくは、今いるところで与えてもらえるものをいただくことにします。
波はあなたのすぐ近くにあります。そして波はいともたやすくあなたの精神を癒してくれます。
僕たちの多くは、自分の精神に心を向けることをあまりしません。
僕たちの心と体に関わっている物質社会は、ストレスと健康のことだけを扱うだけでも忙しそうです。
できるだけ自分の内面を見つめる時間をつくりましょう。あなた自身の魂にある宝物は、この世の富より貴重なものです。
そしてそれはすべてあなたのものですから、好きなだけ手に入れることができます。
この世の中があなたに重くのしかかるようなことがあるときは、思い出してください。
もしあなたが海の近くにいるならば、あなたを素早く癒す方法があるということを
ただ海に入り、あなたに流れ込む海のエネルギーに身を任せてください。必ず後でいい気分になれます。一度試してみてください」
「(宗教の講義を受講して)宗教を拓した人は誰もが神を見、自ら自分たちのソウル(魂)をみつけ、永遠の未来を見ていた(ということがわかった)。
先生は、“自分の中に真実を見つけるのは、限られた人だけができることなのではなく、
それに興味を持ち、心の準備がある人なら誰にもできる”とおしえてくれた。
ヨガをすれば、自身の中に真実を見つけ、ゆるぎないポジティブ思考とハピネスを得ることができるってことを確信させたんだ」
「ボクはどんなビッグ・ウェーブに乗っても、いつも大丈夫だって思っていた。
人生のゴールは、生きながらにして死や痛み、悲しみ、老化、病気から解放され、そして再生する、ここに到達することじゃないだろうか。
ボクはヨガと出会って、真実と自分の本質を発見し、自分は不死であるという認識を持った。だから死への恐怖を感じる事が無いんだと思う。
同時に、魂は不死であることにきづき、至高の存在=神と一体であることを認識した。
これこそヨガの目標で、ヨガのサイエンスは真実を見つけ出し、経験するための具体的なメソッドなんだ。
真実は感覚を超越し、心と知性が機能することをやめたとき、初めて経験される。」
「ボクも最初は、波と調和するために、しなやかな動きを身につけたいという単純な思いでヨガを始めた。
けれど追求していくと、自分の意識が変わっていくのがわかる。
どうしてサーフィンを愛しているのか、海の神秘、波とつながる体と心と魂・・・。
ハタ・ヨガは心をみつめ、自己を内なるほうへと導く事を教えるファーストステップ。
それは、だれにとっても無限の自己の扉を開けるものなんだ」
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『ゴジラの逆襲』(1955)
監督:小田基義(本編)、
円谷英二(特撮) 出演:小泉博、若山セツ子、千秋実、志村喬 ほか
ゴジラ:体長50m、体重2万トン アンギラス:体長60m、体重3万トン
やはりゴジラは1頭じゃなかった! 今度は大阪湾に出没。しかも獰猛な
アンギラスとともに!
でも前作の続編にしては、なんだか構成がイマイチ。
「なにも手立てはない。とにかく、光に憎悪すら抱いているので、焼夷弾で沖へ導くしかない」
上陸しようとしてたゴジラが、まんまと沖へ導かれていく様は可愛い
急に脱走の話になって、なんだ、サスペンスか?!と思ったら、
ガス工場に逃走車を激突、炎上して
、再びゴジラをおびき寄せてしまうという長いフリだった
いったん行方をくらますが、島の岩かげにいたあ~! 背中がやっぱ可愛い
だんだんと埋まってきて・・・ここのシーン長すぎて、ちょっと寝ちゃった
今作は不評だったのか、3作目まで7年もあいてる。
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『誰も知らない』(2004)
監督:
是枝裕和 出演:柳楽優弥、北浦愛、YOU ほか
気になってたけど、題材の重さを敬遠して、いまごろ観た。
で、やっぱりどーーーーんってキタ
映像的には晴れた木漏れ日な感じとかキレイなのがせめてもの救い。
たくさんの問題が見えた。
①まずは、母親が子どもを見離してしまったという身勝手な弱さ。
②母子家庭が経済的に厳しく、周囲の理解も足りないということ。
③タイトル通り、皆、隣人に無関心なこと。知っても知らないフリ。
④認知した子どもであっても、教育費が充分に支払われない事実。などなど。
物がこれだけ豊かに溢れかえっていても、心が貧しくなってしまっているということ。
今作で最も辛いのは、下の子らより、幼くして弟妹を任された長男・明くんだ。
学びたいことも学べず、普通なら気にも留めない当然のことが出来ない。
それでも、必死に知恵を絞って、身なりも構わず他人に頭を下げて、
笑顔を作ってでも、彼が守りたかった家族というもの。
もし、こんな現実が身近にあるなら、救われるべきは、遠い難民などよりもまず、
身近で愛情を充分にもらえていない子どもたちだろう。
彼らは、その後どうなったのか? それぞれの頼る先が見つかったとしても、
心に負った傷の記憶は一生癒えることはないだろう。
賞もとった柳楽くんの、透明で初々しいデビュー作。これからも活躍が楽しみ。
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『夢の涯てまでも』(1991)
監督:ヴィム・ヴェンダース 出演:ウィリアム・ハート、ソルヴェーグ・ドマルタン、サム・ニール、ジャンヌ・モロー、笠智衆 ほか
1度観た映画を何度も劇場に足を運んだり、レンタル屋で借り直すってことは
ほとんどしないのだけれど、今作は'93に観て、なんとも計り知れない感動で
しばらくぼーっとしてしまったことを今でも覚えていて、10年以上経っても、
もう1度観て、当時感じた同じ世界に浸れるものかどうか確かめたいとずっと思い続けていた。
大好きなヴィム・ヴェンダース監督で、彼の得意とするロードムーヴィ。
'91時点で描いた近未来の'99、世紀末を描いたSFなのだが、
ミステリー調の旅を経て、科学者の人道を超えた実験の話へと移ってゆく。
小津映画リスペクトのヴェンダースは、今作で日本ロケも行い、
笠智衆さんも特別出演しているほか、W.ハート、S.二ールといった中堅から、
マックス・フォン・シドーやジャンヌ・モローという大ベテラン名優まで、
最高のスタッフ&キャストが実現。LOU REEDほかのサントラも最高
158分という長い作品なので、観ているほうも自分の夢に堕ちてしまうかも?
万人ウケはしないかもだが、「夢と現実」「意識と無意識」の区別があやふやな、
私のような人間にとって今作は、10年経ってもやはりしばらく頭がボンヤリしてしまうほど、
深い余韻が残ると同時に、強烈に官能的ですらある珠玉の1本だった
もし。夢が映像化できたなら、みんなはどんな夢が見たいだろうか?
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『スウィート・ノベンバー』(2001)
監督:パット・オコナー 出演:キアヌ・リーヴス、シャーリーズ・セロン ほか
店でジャケを手にした時は正直、またハリウッドの美男美女、
ジョンとメアリーのラブロマンスですかい?、自分では絶対選ばないよなと思いつつ、
実際観てみたら・・・全然違ってた!
ヨーロッパの監督だからか、キレイなだけじゃないセロンの確かな演技力のせいか。
Enyaの♪Only Time も沁みる。間違いなく11月になれば思い出す1本。
「私の11月にならない? あなたを救いたいの。1ヶ月私と過ごして」
「なぜ1ヶ月?」
「思い出を作るのには丁度いいし、後腐れが残らないから」
みんなに平等に流れるこの時間を、いかに豊かに過ごすかということ。
それは生計を立てることと両立するのは難しいけど、
最近、仕事に時間も身も心も殺されかけてる私にがっつりハマった。
自分という個は保ちつつ、常にopen mindで周囲の人と関わり合ってゆくのも難しいことだ。
セラですら、自分の時間が残り少ないと分かったからこそ、
大成功していたビジネスも家族もすべて捨てて、
完全なる奉仕で人助けをし、1分1秒をムダにせず、楽しく過ごそうと思ったはず。
自分の中で勝手に、かつ無意識に作り出す「これはすべきでない」
といういくつものルールを、自ら破るのは難しいけれど、
それを打ち破った時、本当の自分に出会えるのかも知れない。
ネルソンは、今後サラ以外の女性に再び恋をすることは可能かしら?
表も裏とも関わり合っていくことが、本物の愛情だと思うけど、
彼女は美しい思い出だけを死ぬまでの支えにしたいと別れを告げたところが、映画の美しさか。
ラストのポストカードみたいに美しい町並みがよかった。
【イベントメモ】
花火大会@厚木
【ライヴレポ(追加で別記)】
ブラサキpresentsスナック宇宙@下北沢440 2005.8.5
PLATON presents「グッドモーニングトーキョー拝啓渋谷」@渋谷O-Nest 2005.8.16
mona rock caravan '05@Zepp Tokyo 2005.9.2
i-dep "Smile exchange"リリースパーティー@リキッドルーム 2005.9.15
ブラサキインストア@渋谷HMV 2005.9.16
PE'Z@NHKホール~節FUSHI~ 2005.9.21
LIQUIDROOM 1st ANNIVERSARY@リキッドルーム 2005.9.23
ブラサキpresentsスナック宇宙@下北沢440 2005.9.24
勝手にしやがれインストアライヴ@渋谷stage one 2005.9.25
bombonera!!@STAR PINE'S CAFE 2005.10.22
Bloodest Saxophone "Sweetest Music" Release Tour!@渋谷O-Crest 2005.11.5
真心ブラザーズ "LIVES!"TOUR@渋谷AX 2005.11.12
TOKYO LUXURY LOUNGE RELEASE PARTY LOVERS ROCK NITE@代官山unit 2005.11.18
フィッシュマンズ "FISHMANS presents THE LONG SEASON REVUE"@渋谷AX 2005.11.22
ステキナイト Vol.5@渋谷クアトロ 2005.11.25
RAM RIDER "PORTABLE DISCO" LAUNCH PARTY@代官山unit 2005.11.30
スカパラ@CLUB CITTA' 2005.12.5